♪ ばらばらに付けし足あと雨にぬれ点が線へとつながってゆく
トレーニングのマシンの上で歩くだけでは飽き足らない。1回30分と決まっていて、空いていればまた30分やれるがまずやらない。続けてやっている人も見たことがない。
ランニングならまだしも、30分歩いただけではせいぜい3㎞前後に過ぎず、大した運動にもならない。
それで、昨日は久しぶりに佐布里の梅の館まで歩くことに。午後3時頃に家を出た。途中、定年退職してから始めたという「ブルーベリー栽培」の畑へ立ち寄ってみた。2年前に知り合った人。気の良い人で、話も合うし親交を深めたいと思っていたが、時間が合わずなかな会えなかった。
この日は、入り口の坂下に3台、少し離れたところに1台の車が停まっていた。連休中で家族か知人が見学に来ているのか、話し声が聞こえる。
居るのは分かった。が、お邪魔ムシになるかとしばし躊躇っていた。この機を逃すとまたいつ会えるか分からないと、意を決して坂を上がっていった。上がった右奥に小屋があり、そこに私と同年配の男性が4人お茶を飲んでいた。
出会ってから2度ほど会ったきりで、向こうも一瞬だれか分からなかった様だが、直ぐに気づいてくれた。
「あああの、詩を書く人」
「いや、短歌です」
「そうそう、同じ年だったね」
「そうです、そうです」
別の人が「たまに話をしに来るんだがね」「会社の同僚だった人かと思った」
「いいですね、こうして話が出来る仲間がいて」
「しゃべらんと呆けるでね」
「何度か来たんだけど、留守ばかりで」「何時ごろ来てるんですか」
「午前中だね」
「そうか、私は気まぐれで時間がまちまちだからね」「なかなか会えなくて、ご縁が無いのかなぁなんて思ってました」「朝は早いんですか?」
「7時半ごろには来てるよ」
「これから暑くなってくると、朝早い方がいいんでしょうね」
ブルーベリーがたくさんの実をつけている。何種類もの品種を植えていると聞いていた。
「これから忙しくなるんじゃないですか、収穫で」
「収穫は6月だね」
最初に訪れた時の写真(2021年5月30日)
小屋の手前のビニールハウスの中に栽培されているらしい多肉植物がたくさんて並んでいる。「これはどなたが栽培してるんですか?」
「全部、私です。いろいろやってるんです」
「畑の一番奥にある、あれは独活ですか?」
「ああ、あれはタラだね」「良かったらあげましょうか」「もうちょっと遅いけど」
「ああそう、葉っぱがよく似てて・・」「独活が好きなんですよ。でも最近手に入らなくて」「旨いんですよ、独活の天ぷら」
「タラも天ぷらが最高だよ」
「そうですね。でも独活も負けず劣らず美味いんですよ、甘みがあって」
「酢味噌で食べたりしますけど」
「ええ、あの赤いところね」「私も好きですよ」
皆さん話好きらしく歓迎してくれそうだったが、この日は時間がなくあまりゆっくりできなかった。ウォーキングは自然と触れ合う中で、こういう思いがけない出会いがあって楽しい。
「また来ます。午前中にね」
行く先に目的があるのは楽しい。点が線へとつながっていくことにもなる。
しばらくやっていないロングウォーキングも、そろそろやろうかと思っている。
トレーニングルームでは、傾斜をつけてのウォークを30分やってはいるが、あまりスタミナが付いていない。14,000歩、10キロそこそこ歩いただけで疲れているようでは話にならない。体は使ってやらないと怠け癖が付く。たまに痛めつけてカツを入れてやらねば。
「辛い」に一本加われば、「幸い」に変わるというもの。
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