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2024.02.27
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カテゴリ:スポーツ関連

♪ ノータッチエースに沸いた懐かしきスリッパピンポン湯けむりの街


 日曜日の世界卓球団体戦の女子の活躍には痺れたねぇ。どんどん強くなってはいたが、優勝を狙っているというのが単なる願望ではなく、マジで本気で取りに行っていた。あと少しのところまで王者を追い詰めた。まさに崖っぷちまで追い込んで、「もしかして負けるかも」と、必死の形相で踏ん張っている中国を見ていて、心底感動した。

テレ東卓球ニュース

準決勝まで1人も負けずに勝ち上がり、5大会連続で決勝進出を果たした日本。

 5連覇中の中国と決勝戦を戦い、マッチカウント2-3で惜しくも敗れ、5大会連続の銀メダルを獲得。

 第1試合。世界ランク16位の張本美和(15)と、世界卓球2023女王で世界ランク1位の孫穎莎(23)が対戦。5-11、8-11、4-11と0-3の完敗。さすがにNO.1 は強かった。



 何せまだ15歳・中学3年生だ。世界一位の選手に勝つのは軌跡でも起こらない限り無理だ。しかし、前日の準決勝では香港のエースを・2セット連取された後に大逆転して勝っている。「世界選手権の大舞台で、15歳にそんなことができるとは」と、中国サイドも驚きを隠さなかったほどの怪物だ。兄の智和も「もう教えることはない」というほどの成長ぶりで、この決勝での経験は絶対的な自信となったのは確かだろう。

 第二試合。世界ランク3位の陳夢(30)に、世界ランク5位の早田ひな(23)が挑む。第1ゲームは6-11で先取されるも、11-8で取り返し、第3ゲーム11-9で取り、第4ゲームはマッチポイントを取るも、陳夢が脅威の粘りで10-10。12-12の場面で早田が1本取り、最後は早田のツッツキがネットイン。ツキも味方して、日本人に4年間敗け無しの相手を8戦目でとうとう初勝利。



 堂々たるエースとなった早田は「中国に勝てる」という自信を持っているだけあって、集中力と気迫が満ち溢れていた。凄い凄いを連発するような戦いぶりに、本当に日本は強くなったものだと感心ばかりしていた。

 マッチカウント1-1で迎える第3試合。世界卓球2017・銅メダルの世界ランク18位の平野美宇(23)と、ランキング2位の王芸迪(27)が対戦。11-8で先制し、接戦を13-11で競り勝って、第3ゲームは3-7のビハインドも、平野が脅威の粘りを見せて10-10と並ぶも、最後はフォアドライブを突き刺して12-10のストレート勝利。日本が2勝目を挙げて中国撃破に王手をかけた。



 第4試合早田ひなと孫穎莎、ともに2000年生まれの「黄金世代」同士のまさにエース対決。1ゲーム目は3-11で落とし、次は早田が4-2とリードするが、快打を放つ孫に逆転され、7-11で奪われる。第3ゲームも4-6とリードされてタイムを取り、気を入れ直すも、その後も世界女王に突き放され、6-11で敗れた。

  

 日本は2勝2敗となり、53年越しの夢を最後の試合に託すこととなった。最終第5試合に登場するのは張本美和。世界卓球初出場の15歳が日本の半世紀ぶりの夢をかけて、東京五輪女王の陳夢に挑む。これが初対戦となる。

 第1ゲームからパワー全開でストレートコースもぶち抜き、11-4で先制。第2ゲーム、張本は陳夢のサーブに苦しむなど、サーブレシーブから押し切られ7-11で落とす。第3ゲーム目は張本が揺さぶり、8-6とするが、陳夢も対応し8-9の場面でタイムアウト。この後、陳夢のドライブを抑えきれず8-11で失う。
 最後は陳夢にサーブでエースを奪われ7-11となり、日本はあと一歩のところで敗れた。


 とに角、1球たりとも同じ球がない。スピードを変え、捻りを変え、長短に変化を付け、コースを変える。わずか0.何秒かの間に球を見極め、打ち返すコースを決め、相手の作戦を読み、その裏をかく。そんなことが良くもできるものだ。人間業じゃない。切ったと見せて切らずに打ったり、トップスピン、アンダースピンを交互に打ち分けりする。

 裏表に違うラバーを貼り、瞬時に使い分けて球種を変えるし、ラバーそのものの特性も様々。
 以前は何をやってるんだかさっぱり分からなかったが、日本選手のレベルが上がるにつけこっちの目も慣れてきて、多少は分かるようになってきた。


 出番のなかった伊藤美誠は、ベンチで終始監督のような立場で選手にアドバイス。笑顔を見せながら、その内面の自信とふてぶてしさが見え隠れ。中国側も感心しきりで、その監督ぶりを絶賛していたようだ。

【安心感ハンパない】伊藤美誠監督!?の的確すぎるアドバイス

この映像を見ていると、何だか知らないが泣けてくる。(クリックでYouTubeへ)

 この美誠の姿が頼もしく微笑ましくもあり、日本の選手の懐の深さを示すとともに、渡辺監督の度量も大きいことを世界に見せつけることにもなった。
 伊藤は、パリ五輪には次の若者に経験の場を与えるために、自分はもし選ばれたとしても身を引くとしている。


 リベンジの機会は5か月後のパリ五輪が舞台となる。今大会は変則で、オリンピック出場権がかかる試合を勝ちぬいてからメダル争い。ダブルスが無かったが、オリンピックでダブルスが1試合入るので、その選手の選定と出場順位が重要になる。

 全日本まですごいハードで過酷な代表レースをして、すぐにTリーグがあり、事前合宿があり、そしてこの世界選手権と、心身ともにクタクタだった選手たち。5カ月後にはパリ五輪が待っている。相手以前に自分に負けてしまうようでは、ここまで到達することは到底できない。



 この世界ランク上位3人が出場した中国に、よもやと思わせるところまで追いつめた日本。だいぶ前までは、中国の卓球は別世界・別次元のものに見えて、とても勝てるなんて発想すら浮けばなかった。1年中恵まれた環境で、とにかく卓球だけに全精力を注ぎ込んでいる、国家的事業の相手に勝てるわけがないと思っていた。

 ずっと悔しい思いをしてきた選手たち。強化システムを取り入れ、若手がどんどん伸びている。今回の男子は、準々決勝で中国に敗れてベスト8となり、2大会連続のメダルはならなかった。
 チーム2番手の戸上隼輔(22)世界ランク23位が、直前にインフルエンザに感染して断念。エースの張本智和(20)、篠塚大登(20)松島輝空(16)、田中佑汰(23)らが素晴らしい戦いぶりを見せた。



 前回大会では準決勝の中国戦で世界ランク9位の張本智和(20)が2勝をあげ、最強王者をあと一歩のところまで追い詰めたのは、今回の女子と同じだ。大物の片りんを見せた松島輝空(そら):ランク33位は、まだ16歳だし、篠塚大登(ひろと):ランク73位は、20歳と伸び盛りの若手のホープだ。こちらもパリ五輪の出場を決めている。

パリ五輪代表選手







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最終更新日  2024.02.27 10:48:00
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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