ニラ 色んな情報 アラカルト
ニラについて ネットに載っていた色んな情報のアラカルトネットには 様々 色々 面白い話があちこちに ???ニラ 韮 にら chinese chives 1.ニラの古里とその名の由来1)ニラの古里は中国西部? ニラは耐暑、耐寒性が強く、西アジアからインド、東南アジア、東アジア、シベリヤにかけて広く分布し、各地でよく繁茂・生育しており、日本にも古来より自生していたと言う説もあります。一方、ニラは西洋では見られず、その栽培は東洋に限られています。 ニラ(韮)は中国西部を原産地とし、中国では有史以前から栽培され、食されていたと思われます。中国の古書「本草綱目」に、その効能、薬効、培養法について詳細に記載されており、古くから珍重されていた様です。なお、花茎の利用や、軟白も既に行われていました。また、一説によりますと、ニラの原産地はもう少し広く、東南アジア、中国、日本等に広がるとの考えもあります。2)万葉集に登場するニラ ニラは、ユリ科ネギ属の多年生草本で、ニンニク、ネギ、ラッキョウなどと同じ仲間です。日本にも野生のニラが見られますが、本来、自生していたのか、古代に伝来してきたニラが野生化したものか、ハッキリはしていません。しかし、「韮崎」「韮山」など、各地に地名として残っていることから、古くから人々に親しまれてきたのでしょう。 わが国に渡来した歴史は古く、「岡のくくみら われ摘めど 篭にも満たぬ 夫には摘まさぬ…」と、万葉集にも詠われています。恐らく、わが国には弥生時代にでも渡来したのでしょう。 9世紀に入りますと、既に栽培されていたようですが、最初は薬用とし、粥に混ぜて利用したと言われています。江戸時代の宮崎安貞は農業全書の中で、ニラは昔から有名な作物で、人々から賞味されていると書いています。これは陽起草とも言って、人の栄養を助け、身体を温める、性質の良い野菜であるとも述べています。 この時代になると、ニラは重要な野菜の一つとなり、栽培法や利用法、効用に関する記載も多く見られるようになってきます。但し、大量に用いるものではなかったので庭先や、畑の隅に、例えば、畑の縁の土留めを兼ねて植えられる様に、少量ずつ栽培・利用されていました。3)ニラの呼び方、色々・・・ ニラの呼び方は多く、ケミラ(計美良)、カミラ(加美良)、コミラ(古美良)、ミラ(美良)等々あります。なお、英名ではチャイニーズ・リーキとも言います。その名の通り、中華料理に緑の顔がよく出て来ます。 古来、日本ではラッキョウの「オオミラ」に対してニラを「コミラ」と呼び、この「ミラ」がなまって「ニラ」となったと言われています。昔から重要野菜として栽培され、加美良(かみら:古事記)、久々美良(くくみら:万葉集)などと呼ばれていました。一方、本草和名(深江 918)には「古美良:コミラ」と記載されています。また、ニラをフタモジとも呼びますが、これはネギ(古くはキと言いました)をヒトモジと呼んだことに対応したものです。同様な呼称としましては、ラッキョウをオオミラと言うのに対して、ニラをコミラと呼んだようです。ニラはコミラの俗称だったとも言われています。 2.ニラの生態・特性ニラにも色々・・・韮青 韮黄 韮白 韮子て何に? ニラは宿根草で、葉は霜に逢うと枯れますが、早春再生します。地下部に小さな痩せた鱗茎を持ち、その先は根茎となり、地中を走っています。幅5センチ程の偏平な葉が向かい合って、二列に出ます。葉は柔らかく、その基部は一番外側の葉が作る膜状の鞘で包まれています。 花茎は初秋に株の中心から出て、30~40センチ程度まで伸びて、先端に多数の小花を着けます。花は白色で星型に開き、熟すと中に小さな黒色の種子を形作ります。この種子を「韮子」と言います。花が蕾の段階の花茎を収穫し、「韮青(花ニラ)」として出荷します。