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テーマ:本日の1冊(3691)
カテゴリ:読書の話。
前に書いた『感染』と、一緒になりますが『予言』も読みました。
どちらもホラーなお話です。アタシ的には面白い物語だと思いました。 『感染』は、設定が面白いなと素直に感心してしまいました。 肉体的に感染するのではない病、それは心に罹るウイスル。 夢から夢へと、ヒトの精神に。何か罪の意識に、後ろめたさに。 それを抱いているヒトへと感染して、死を齎す病。 この世界に、罪の意識を感じないヒトがいるのだろうか。 アタシは、ふと感じました。何か、小さなことでも。 きっと誰しもが抱いている感情のひとつだと思います。 ヒトは生きている上で、何かの犠牲を伴っているからです。 とてもとても些細で小さなものでも、アタシたちの生活の糧になっている。 その意識に囚われた瞬間に、その病は牙を向き。あっという間に飲み込んでしまう。 なんだか、その病そのものが死のイメージに感じます。 アタシたちのすぐ近くに死というものが存在するのだから。 それはアタシの隣にも、いるのかも知れません。 ただ、それに気が付かないだけで。それが、見えないだけで。 それを恐れた時に、獰猛な牙を剥き。襲い掛かって来て、飲み込んでしまう。 そんなことを読んだ後に、ふと感じてしまう物語で。なんだか、不思議な気分でした。 それと、もう1冊。『予言』も読みました。どちらも映画になっているんですよね、確か。 この物語は、とある新聞が見えてしまう物語で。『恐怖新聞』というんですが。 ヒトの過去も未来も保管する世界が、どこかに存在して。それが見えてしまう。 新聞、というカタチを成して。そして、それは恐怖をも伴う。 どうしても避けられない未来を知り、どうすれば良いのか。それは、誰にも解らないと思います。 もし、避けようとして何かを行動すれば。変わった未来の代償は、自らが補うこととなる。 何をするにも、必ず何かを引き換えにしなければならないのかも知れません。 妻を救おうとすれば、子供を失い。子供を助けようとすれば、妻を失い。どちらも助けようとすれば、自らを失う。 そして、また、同じスタート地点へと戻って来る世界。 メビウスの輪のように、必ず同じ場所へと戻って来てしまう。 いつまでもいつまでもそこから進めない。抜け出せない、輪の中にいる自分。 なんだか、すごく、怖いと思いました。アタシは、耐えられないと思います…。 そんな怖いような物語ですが、映画を観たかったなと思います。 ちょっと観れなくて残念ですね。DVDになったら、レンタルしようかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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