♪ 微生物の力で虫を殺すというそこまでやってくれる君たち
何故かモッコウバラにうどん粉病が発生し、スプレーでちょっと消毒したぐらいでは駆除できず、枝と葉っぱを切り取ることに。そのうちナニワイバラにも発生し、こちらも慌ててその部分を切除した。
しかし、病原菌は散らばっているはずなのでまたその、悍ましい白くなって縮れたような葉が出て来るだろう。かといって大量に農薬散布なんてしたくない。それで、そういえばカーメン君が言っていたあの新しく出た優れた農薬「ベニカX粒剤」を使おう。散布する必要はなく、根元に置くだけでいいらしい。オルトランDX粒剤と同じ使い方だ。
特徴(メーカーによる)
*種まき、植付け時に土に混ぜ込んだり、植付け後に株元にばらまくだけで効果をあらわす殺虫殺菌粒剤。
*殺虫成分は根から吸収され、薬効が葉の隅々まで行きわたり、害虫の被害から植物全体を守る。
*微生物(B.t.菌)の作用により植物の抵抗力を高め、丈夫にすることで病気を予防する(抵抗性誘導)。
特にこの「B.t.菌」が、特許出願中のすぐれもの。
バチルス チューリンゲンシス(B.t.)菌のチカラで、あらかじめ病原菌の侵⼊と同じような刺激を根から植物に与え、防御機能を強化する準備を促す物質を分泌させることで、植物体が⾃らを強くする(抵抗性誘導)。
微生物の力で病気を予防し、改善させるという画期的なもの。様々な野菜にも安心して使えると謳っている。病気だけでなく、様々な虫類にも効果を発揮するんだととか。
アブラムシにも効くので、トウワタのあの黄色いアブラムシにも効くわけだ。
薔薇に関していえば「アブラムシ、コガネムシ類の幼虫、バラゾウムシ、チュウレンバチ、バラシロカイガラムシ」に効く。
もちろん「うどん粉病、黒星病、灰色かび病」にも効く。しかし病気の使用時期は「発病前」となっている。でもまあ、やってみる価値はあるだろう。
よくよく見れば、病気には「B.t.菌」が作用して効果を発揮するが、虫の駆除は「クロチアニジン」によって駆除するということ。これは「ネオニコチノイド系農薬」であり、生物への有害性の高い有機リン系農薬に代わって1990年代に登場したもの。
昆虫の神経系の働きを阻害して殺す。ミツバチの大量死の一因とされることから、欧州連合(EU)は昨年12月から、クロチアニジンなど一部のネオニコチノイド系農薬の暫定的な使用禁止を決めている。
殺⾍成分クロチアニジンが根から吸収され、葉の隅々まで⾏きわたる
イメージ図(浸透移⾏性)。オルトランDXと全く同じ。
この薬のメーカー住友化学が、ホウレンソウへの使用を申請したため、改めて正式な基準値が検討されることになり、現行の3ppm(ppmは100万分の1の単位)から、40ppmに大幅に緩和される案が示されている。
微々たる残留のため健康に影響がないという判断だが、適正に使われるという条件下でのこと。気になる方は、こんな記事(住友化学を悩ます農薬問題)などを読み、よく調べて納得の上で使用するべきでしょう。
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