「ネガティブの微笑み」

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  とおざかる虚言城。

  虚言の城の王子、全日程終了しました。連日たくさんのご来場本当にありがとうございました。千秋楽はトリプルコールからのスタンディングオベーション。空想組曲では、というか、小劇場公演では初のことでした。客席の最後列から号泣する主演の良輔くんを見て、彼に主演をお願いして本当に良かったなぁと静かに感動してました。まさか立ってくれたお客様に涙ながらに「座ってください」と言うとは思わなかったけど（笑）これもまた、彼がたくさんの人に好かれる理由なんだろうな、と考えてなんだか愉快な気持ちになりました。ご覧になってくれた方々はお分かりかと思いますが、がっつり主演です。王子です。舞台から一度もはけず、静も動も、明も暗もある芝居を常に続けるのは相当な集中力が必要なこと。よくぞやり遂げてくれました。加藤くんをはじめ、大森さん、植田くん、和貴くん、組曲初参加組には、世界観を理解してもらうために稽古中にものすごくしゃべりまくりました。一歩間違うと精神論になりかねない演出を、みんな真剣に聞いてくれました。だから、座組の意識の統一は本当に早かったと思います。今、みんなが同じ方向を向いている、という感覚を稽古中に何度も感じることができて、とても充実した時間でした。組曲常連組にも、今回はいろいろと挑戦をしてもらいました。顕史郎さんにはいつものような別次元の人間やまとめ役ではなく、あくまで一つのエピソードの担い手を。二瓶くんには可愛らしかったり弾けたりといったファンタジーの住人ではない、実年齢に近い現実の人間を。鶴町くんには誰かに振り回される受信側ではなく、城の住人達のまとめ役としての発信側を。川田さんにはきちんと心が通じている相手役が存在する恋愛パートを。二回目参加の堀池直毅くん、上田理絵ちゃん（番外公演も含むと三回目）、小野川晶ちゃん、こいけけいこちゃんは、得意技と見たことのない部分の複合をそれぞれに。全員、それに真正面からとりくんでくれて、その結果をきちんと舞台上で見せてくれました。役者陣にも、スタッフ陣にも恵まれた、本当に良いカンパニーでした。あとは、もう、僕が主宰としてレベルが上がりゃやいいだけなんですけどね。ほんと。（そこいらへんの反省は個人的に早急にいたします。ほんと）相変わらず公演がはじまると、他の仕事が完全にストップ。のはずが、本番中に執筆のおしごとや稽古が入ってきたりして、なかなかに余裕のない毎日で、日記の更新も滞っておりました。書きたいことは毎日たくさんあったのに。というわけで、しばらく公演についてのことを書いていきますね。とりあえずいくつか写真をご紹介。観に来てくれた篤海くんと。同じく観に来てくれた佐藤永典くんとたっくん。たくさん来てくれたキャラメルボックスの皆様と。楽屋での一枚。

  2013.03.11

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  そびえたつ虚言城。

  虚言の城の王子、絶賛上演中です。ダークファンタジーの形をとりながらも、普段の空想組曲とは違うものを目指して作り上げたこの作品。日によって、回によって、微細に変化してしまうという、バランス感覚の難しい芝居ですが、素敵役者さん達と素敵スタッフさん達のおかげで、連日好評を頂いていおります。いつもながら、本当、はじまってしまうとあっという間。何よりも自分自身がこの芝居をもうすぐ観れなくなることが今からすごく寂しい。最後の最後まで気を抜かずにとりくんでいきたいと思うので、どうぞよろしくお願いいたします。写真は初日乾杯の様子。組曲初参加の三人と一緒に。

