♪ うらうらと黄蝶の飛びて網膜に春の色素を振りまいてゆく
パキラの葉が枯れているのは、どうやら根詰まりのせいらしい。鉢の根元を触ってみたら、根がビッシリ詰まっていてカチカチだ。こりゃあ植え替えしてやらないと可哀そうだ。どうやら植え替えてから丸2年そのままだったようだ。家の前が造成されていろいろあったので、そんなところに気がいかなかった。
丈が鉢下から120㎝ほどありで、幹回りが37㎝ある。
この根元の形で実生のものだと分かる。 パキラの植え替えは活動期に入ってからが良いようだが、いつも冬の間にバッサリ切ってしまっていた。それでも春になれば新しい芽を伸ばしてくれる。5月中旬以降ませこの状態だとどうせ葉がみんな落ちてしまうだろう。
暖かくなればパーゴラの下に移動させるつもりでいる。まだ最低気温が一桁の日が続くのでそれがなくなったらと思っている。
ウォーキング&ランのコース脇に咲いている椿。赤が主流だが真っ白のや白に少しピンクの斑入りのものもある。
どれも花は小さめなのがいい。その白に斑入りの花をキッチンの流し台の上、窓の下のに飾ってみた。
これを挿し木にしたいと思うが、5月ともなれば花は終わってしまっている。どれがこの花の木なのか、区別がつかなくなってしまう。今のうちに、他の人には分からないように何か印をつけておくといい。
ある時期、パークロードでピンクのリボンが一定の距離をおいて木の枝に結んであったことがある。オリエンテーリングか何かの目印だろうが、ピンクがやけに目障りで景観を損ねていた。木の枝だけでなく、杭まで打ってリボンが取り付けてある。
いつもきれいに草を取り剪定もして管理されている散歩道だ。終わったら片付けておくのが礼儀というものだろう。
その無神経さに私のデリケートな心にひびが入った。ウォーキングに行くたびに何日かかかって、そのリボンを取り外し、杭も引き抜いて生垣の裏に。それ以降、リボンが結ばれることは無くなった。
そんなことがあったので、緑の紐にするとか十分に配慮してやるつもり。挿し木して数年で立派な苗になる。地植えするスペースもないので、鉢植えでいい。十分花は楽しめる。
この時期になると映画「椿三十郎」を思い出す。黒澤明と三船敏郎のゴールデンコンビの1962年1月1日に東宝が封切り公開した映画。
ラストの仲代達也との決闘シーン。この演出には驚いた。体にホースを巻きポンプ仕掛けで血飛沫を飛ばすという大胆なもの。白黒映画なのに壮絶なシーンに度肝を抜かれた。封切り当時私は12歳。
映画はいつ見たか覚えていないが、当時の漫画本にこの撮影の様子が載っていたのを覚えている。後年TVでも何度か放送されているので、それも観ている。
椿屋敷の中庭を流れている小川で、椿の花使って合図するというのも洒落ていた。赤い椿か白い椿か、どちらが流れて来るか・・・
モノクロの画面の中で、どんな色にしたら本当に赤であるように見えるか、と研究した結果、赤いものより黒く塗ったもののほうがモノクロの映像では赤であるかのように見えたため、撮影現場で黒く塗った。
また、モノクロの中で赤い椿だけカラーで写す構想があったが、技術的問題で実現しなかった。しかし、翌年の『天国と地獄』で煙突から桃色の煙が出るシーンでその念願を叶えた。
これはパートカラーという手法の最初で、その後、成人映画のベッドシーンで派手な布団がカラーになったりしたのを覚えている。
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