また、晩夏から初秋に、葉を土管で覆ったり、半球状の骨組みに不透明な資材で覆ったトンネルを作り、光を遮り、黄化した葉を「韮黄」、軟白した物を「韮白」として、出荷します。葉や花茎は鳥肉や獣肉の濃厚な料理に、韮黄は生料理に、韮青は塩漬けにされて、利用されます。また、韮の種子は、漢方で「韮子」と呼び、泌尿系疾患に用います。ネギ属は、一般に低温・短日で花芽分化し、気温の上昇とともに、抽苔(とう立ち、ネギ坊主が出ます)しますが、ニラは逆に高温・長日で花芽分化し、抽苔します。しかし、中国野菜の一つとして再導入・再評価されています花ニラ(韮青)は年中抽苔し、その花茎(とう)を利用します。なお、花ニラの葉は細く、固く、食用には適しません。どうやら花ニラは葉を利用する普通のニラとはかなり異なるものと思われます。 実際、ニラには葉の大きさ、休眠の深さ、耐寒性等の異なる、幾つかのグループに分けられます。栽培上求められている条件は、休眠が浅く、葉長、葉幅ともに大きく、葉肉厚く、葉色が濃緑のものです。各地で育種がすすめられていますが、現在は「グリーン・ベルト」という品種が実用栽培の過半を占めています。ただ耐寒性・耐乾性がやや劣るのが難点とされています。 3.生産の推移1)冬ニラと夏ニラ・・・今に、ベルト並のニラがニラは、まず苗床に種を蒔きます。種を蒔くのは、秋まきが9~10月、春まきが3~4月です。良く育った苗を、秋まきなら翌春の5月中旬、春まきなら6月中旬に定植します。ニラは一度定植した株を2年間使用するため、ほ場の選定と土づくりには特に力が入れられます。一応、冬ニラ専用株と夏ニラ専用株を区別して、品質の向上につとめています。 ニラの収穫・出荷は、11月上旬から3月下旬までが冬ニラ、4月上旬から10月下旬までが夏ニラと、分けられています。品種は、ほぼ全国何処に行っても、グリーン・ベルトです。しかし、グリーン・ベルト(全国主産地の指定品種)よりも、さらに葉幅が10pct程度広い「スパーグリーンベルト」と言う、超幅広の品種が登場しました。葉肉も厚く、いっそう緑が濃いスーパーグリーンベルトは「味も香りもよく、市場性が高い上に、収穫を重ねても葉幅減少率が低く、最高級品(A品)を生む率が高いとのことです。2)静かな人気、だけど、週末野菜ニラは古くから利用され、なじみの深い野菜ですが、消費量そのものはあまり多くありませんでした。しかし、食生活の変化とともに消費が暫増し、1960年代後半(昭和35年頃以降)から急増しています。農林水産省の野菜生産状況調査には、1972年(昭和47年)に新顔として登場しましたが、その時の作付面積は1890ha・生産量27,900tでした。その後急増し、1980年代前半には25,000ha・65,000tに達しました。最近の生産状況はやや低下し、1988年(昭和63年)は作付面積は2,311haで、生産量は61,977tでした。ここ数年は作付面積2,300ha、生産量6万t強で推移しています。 4.ニラ料理 香りの成分で肉や魚を美味しくし、また、各種ビタミンも豊富で、緑黄色野菜の「優等生」と言われるニラは、洋風、和風、中華風と、どんな料理でもピッタシ合います。言うならば、名脇役です。 日本では、ニラは葉を煮たり、粥に入れたり、汁の実、あえ物として利用します。ニラの香りを楽しみながら、身体を温める料理です。一方、ニラの卵とじ、ニラレバ等は、ニラの臭い成分が蛋白と結び付く性質を利用し、臭いを抑えた食べ方と言えます。逆に、ニラの臭い成分が肉や魚の生臭さと結び付き、その臭いを消してくれるのを利用し、美味しい「ニラレバ」「餃子」を作っています。ニンニク等の臭い消しに牛乳を飲むのも同じ原理です。 ニラの独特の臭いは、硫化アリルと言うニンニクと同じ揮発成分で、腸内を浄化し、殺菌もやっつけてくれます。後に述べますが、色々な機能を持つている成分でもあります。 ニラには広葉と細葉で小さいニラとがあります。