  2013.03.08

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  虚言、大詰め。

  虚言、大詰め。３回の通しを経て、ようやく作品の流れがキャスト全員に行き渡ってきた感じ。頼もしいスタッフ陣が揃い、こっからの上がりを考えるとワクワクします。「虚言の城の王子」は今までの空想組曲に比べてものすごくストレートなことをあの手この手を使いまくって伝えようとしている。そんな作品。新しい表現に挑戦するときはいつも手探り。見えないものをどうやって見せようか。これはちゃんとお客さんに届くのか。もっと良い表現方法があるんじゃないか。あーだこーだと試行錯誤している毎日。本当に完成するのは初日なんだろうな、という感が今まで以上にガツンとある。１２人誰が欠けても完成しない。当たり前だけど、そんな当たり前のことを今まで以上に強く感じます。今まで空想組曲に出てくれた人達は、得意技もちゃんと使いつつ、それぞれに新たな一面を覗かせてくれている。川田希嬢にきゅんきゅんし、二瓶拓也くんのに歪み方にひやっとし、鶴町憲くんとこいけけいこ嬢に笑い、中田顕史郎さんの愛情と小野川晶ちゃんの無垢さに心を打たれ、堀池直毅くんの絶妙な表現に感嘆し、上田理絵ちゃんの爆発力に舌を巻きます。でもでもでもでも、まだまだまだまだまだ。僕の知っているこの人達の力はこんなものではないのです。今見ているものの５倍は面白くできる。確信がある。届けるため、伝えるため、最後の最後まで粘りますよ。さぁ、明日も稽古です。写真はキャスト全員の集合写真。みんないい顔してるでしょ。

  2013.02.24

• 虚言王子、覚醒。

  「虚言の城の王子」いい感じに進んでおります。とにかく良いキャスティングだなぁと改めて思う。過去に空想組曲に出演してくれた絶大に信頼出来る役者さん達はもちろん今回初参加の役者さん達まで本当にはずれがない。キャラメルボックスの大森美紀子さんの演技は、まるで愛情をそのまま具現化したかのよう。発する言葉の一つ一つが直に心に染みてくる。渡辺和貴くんは何もしなくてもキラキラ半端ないのに、細かい演出にも応えようと明るいとこもきっついとこも全力で取り組んでくれる。植田圭輔くんは感受性の塊。めちゃ難しい役にド正面から挑み、最高速度で掴みつつある。そして加藤良輔くん。今回の主演。ド主演。本当に本当に本当に大変な役なのです。ストレートに演じても絶対成立しない。演技力はもちろん、集中力も、体力も、想像力も全てが必要。稽古の最初から相当厳しい要求を出させてもらっていたし、なかなか上手くいかないで苦しんでおりました。ところが今日。見事に覚醒！あるシーンの稽古で、「そう！それ！！」という演技をたたき出し、終わった時には役者全員から自然と拍手が起きました。もちろん、良輔くんなら出来ると思って書いた役だし、彼自身の魅力は分かっていたつもりだけど、本番二週間前でここまでくるなんて。自分の狭量さを感じると共に、確信を得ることができました。この芝居、面白いです。「虚言の城の王子」どうぞ遠慮なくご期待ください。応えますから。

  2013.02.16

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  キャスト全員集合。

  今日も今日とて「虚言の城の王子」の稽古です！まだまだ荒いですが、最初からラスト近くまで流してみました。なるほどね、なるほどね。こいつは大変だ。しかし、大変さ以上にワクワクを感じる稽古でした。台詞を理解せずに読んだら絶対に成立しない。自分の役割を分からず演じても成立しない。脚本をそのままやっても決して面白くは出来上がらない。だけど全てをクリアできれば素晴らしく面白くなる。間違いなく。そんな作品だと言う確信を得ることが出来ました。加藤くんも川田さんも別本番の合間を縫っての参加だし、植田圭輔くんなど稽古参加二回目での流し稽古でしたが、その「素晴らしく面白い作品」の未来予想図を、描かせてくれるに充分な素養を見せてくれました。明日からも毎日がつがつと参ります。虚言の城の王子、どうぞお楽しみに。写真はキャスト全員での集合写真。

