♪ 真っ白な大輪開くマグノリア顔の大きな女形(おやま)のごとく
今年も悪しき出来心が・・。孫とキャッチボールをしていて、バックネットの代わりになる電車の高架の壁を使っていた。壁面に的を書いてピッチングの練習。一人で投げている。それで私は手持無沙汰になった。
すぐそばに泰山木があり、真っ白な大きな花を咲かせている。高木なので手にすることが出来ないが、たまたま手の届くところにあった。それがいけなかった。
手折っている時にうら若い女性が通りかかり、私を指差した。悪事をとがめているのかと思い、口に指を当てて “しー、内緒だよ” と。そしたら隣の花を指差している。自分も欲しいと言っているのか? 同罪の仲間にしてやろうかと、手折って渡そうとすると、手を振って要らないという素振り。その間、一言もしゃべらない。
つぼみのと花開いたもの2本を持って、後ろめたさを抱えながら暗くなりかけた道を帰って来た。孫は、このじーじのやっていることをどう思ったのだろうか。こっちもまた、何も言わないのを良い事とにしている、ちょい悪の爺だ。
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朝の玄関は明るさが弱いので、その分ソフトに写る。
| 開花している一枝。
洗面所に飾ったものの花の大きさに圧倒され、匂いも充満して・・。
茶色く変色してくる前に処分した。 |
火曜日もスイミングの後に孫がやって来る日。先日、ヤマモモの実を食べさせてやったので、その感想を聞くと「酸味もあってまあまあうまかった」と。それじゃ、自分で採ってみるか?
やまもも(Myrica Rubra)は、1970年(昭和45)年9月 公募によって知多市の誕生を記念し、「市の木」として指定されている。それで、市役所周辺にはたくさん植えられている。
暗くなりかけていたが、木に登ったりして採ってきた。昔の子どもは喜んで食べたらしいが、私の故郷の茨城県には無かった。知多に引っ越してきて知った。親父が話す「やまもも」という名前には甘やかなイメージがあったが、食べてみるとさほど旨いとは思わなかった。
今の子はこのようなものには見向きもしないし、親の世代も知らないだろう。こういうものがあるのだということを知ってもらう意味もあって、是非食べさせたかった。
持ち帰ると言っていたのに、迎えに来たパパに拒否されたのか、キッチンのテーブルに置かれたたままだった。
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