♪ 老人と思っていない老人が老人の手を引いている幸せ
今朝5時は19℃まで下がったようだ。さすがに朝晩は過ごしやすくなった。日中は28℃台までしか上がらなかったらしく、急に秋が来た感じだ。
前夜はタオルケットで寒かったので羽毛布団に変えた。アランはベッドで朝までずっと一緒。さすがに蒲団は掛けなかったが、朝は半分ほど掛けた状態で寝ていた。私が起きたら一度眼を開けたが、すぐにまた夢の中へ。
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昨日は中2日のウォーキング。少しランを混ぜたりして階段と坂を駆け上がる。5年ほど前の体力が戻っている感じ。スクワットが効いているようだし、柔軟や体幹の運動をやっていると確かに体が軽くなる。
臀部の上が痛かったのは、仰向けで尻を持ち上げる運動をしたのが原因だった。要するに筋肉が落ちてしまっていたわけだ。
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歩道で支道のある場所に差し掛かった時、杖を突いたかなり高齢のお爺さんと一緒になった。足に自信がないようで、右折しようとしている車に「行って」と合図する。私も渡るところなので、車に待ってもらい「一緒に渡りましょう」と、一緒に渡ることに。
一歩踏み出すも、小幅でよちよち歩く感じでとても遅い。車を待たせているのでちょっと “まずかったかな” と思ったが、お爺さんの保護の方が大事。思い直して「慌てなくていいですよ、ゆっくり行きましょう」と。急いでいたが、ぐっと抑えて付き合うことに。
歩道との段差のところを眼で示し、「あそこで転んだことがある」という。こちらも歩幅を合わせて一緒にゆっくり歩く。
ようやく渡り終え、「気を付けてね」。
待ってもらった車に謝意とお礼に、帽子を取って頭を下げた。私が強引にお爺さんを渡らせたために随分待たせてしまった。自然にそういう所作が出た。
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少し行って、前から柴犬を連れたご婦人が来る。私が近づく前に、犬が座り込んで動かなくなった。
「疲れちゃったの?」
「待ってたんです」
「だれを?」
「あなたを」
「あ、そうなんですか。行き過ぎるの待ってくれたんですか」
そんなこと思ってもみなかった。「えらいねぇ!」と、首の周りを撫でてやる。大人しくしているので「だいぶ高齢なんですか?」
「9歳です」
「じゃあまだまだですね」
バイバーイ、と犬に手を振って別れた。9歳か、人間に換算すると50歳くらいか。
帰って確認すると、最初の2年で24歳、3年目からは1年に4歳としをとっていくので、9歳だと人間では54歳に相当するとか。大体合っていた。
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ただ歩くだけでなく、朝はすれ違う人全員に挨拶をするし、犬に声をかけてスキンシップしたりもする。困っている人がいれば自然に体が動く。今までもいろんな場面で人を助けているが、年を取るとはそういう事だと思っているので苦にならない。
老い先短い身体だし、不特定多数の人に出来る範囲で手助けするのは当たり前だと思っている。
若い時にヒッチハイクして散々多くの人に助けられた。何のお礼もせず、いつかどこかで還元すれば良いと思って来た。それも含まれてのこと。
大した欲もないし、不平や不満もあまりない。オキシトシンを分泌させると、その後の気分がいい。結局は自分のためにしているようなもの。「情けは人のためならず(正しい意味の)」みたいなものだね。
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