  2013.02.10

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  天使のダイアリー。

  きちんと告知してなかった！作演出を担当する「サイレント・フェスタ」を控えている４月ですが、もう一本脚本を担当する舞台がございます。「天使のダイアリー2」！！日本を代表するタンゴ歌手、冴木杏奈さん主演の音楽劇「天使のダイアリー」の第二弾です。第一弾は昨年上演されたのですが、好評につき数ヶ月待たずして博品館でも再演されました。そして今回の会場はヤクルトホール！広っ！　杏奈さんの歌は本当に絶品。中野サンプラザではじめてピアソラを聞いた時にはそりゃーもーしびれたのですよ。演出は戦友の葛木英嬢。信頼出来る演出と組めると言うのは本当に感謝すべきことです。共演者は前回に引き続き井上尚子さんと、初参加の辻本祐樹くん。詳細はコチラ。天界を舞台にした天使達のラブストーリー。どうぞどうぞお楽しみに。

  2013.02.03

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  そびえたつ城。

  いつの間にやら一月も終わり。こりゃあ今年もあっという間だな、きっと。不毛会議も無事に終わり、「虚言の城の王子」の顔合わせが行われ今日から絶賛稽古がはじまります。まだ読み合わせしか行われてませんが、こりゃあ面白くなるぞ、と。さーてどうしたもんかなぁ、という感じではなく、さーてどうしてやろうか、というワクワクのあるはじまりでした。空想組曲の節目となる十回目公演。vol.10。シチュエーションコメディしか書いてなかった僕が「アリスの愛はどこにある」という作品からファンタジーに目覚め、その後ゴシックミステリーやらホラーやらミュージカルやらあれやこれやと書きまくる中で一つのスタイルに落ち着きつつあった妄想ファンタジー。おそらく、その集大成になる作品です。これの後、一体何を書きゃいいんだろう、みたいなことも頭をよぎったりするくらい集大成です。まぁ、先のことはおいおい考えましょう。今はこの作品の成功に全力を尽くそうとやる気がみなぎっているのだから。どうか、と祈りながら潜ります。どうか、おもしろいおはなしを届けられますように。

  2013.01.31

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  サイレント・フェスタ。

  連日不毛会議です。たくさんのご来場、ありがとうございます。会話劇の常で、数を重ねれば重ねるほど稽古場では気づかなかった微細な感情の変化や、アプローチの方法に気づいたりするものです。今回の芝居もそう。本番がはじまってからも毎日ちゃんと変化も進化もある現場というのは観ていて飽きません。僕自身、客席で楽しませてもらってます。当日券も出しているそうなので、ご都合あう方いらっしゃれば是非。さて、本日は新しい舞台の宣伝をば。今年の４月、東京ハートブレイカーズさんの作・演出を行うことになりました！ライブハウスでの生演奏ありの公演です。詳細はこちら！■公演日程2013年4月25日(木)～29日(月・祝)■Written and Directed byほさかよう（空想組曲）■Cast粟根 まこと（劇団☆新感線）みのすけ（ナイロン100℃）岡田 達也（キャラメルボックス）曽世 海司（Studio Life）萩野 崇上山 竜司西山 宏幸（ブルドッキングヘッドロック）須貝 英（箱庭円舞曲）石川 よしひろ首藤 健祐■開演時間25日(木)　19：3026日(金)　19：3027日(土)　15：00／19：0028日(日)　17：0029日(月・祝)　13：00／17：00※開場→開演60分前　当日券→開演90分前■会場吉祥寺STAR PINE’S CAFE0422-23-2251　武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B１■チケット前売　￥4,800（整理番号付き）当日　￥5,000U-22　￥2,500（22歳以下・当日券のみ・要身分証確認）※全席自由・税込。別途受付にて1Drink代として￥600～。※入場順は、「Web先行販売」→「カンフェティ」→「イープラス」→「当日」。整理番号は開場時のみ有効。○前売開始　2013年3月30日(土)10：00・カンフェティ0120-240-540（受付時間：平日10：00～18：00）・イープラス○先行販売　2013年3月23日(土)12：00～28日(木)22：00東京ハートブレイカーズHPにて受付http://www.tokyoheartbreakers.com/■お問合せ東京ハートブレイカーズ　thb_seisaku@me.comそれにしても、昨年あたりから書いてる脚本の半分くらいが音楽劇だったりミュージカルな気がする。「空想組曲」だからなのかしら？自分とこでも一度もミュージカルやったことないのに。まぁ、音楽力は出演者の皆様にお任せすることを前提に、とびきりの物語と世界を作りあげますよ。前から一緒にやりたかった人達オンパレードですしね。「サイレント・フェスタ」どうぞお楽しみに！

