♪ 半熟の卵のごとき根性に今日も悲観の文を書いている
鍋を磨き、包丁研ぎに自信あり。なり行きついでに鋏を2丁、研いでそこそこ切れは良し。斯くなるは、刃物を全部研いでやろうか。
5月3日の今日は「憲法記念日」
1947年5月3日に施行された日本国憲法。その柱となる3つの原則が「国民主権」 「基本的人権の尊重」 「平和主義」。
第2章 戦争の放棄 〔戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認〕
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
★憲法第 9 条(戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認)について
~自衛隊の海外派遣をめぐる憲法的諸問題」に関する基礎的資料~ 平成15年
|
憲法改正は昔から自民党の主要案件であり、反共思想と背中合わせで抱いてきた悲願とでもいうべきもので、自分たちの手で都合のいいものに作り替えて、国を操りたいという野心があっての事だろう。
★
77年前とは国際社会が大きく変わり、9条のあり方が大きく問われることになっているのも事実。
法律を無視し、国際的な秩序も規範にも背き国際法さえ守らず、築いてきた協調の足並みを反故にする。そんな国が紛争(戦争)を起こして平然としている。そして、それを国際社会は止めることができないでいる。
極右の指導者・首長が台頭して、自国主義がまかり通るようになってきている。1970年の大阪万博のスローガンは「人類の進歩と調和」だったし、その流れで「世界は一つ」が謳われるようになっていた。
それが今は、野蛮な時代へと逆戻りしている。
拡大します この画像は、代表的な民主主義の指標であるV-Dem(http://www.v-dem.net)の最新レポート「DEMOCRACY REPORT 2022 ★ Autocratization Changing Nature?」のデータをもとに作成されたもの。
歴史は繰り返されると言われる。
この図を見ていると頭が痛くなってくる。自由民主主義国は、2012年の42カ国をピークに減り続け、25年を経て34カ国となり、世界人口の13%にな1989年当時のレベルまで下がっているという。また、独裁体制の国・地域が25から30に増えている。世界179か国・地域で、権威主義国家と民主主義国家の数がほぼ拮抗していて、権威主義国家の方がやや多いというのも驚きだ。
●V-Dem民主主義国ワースト10
1.エリトリア
2.北朝鮮
3.アフガニスタン
4.イエメン
5.ベラルーシ
6.シリア
7.トルメキスタン
8.中国
9.サウジアラビア
10.タジキスタン
政府によって表現の自由が著しく悪化した国は、10年前はわずか5カ国だったものが35カ国に増えているb。また、悪しき2極化が進んだ国は32あり、前年の5カ国から大幅に増加。また、危険なレベルまで2極化が進んでいる国は40カ国に達し、2極化は独裁主義を強化しているという。
地球温暖化によって、ますます二極化が激しくなっていく。その両極端がもたらす自衛という行動が、切羽詰まって権威主義国家と民主主義国家の戦争に発展しないとも限らない。
★
日本が軍隊を持って自衛しなければならないということが、絶対に起こらないとは言えない。
「日米安保条約が破棄される日」と題して、中日新聞の「視座」欄に、内田樹(神戸女学院大学名誉教授)が寄稿している。
前半略
日米安保条約は一方の締結国が宣言すれば1年後に自動終了する。そもそも戦後の在日米軍基地はソ連侵攻を想定して配備されたもの。ソ連から一番遠い沖縄に基地が集中しているのは、日本列島がソ連から蹂躙された後も米軍主力は無傷で残るという理由から。
だとすれば、米軍が対中戦争を想定して基地を配備するなら、最前線である沖縄と南西諸島は出来るだけ自衛隊に委ね、米軍主力はグアム=テニアンの線まで退くのが合理的だ。
日本の左派は「米国が始める戦争に日本が巻き込まれるリスク」を語るが、むしろホワイトハウスは「台湾や韓国や日本が偶発的に起こした対中戦に米国が巻き込まれるリスク」を憂慮している。
仮に、日中間で軍事衝突が起きた時、米軍は参戦するだろうか。「参戦拒否」すると私は思う。米国には在外米軍基地の縮小や廃止を主張する議員も多く、「アメリカ・ファースト」で「日本のために米国の若者が死ぬ必要はない」と言いだせば世論も同調するだろう。日本有事で米国民が一人も死なないためには、日本列島から米軍基地を撤収すること。
「安保条約」が機能しなくなる日に備えて、日本も「日米同盟機軸」以外の道を考え始めるべきときが来ている。(4月7日) |
戦争のない平和な時代が続き、戦争放棄という憲法のお蔭だと思って来たが、そうではなくて原爆投下という大打撃を受けて、「戦争などこりごりだ、もう絶対にやりたくない」という心の底からの叫びがあって、その意思が日本国憲法にも反映され、今の日本を支えてきたのだろうと思う。
さあどうしましょう。アメリカが頼りにならないとなると徴兵制度が復活するかもしれない。
|