3大世界戦について
12月31日、広島県にて行われたWBA世界フライ級タイトルマッチ。坂田健史は挑戦者デンカオセーンに2RKO負け。パワーのあるパンチを次々と打ち込むデンカオセーン。強かった。坂田はエンジンがかかる前に倒されてしまった。この結果・・少し想像できたことでもある。というのも、坂田のここ数戦では序盤にダウンをするケースが多かった。驚異的な回復力とスタミナで12R盛り返し押し切っていた。ただ年齢によるものなのか、幾多もの激戦におけるダメージによるものなのか・・今回はあまりにもあっさりだった。デンカオセーンのパンチ力も凄かったが・・。とても残念な結果となった。1月3日、パシフィコ横浜での世界戦。WBC世界Sバンタム級タイトルマッチ西岡利晃VSヘナロ・ガルシア西岡が2度ダウンを奪っての12RTKO勝ち。ガルシア、タフだった。長谷川戦でも見せたような、執拗な突進。頭と拳をくっつけてくるようなラフファイト。西岡は手こずった。が、西岡の鋭利なパンチがガルシアを追い込んでいく。ガルシアはバンタム級から1階級あげてこのタイトルに挑んだ。戦前減量もラクで体調も今までで一番いい、とのコメントをしている。ボクサーが階級を上げることのメリットはパンチ力の上昇、体調のよさなどがある。が、デメリットとしてはスピードの鈍化、耐久性の不安があると考える。例えば1階級あがるとパンチ力に差が出る。ただ、耐久性は急にあがらない。パンチの打たれ慣れ・・これは大きな差があると思う。急に階級をあげて挑戦したガルシア。元々耐久力があるが、さすがに今回は耐えられなかった。それはこの「階級の壁」があったように思えてならない。もちろん西岡は見事だった。初防衛はおめでたい。次は元WBOバンタム級王者のジョニー・ゴンザレス。超強敵であるが、なんとか勝ち残ってほしい。WBA世界ライト級タイトルマッチ王者 小堀祐介 VS 1位 パウルス・モーゼス(ナミビア)3-0の判定でモーゼスの戴冠。速く、鋭いパンチを打ち込むモーゼスに小堀はカウンターでフックを叩き込む展開。スリリングな展開で、何度も小堀がモーゼスに有効打を浴びせる場面があった。ただ手数は多いし、的確にヒットを重ねるモーゼスは順調だった。試合は一進一退の攻防で進んでいく・・。後半はモーゼスが支配し、終盤の貴重なポイントは失われた。115-113,115-113,119-109・・技術面、スピード、手数で挑戦者がポイントを取り勝利した。自分も今回モーゼスの2~4ポイント勝利だったと思った。ただ、小堀は善戦したし、いい試合をしたと思う。年末年始、熱い試合が観られてよかった。これで日本のジム所属の世界王者はWBA Sフライ級 名城WBA Sフェザー級 リナレスWBC フライ級 内藤WBC バンタム級 長谷川WBC Sバンタム級 西岡の5人となった。