♪ 昔から住めば都と人の言う知恵が不便に味をつけゆく
いきなりスマホに緊急地震速報。同時に緊急ラジをが伝え、防災無線が告げている。「2階の方が安全だ!」と階下のカミさんを呼び、「富山湾で地震だって」との報を伝い合いながら廊下で成り行きを待った。揺れる様子はなく、10分もしないうちに階下にいってテレビを点けた。
マグニチュード:5.9 震源の深さ:約10km
能登半島の先端部分で、震度5強の地震らしい。またか!!
我が家の辺りはまったく揺れる様子はなかった。直下型だったのだろうか。復興の最中に追い打ちをかけるような地震に、現地はさぞや悲鳴が上がっていることでしょう。心が痛みます。
息子が結婚して今の住まいが手狭なので、中古で良いからもっと広いところへ移りたいといっている。それで一戸建ての中古物件を探していて、すごくいいのが見つかったので昨日、一緒に観に行ってきた。
これが飛びっきりの美品。築27年(1997年07月)で昨年4月にリフォーム(全室クロス、ハウスクリーニング)が済んでいるし、とてもきれい好きな住人だったらしく非の打ち所がないくらい。二階からの眺望も良いし、家の幅に沿って南側に設けてある庭がかなり広い。今は草が生えているものの、丹精込めて花を育てていた様子が窺われる。
車は3台停められるし、公営水道、プロパンガス、下水道の設備もまあまあだ。
キッチンなど一般の住宅では見られない高級住宅仕様で、流し台も広くて立派だし、後ろにはかなりの収納が出来る作り付けの食器棚がある。4LDKの部屋数は多すぎるくらい。天井は高いし2階の各部屋に収納スペース(クローゼット)があるのもいい。玄関の吹き抜けの感じも良いし、何と言っても居心地がいい。
完璧な状態なのでこれ以上何も手を掛ける必要がないところもいい。たいがい安い中古物件は手を入れる必要が出てくるもので、けっこう金食い虫になったりする。
周りが山に囲まれていて、目に入るものは樹木の緑一色(万緑と言うべきか)で、四季によってその様子は一変するだろう。森の向こうに朝日が昇って来るのを2階の窓から眺められる。ちょうど杜鵑が鳴いていた。
問題は通勤が出来るかどうかと、買い物が不便なこと。その辺が対処できればこんな良い物件はない。便利なことに慣れ過ぎている現代人はどんどんものぐさになって行く。少し不便な方が人間の持っている五感や感性が刺激されて、却って前向きなマインドが生まれるというもの。「ぽつんと一軒家」に出てくる人々を見ていると本当にそう思う。
何が自分にとって重要なのか、何がなくても大丈夫なのか。絶体に譲れないものと、妥協できるものを明確にすること。本当に自分はどんな生活がしたいのか。周りに合わせて個を蔑ろにしていないか。人と同じことをすることで満足していないか。自分を見直すのにもいい機会となる。
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往路は遠いと思ていた道が、なぜだか復路は近く感じる。そういうわけでもないだろうが、息子は運転しながら「通えるかも!」と、何度もつぶやいていた。最短コースを取れば20数キロのようで、街中を走るのとはわけが違う。かなり気に入ったようだ。このクオリティーで1880万円なら絶対にお買い得だ。
元の住人は齢もとってきて住み替えのために売りに出したらしい。開発された住宅地にほぼ同時に入居した人達がまだ30世帯ほど住んでいるという。大きくも小さくもない集落という感じで、たぶんまとまりもいいのだろう。住むようになればいい情報が入るようにもなる。うまくやっていけるんじゃないだろうか。
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