♪ バーチャルを経由し心通わせて声と言葉にリアルに締める
ネットショップに出品している作品を購入されたご婦人から、電話があった。薄い麻の暖簾で、風景を絞り染で表現したもの。
「とても気に入ったので、同じ模様で夕方の風景を染めてもらえませんか?」というものだった。 残念ながら同じ生地がないし、「高齢で目も悪いので、このような手の込んだものはもう出来ないんです」とお断りさせていただくしかなかった。
麻でもこの薄い生地だからこそ出来た作品で、実際にはこの模様に繋がってもう一つ作品があり、並べると2倍に広がる風景になるもの。扱いの難しいスレン染料で、部分染めや抜染もししてある手の込んだもの。自分でもよくやったと思う。若かったからできたものだ。
数日たって、お受け取り後の「取引評価」にこのような、とても光栄な言葉を頂いた。
電話でも「読んでいる時代小説の一場面を彷彿とさせる風景に魅入っています」と話されていた。私と同年配で、教育者だったのか文藝・文化、芸術に造詣の深いお方と思われる。その矍鑠とした力強い話しぶりに、矜持を持った自信に裏打ちされたお人柄がよく表れていると感じた。
思いのたけを伝えないではいられない、真摯で前向きな女性のでようです。
そんな方にお買い上げいただき、ほんの短い時間ではあっても作品を通して心を通わせることが出来たのはとても嬉しいことです。
これらのことを短歌に詠んで、是非、献上させて頂きいと思う。素直な簡潔で調べのいい歌をと思っていますが、あまり拙いものでは却って失礼だし、逆効果にもなる。なかなか・・・。
貴重な梅雨の晴れ間。日中は30度を超え、7月上旬の暑さになる。これからウォーキングに出かけます。
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