♪ 柿吊りて秋引き寄せる軒下に祭りの音の懐かしきかな
干し柿があまりに美味しくできたので近所の人に上げたり、孫に持たせたりしたので少なくなった。一つ食べた孫が美味かったと言っているので、さっそく第二弾に入ろうと孫に確認。するとパパもママも食べないで自分一人で食べてるんだという。確か息子は美味しいと言ってたはずだが・・・。それじゃ息子の家でわざわざ干し柿を作ることの意味が無い。
まあ自分のところで干せるだけ干して、出来上がったらその時にどうするか考える。
36個ほどある。
今回は枝を付けて採って来たので、縦に吊り下げた。場所を取らずたくさん干せる。
もともと甘柿も渋柿も同じように糖分があり、干し柿にすることで水分が抜けて糖度が高くなり(甘味は甘柿の約4倍にもなる)、タンニンが不溶性になって舌では感じなくなるというのだ(タンニンの渋みは、舌や口腔粘膜のたんぱく質と結合し、そのたんぱく質を変性させてしまうことによる)。
タンニンが消えたわけではないらしい。「タンニンが糖分に変わる」という記述がどこかにあってそれを鵜呑みにしていたが、どうもそうではないらしい。
それじゃあ甘柿である証拠と思っているあのゴマは何なんだ?
実は、そのゴマはタンニン細胞と言って、タンニンが固まって不溶性になったものらしい。渋柿や不完全甘柿の方がゴマが多く、次郎柿のような甘柿は比較的タンニンが少なく、ゴマが少ない性質があるという。
柿を渋さによってわけると、4種類に分けられる。
*完全甘柿
○種のあるなしに関わらず渋くない柿
○富有や次郎という品種が有名
○雌花だけで雄花はできない(近くに雄花をつける柿の木があると種が出来る)
*不完全甘柿
○種が成長すると渋みが抜ける(種が無い場合は渋柿になる)
○1本の果樹に甘柿と渋柿の両方が成る(渋柿は1割未満)
○ゴマができやすい品種(筆柿や西村早生など)
*不完全渋柿
○種の周りだけ渋みが抜ける柿
*完全渋柿
○渋抜きをしなければ渋い柿 |
今回の柿は、まったくゴマのない渋柿だからややこしい。
*干し柿にすると、
ビタミンAが、生柿1個あたり33µg程度が、43µg程度までアップ
食物繊維も多いが、タンニン(渋柿の成分)によって便秘になりやすい。
また、タンニンには、鉄分の吸収を阻害する作用があるので、貧血気味の人は要注意。
糖分が多くカロリーが高いので、せいぜい1日2個までが理想。
β-カロテンが甘柿の約3倍以上あり、強い抗酸化作用で活性酸素を除去する。また、必要に応じて体内でビタミンAに代わり、粘膜を強くする働きがあるという。
クリプトキサンチン(β-カロチンの5倍もの発がん抑制効果が報告されている)が含まれているというが、温州ミカンの19%程度だ。
もうこれだけになった。水分が多いので冷蔵庫で保存。
食物繊維が多いので便秘対策に効果があるなんて、無責任に書いてるものがある。タンニンが便秘の原因になり、貧血にも関係があるなんてこともあまり知られていない。
あんまり美味しいのでパクパク食べ、ひどい便秘になって医者にかかった人がいる。まさか干し柿にタンニンがそのまま残っているなんて、渋が変化して甘くなるものだと思っている人がほとんどでしょう。
いい加減なことをネットに書いてしたり顔をしているのもどうかと思う。ネットは便利だが間違いやウソも紛れ込んでいるので注意がいる。知らないということは怖いことだ。
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。