  2013.01.11

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  初日っていつもきますよね。

  不毛会議、とうとう、ようやく、いつの間にか、もう、なんとかかんとか無事に初日があきました！ご来場くださった皆様ありがとうございます！客席には佐藤永典くんや、俳優市場で一緒だった丸若くん達の姿も。感謝。しかしながらまだ初日。はじまったばかり。まだまだまだまだあがっていきますよ。あがれますから。写真は楽屋に遊びに来てくれたさとちゃん。そしてゆーやくんとまおくん。

  2013.01.09

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  虚言の城の王子。

  明日はいよいよ不毛会議の初日です！年末年始とランナーズハイ状態で作って来たこの芝居。ポテンシャルの高い役者達の魅力が溢れております。劇場にてお待ちしております。そして先日、空想組曲の次回公演の情報公開がされました。３月頭に吉祥寺シアターにて上演します！空想組曲VOL.10「虚言の城の王子」ーー城はそびえ立つ。彼の絶望をなくし、彼女の未来を閉ざすためにーー作・演出／ほさかよう【公演日】３月３日（日）〜１０日（日）【公演時間】３日（日）１９時〜４日（月）１９時〜５日（火）１４時〜、１９時〜６日（水）１９時〜７日（木）１４時〜、１９時〜８日（金）１９時〜９日（土）１３時〜、１８時〜１０日（日）１２時３０分〜、１６時〜【チケット】通常4,000円 、　平日昼公演3,800円【出演】加藤良輔　植田圭輔　渡辺和貴　二瓶拓也（花組芝居）川田希　堀池直毅（少年社中）　こいけけいこ　小野川晶（虚構の劇団）　鶴町憲　上田理絵（A-LIGHT）　中田顕史郎／大森美紀子（キャラメルボックス）【チケット】http://eplus.jp/kuu-sou10先行販売（抽選）：　2013年　1月　12日(土)12:00〜　22日(火)18:00一般販売（先着）：　2013年　2月　 2日(土)10:00〜イープラスで発売【主催】空想組曲【制作】CLIE公演に関するお問い合わせ CLIE:03-6804-6410(平日10:00〜19:00)最近続いた童話をモチーフにしたものではなく、小説にもなった「僕らの声の届かない場所」以来のオリジナルファンタジー。ファンタジーと言っても明るいだけでなく。かといって闇だけでもなく。重たいエンターテイメント、「オモタメ」を目指しまする。面白くしますよ、きっと。素敵キャストが勢揃いしてくれましたしね。チラシに先駆けて東京幻想さんが書き下ろしてくれたイラストを公開しちゃいます。もう、ほんとこの人天才。イラストに負けぬよう頑張りまーす。