夏場は細葉ニラの方が傷みが少ないです。ニラの旬は、府県では秋から春にかけて、特に2月~3月が美味しい季節です。もっとも、北海道では春の一番どりが旬、葉先まで元気よく尖り、艶の良いものが良いニラです。なお、ニラはイチゴと共に、傷み易い野菜の代表選手です。買い置きは避け、三日以内に使いきりましょう。また、調理は手早く、色のあせない程度の加熱に抑える、すばやさが必要です。 最近、油菜苔とか黄・苔・花とか言いまして、日本の中華料理にも従来とチョツト異なったニラが入ってきました。「油菜苔」は菜心、油菜心とも言いますが、ニラの蕾(花)、茎、葉を「とう」がたってから利用します。炒めたり、お浸しにして食べます。「黄」とは難白栽培したニラ(韮黄)ですが、通称は「にらもやし」です。調理法はニラと同じです。ニラより臭いが弱く、かつ、柔らかいので、ズット食べ易いです。次の「苔」はニンニクの茎の部分、花とはつぼみをつけたニラの花茎(韮青)です。いずれも炒め物にして食べます。最近、結婚式の中華料理でお目に掛かるようになりましたね。 5.ニラの栄養価・機能性ガン予防に、夜の生活の強化に・・・ニラは胃腸によい食品です。ニラはベーター・カロチンやビタミンA、C、Eに富み、またニラの成分のアリシンがビタミンB1と結合して,その吸収をよくします。 ニラは「起陽草」とも「ピンタチ草」とも呼ばれ、その名の様に、男の性的能力を高めます。実は、ニラは生殖腺の機能を高め、精力増進に優れた薬効を示すと、言われています。また、ニラは身体を温めるので、冷え症の女性、神経痛や痔疾で悩んでいる方は、ドンドン食べて下さい。江戸時代の農業書にも、栄養を助け、体を温める「陽気草」と書かれているほど栄養価も豊富で、中でも、ビタミン類、特にカロチン、ビタミンB1、Cが多く含まれています。まさに、食べる「クスリ」なのです。子供のころ、腹痛やカゼの時に「ニラがゆ」「ニラ雑炊」「ニラタマ」を、あの強烈な臭いと戦いながら、食べさせられた思い出がたいていの人にはありますね。あの独特な臭いは、大人の味でした。6.ニラ 韮 アラカルト <ノビル> ユリ科の中にはネギ属、ユリ属、スズラン属、エンレイソウ属等があります。ネギ属のニラは健胃の役に立ったり、下痢にもよく効きます。ノビルはニラに似た野草ですが、食欲増進に効果があります。ノビルは「古事記」にも登場し、古くから食用野草として親しまれてきました。日当りのよい草原に群生します。地下部には小さな白い球状の鱗茎があります。これを細い葉と共に掘り出し、水洗いをした後、ビニール袋の中に入れ、それに熱湯を注ぎ、口を縛って、しばらく置きます。湯が手で持てる程度に冷めた頃、取り出し、柔らかくなったノビルを味噌を着けて食べます。 ニンニクと似て強壮効果がありますので、これで夜も一頑張り出来ます。また、すりつぶし、たむしなどの皮膚病の治療にも用います。なお、ノビルの匂いには睡眠効果がありますので、春の香りと共に楽しみ、良い夢を見て下さい。 同じユリ科のスズラン属のスズランは、香りのよい可憐な花を咲かせますが、若芽の時にニラやノビルと間違えられ、食べられる事があります。スズランは全草、特に、根の部分に配糖体コンバラトキシンと言う有毒成分が含まれています。そのため、スズランをさした水さしの水を飲んで、赤ん坊が急死した事件があります。 スイセンの若い葉もニラに似ています。ニラと一緒に誤って食べ、強い吐き気に襲われたし事例があります。スイセンはヒガンバナ科に属し、有毒なアルカロイドのリコリンを含んでいまする。このリコリンには強い催吐作用があります。ヒガンバナ科のタマスダレやヒガンバナ(マンジュシゲ)もノビルと間違えられることがあります。ともに白く小さな球状の鱗茎を形成し、スイセン同様にリコリンを含んでいます。吐気から神経麻酔にいたる中毒症状を呈します。 などなど 色々はた坊