♪ 雪中に身をさらしゆく爺独り色を消しゆくシュールなる午後
きのうの午後1時45分ごろ、雪のチラつく中をウォーキングに出た。大したことはないだろうと、気楽な気分で・・。
いつもの様に右回りのコースを取り、寺本駅のある跨道を駆け上がり、少し行って秋葉神社の階段を駆け上がる。ここまで30分くらい。にわかに雪が激しくなってきた。
秋葉神社の階段を下りながら、“おお! いいぞいいぞ” と、降りしきる雪の中へ。わが地方では初雪だから、そりゃあ嬉しいわけよ。年がいもなく。年に一度は雪景色が見たいじゃないですか。
雪が降り始めて、幼なじみに会ったような、新鮮さと懐かしさでいっぱいなった。とてもいい気分。
灰色の空の下、雪が降ってなければまったくつまらない。こんな日はウォーキングする気にもならない。しかし、こんなに雪を楽しんでいるのは老人らしからぬこと。グレートジャーニーの関野吉晴氏が私と同年と知って、その万年青年のような行動力に刺激されたのも確か。
もともと爺くさいことは性に合わないと思っているので、その感性がシンクロしたようだ。
爺さん一人、全身に雪を受けながら、誰もいないパークロードを歩いている。この光景は見ようによってはちょっとシュールかも。
パークロードにはさすがにだ~れも居ない。そりゃあそうだ。最高気温が2度とかだからねえ。だれもこんな日に散歩になんか出てこやしない。しかし、犬だけは “散歩に行きた~い” って鳴き騒いでるんじゃないかな。
それにしてもかなりの雪だ。それもベタ雪。体に付いたのが溶けて、服が濡れ始めた。ショートカットして帰ろうかとも思ったがせっかくの初雪だし、そんな勿体ないことはできない。関野を語る神経も疑われるし、笑われる。
田んぼも竹林も、見慣れた風景がどんどん白一色になっていく。俗から聖に浄化されていくという感じ。“欲という汚辱にまみれた一連の国会議員” を1年間雪の中に埋めておいたら、少しはアク抜きが出来るかしらん、 なんて思ったりする。
咲き出した紅梅が、“リーダーシップが無いのをカバーするために突っ走って周囲から冷たい恨みを一身に浴びている” 岸田総理に見えてしまうのが悲しい。
私はと言えば、帰路は雪を伴った北西の風をまともに受ける。横殴りの雪を正面に受けて頭からつま先まで積もった雪を払いながらの雪中行軍。防水でないウィンドブレーカーは濡れ、メッシュのシューズは水が浸みて靴下が冷たい。毛糸の手袋も濡れて来たし、毛糸の帽子も濡れているだろう。
ようやく家の近くまで来たころには雪は止み、牟山神社の裏山がいつになく美しい。カラスが2羽、初雪に黒を際立たせて高枝に啼いている。
途中で、服を乾かすために喫茶店に入るのも有りかとも思ったりもした。でも、帰りが遅くなると冷えてくるのでまずいと思い直し、ノンストップで戻って来た。
およそ9.3キロ、12,000歩あまり。写真を撮ったりしたので約2時間かかった。
いつものように坂道も駆け上がったが、アドレナリンが出ていたせいかさして疲れを感じなかった。着替えをして外を見ると、再び雪が降りだしていた。
夜中に降れば積もって雪景色が見られる。気象協会は朝方までチラつく予想なので、あるいは真っ白になっているかもしれない。
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朝起きてみると、やはり大した降りにはならなかったようだ。道路には積もっておらず、理想の風景とまではいかない中途半端な雪景色。陽は射してきているが、雪がチラついている。
昨日の気温を調べてみると、最高気温は2℃までいかず1.6℃。歩いていた時間帯は3~5℃となっていたが、大して寒さは感じなかった。雪のお蔭だだろうか。何故だか雪が降ると寒くない。
23日にはこの日に雪が降ることが分かっていたので、敢えてその雪の中を歩くことにしていた。もっと寒くても大丈夫という自信が付いた。
スキーに行っていた若い頃、夜行で着いた早朝の駅に降り立った時、 “寒さで息がむせる” という経験をした。その頃は気温のことなど考えもしなかったが、いったい何度だったのだろう。
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