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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2024.03.20
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♪ ストイックかつアグレッシブな白寿その墨彩の若々しかり


 昨日は風も無いおだやかな日で、ウォーキングにはもってこいの一日。病の癒えたオーナーの愛すべき喫茶ギャラリーに、ようやく行くことができた。

「完治したの?」「完治したと思っている。医者がどう言おうと、自分ではそう思っている」とその意気込や元気そのもの。問題はなさそうで一安心。
 で、店内を見回してその展示してある作品に驚いた。水墨画でありながら決して地味ではなく、生き生きしていてびんびんと心に響いてくる。これは一体どんな人が描いたのか? 聞いて吃驚、意外な事実。なんと何と!! 白寿のおじさんが描いたものだという。



 以前に描いたものではなく最新作だというから、また驚いた。絵が若々しく、枯淡とか老練とかの表現からは程遠い。枯れた味どころか青年のパワーすら感じる。線もしっかりしているし、筆に迷いがなく衰えも感じない。

 絵は定年退職してから始めたという、全くの素人だったらしい。最初は、地元と名古屋の教室に通って学んでいて、やがて地元の先生一本に絞って研鑽を積んできたらしい。ある時点からは先生を超えるまでになって・・。水墨画は技術的にも精神的にも、その要求されるものが多くとても厳しいもの。それをマスターするのは容易なことではない。




 多様で奥深い墨の特性を体得し、和紙の種類と特性を理解し、その両方の組み合わせに技法と技術を総動員して表現していく。やり直しごまかしの効かない一発勝負。筆のコントロールや墨の濃淡の使い分け。そして、顔彩まで使って墨とのバランスをとる。




 お会いしていろいろ伺いたかったが、この日は不在。前日は一日在廊していたらしいが、疲れてこの日はお休みのご様子。そのパワフルな源泉はどこからくるのか、ご尊顔を拝見し声を聴くことができればおおよその見当は付く。その矍鑠たる精神に触れて、爪の垢でも煎じたい気分。
 

 99歳といったら、1925年(大正14年)生まれ。昭和の始めからスタートというのもなんだか因縁めいている。
 60歳定年が義務化されたのが1989年なので、たぶん55歳で定年を迎えられたのでしょう。

 そうだとすれば、1980年の始めから第二の人生をスタートし、水墨画に打ち込んでこられたということになる。
 頃はバブルの真っ最中。再就職なんてするよりも、好きなことに残りの人生を賭けようと思われたのでしょう。



最も難しいテクニックを使って描いたものらしい。
額装はガラスが入っているので、光って周りが映り込んでしまう。

 未だに自分で車の運転をしているというからすごい。でも、今回の個展が終わったら免許証を返納するつもりだとか。そうなっても、あのセニアカー(シニアカー)には絶対に乗りたくない、“そんなのに乗るくらいなら歩く方がよっぽどいい” とおっしゃっているとか。心身ともに、どこまでも若い。

 作品展は今回が最後と決めていて、展示してある作品はすべて2万円で手放してもいいとおっしゃっているとか(額代が2万円するものなのに)。私も気にったのがあるので、是非にと1点の購入を申し込んだ。それがこの作品。


多様な技法が使われている。なんとも良い絵です。どこに飾ろうか・・。

 雲の湧き立つ雄大な空を景色に、渓流を見下ろす構図の中央に人物が描かれている。この人物がなかったら、文字通り絵空事になって嘘っぽいものになってしまう。
 観ていると、自分がこの人物になり替わって幽遠な景色の中を歩いているような感覚になってくる。





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最終更新日  2024.03.20 15:27:17
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◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
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