  2013.01.08

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  ２０１２年を振り返ったり２０１３年を見据えたり。

  いやはや。今年ももうすぐ終わりですね。ついさっきまで不毛会議の稽古をしておりました。今日から渡辺さんも参加し、ついにキャスト全員が揃いました。渡辺さん、昨日まで本番だと言うのに台詞はほぼ完璧。シーンへのアプローチもしっかりあって、今後仕上げていくのがひっじょーに楽しみ。シーンもざっくりラストまでいったので、年明けてからは仕上げにかかりますよ。皆様どうぞお楽しみに！さてさて。つくづく芝居付けの一年でございました。空想組曲「深海のカンパネルラ」（脚本・演出）冴木杏奈主演音楽劇「天使のダイアリー」（脚本）miel「ま○る」（短篇脚本「まじる」提供）俳優市場「おちないりんご」（脚本・演出）る・ひまわり「桜の森の満開の下」（脚本）空想組曲「変則短編集『組曲回廊』」（脚本・演出）SUPER☆GiRLS主演ミュージカル　超絶☆歌劇団「妄想GiRLS」「回想GiRLS」（脚本・演出）LINXS「深海のカンパネルラ〜R・O・D version〜」（脚本・演出）俳優市場「ちいさなちいさなお茶会。」（脚本）俳優市場「明日見る夢」（演出）ライズ・プロデュース「眠れない羊」（脚本・演出）★脚本10本★演出８本まぁ、脚本に関しては短篇作品とか、改訂再演とかも入れての数なんで、ちょっと盛ってる感はあるけれど、こっそり別名義でゲームシナリオなんかも書いてたりしてたので、まぁプラマイゼロということで。よー書きましたしよー作りましたよ。やりゃあできるもんです。ファンタジー、サスペンス、コメディ、ミュージカル、古典、ホラーと、一見とりとめのないようなラインナップですが、ジャンルなんて小さな目印でしかないですから。「自分らしさ」はむりくり出そうとしなくても自然と出て来るもの。出てこないのなら、そもそも「らしさ」なんてものない。そんなつもりで、どの作品も新鮮に楽しくやらせて頂きました。来年も１月の「不毛会議」＠CBGKシブゲキ!!（演出）３月に空想組曲の新作「虚言の城の王子」@吉祥寺シアター（作・演出）４月に「天使のダイアリー２」＠ヤクルトホール（脚本）他にも作・演出が３月に一本、４月に二本脚本が５月と12月に一本ずつ。７月に空想組曲のロングラン公演……などが決まっております。今年も「がああああぁぁぁぁーーーーっ」と駆け抜けましたが、来年も今年以上に猛ダッシュで参りたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。ではでは良いお年を。

  2012.12.31

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  不毛会議の不毛ではない日々。

  絶賛、不毛会議稽古中。しかしながら稽古は不毛な日などなく、日々進歩が見える充実したものになってます。男７人女１人の会話劇。今月頭までやっていたライズ・プロデュースの「眠れない羊」と近いものがありますが、そこはやはり人の本。こーかしら、あーかしらと稽古の中で戯曲と向き合いながら作っていく戦いの日々。共通点は達者な役者陣が揃っていると言うこと。台詞入れるのは本番終えたばかりとは思えないほど早いし、毎日いろいろなアイデアを持って来てくれる。稽古の合間に行うディスカッションも実りのあるものが多いです。今日はためてた写真をいくつかご紹介。出演者より浜尾京介くんと柄本時生くん。紅一点の女性キャスト阪田瑞穂ちゃん。知り合ったのは７年くらい前だけど、舞台で絡むのは初。そして先日は松雪オラキオさんが稽古の合間にピザをご馳走してくださいました。隣でテンションあがってるのは同じく出演者の玉城裕規くん。

  2012.12.29

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  不毛会議、始動。

  「眠れない羊」が終わってホッと一息。と思いきや。本日は１月に演出を担当する「不毛会議」の顔合わせでしたー。なんとも豪華なメンバーにわくわく。昔からの顔馴染みもいたりするのですが、一緒に舞台をつくるのは全員初めて。どっからどう見ても演出家っぽくないほさかが、見目麗しい皆様の真ん中に座るのはいつも少なからず抵抗があるのです。みなさん、はじめまして。今日からどうぞよろしく。そして本日は出演者の玉城裕規くんのお誕生日。顔合わせ開始後15分でいきなりのサプライズと言う、なんとも弾けたはじまり方でした。こちらが出演者のみなさま。年末年始返上でとりくむこの舞台。おもしろくしますよ。なんたっておもろくて素敵なキャストが揃ってますからね。皆様、年明けはどうぞシブゲキにお越し下さいませ。

  2012.12.17

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  おやすみ、羊達。

  少し日が経ってしまいましたが、「眠れない羊」無事に全公演終了しました。本当にたくさんのお客様にご来場いただき、ありがとうございました。今回の戯曲は「自由に書いていい」ということだったので、空想組曲とは少し違った趣で取り組ませてもらいました。まぁ、ろくにストーリーも考えてない段階で「全員執事とかどうですかね」といって自分の首を絞めることにはなったのですが……結果的に良い縛りになりました。「執事」という固定的なイメージの中でそれぞれのキャラを立たせるというのは、演出的にも面白い作業でしたし。被らないように役者の個性を活かす、という点に重きを置き、はじまって二週間くらいは最低限のサジェスチョンしかいれず、自由にやってもらってました。毎日笑わせてもらい、毎日グッとこさせてもらった小野建さんの小塚。本当に細かいところまで苦心して作り上げていた牧島さんの深山。抜群のバランス感覚。稽古の中でどんどん台詞を足していってもらった亮さんの神泉。台詞を全部敬語に変え、所作までバッチリ極めてもらった挙げ句、遊び心も満載にしてもらった進さんの進藤。まっすぐさと、まっすぐ過ぎる故の歪みを併せ持った鍛冶本くんの丸若。稽古開始時とは比べ物にならないほど表情豊かに、そして抜群に可愛くなったタケの日向。最初はつけられた演出をこなすので精一杯だったけど、次第に自分のものにしていった圭太の広太。初舞台で一番大事なシーンを任せた飯田くんの青年。物語の中心として、座組の中心として、いつだって真摯に、かつ挑戦的に取り組んでくださった廣川さんの大蔵。本当に良い座組でした。初の男芝居だったのですが、そうそう揃わないだろうと言う非常に個性的な役者さんとやることができ、稽古の中で起きる化学反応を見るのが毎日楽しかったです。千秋楽のカーテンコールでは、鍛冶本くんのサプライズバースデイでケーキを持っていくため、実に11年ぶりに舞台に上がらせていただきました。最初から最後まで良い思い出ばかりの公演でした。打ち上げでは「また再演したいね」「でも、またこのメンバー集まるなら新作やりたいよ」などと皆で盛り上がりました。やりましょう、再演。書きますよ、新作。なんだかとりとめない文章になってしまいましたが今日のところはこの辺で。こぼれ話などはまた改めて書かせて頂きます。おやすみ、羊達。写真は左から亮さん、照明の榊さん、ほさか、進さん。

  2012.12.12

• 羊は瞳を閉じて。

  『眠れない羊』無事に初日、そして二日目が終了致しました。本当にたくさんの方に観に来て頂き感謝です。お世話になっている方々、空想組曲を欠かさず観に来てくれる方々、俳優市場の子達、そして今回僕の作品を初めてご覧頂くお客樣方……いろんな世代のいろんな感覚が劇場に集まってくれている。それを実感する３公演でした。毎回舞台上を流れる空気も客席の反応もまるで違う。僕自身、毎回客席で新鮮な気持ちで観させていただいてます。春の空想組曲「深海のカンパネルラ」から、冴木杏奈音楽劇「天使のダイアリー」、る・ひまわりプロデュース「桜の森の満開の下」、空想組曲「組曲『回廊』」、超絶歌劇団「妄想GiRLS」「回想GiRLS」、LINX'S TOKYO「深海のカンパネルラ〜ROD version〜」、俳優市場「明日見る夢」と、毎月舞台を作ってきて、いよいよ今年の締めとなるこの一本。きっとこれもあっという間に終わっちゃうんだろうなぁ。今から既にちょっと寂しい気持ち。いかんいかん。最後まできちんと最前線で戦いますよ。劇場に入ってから演出ができることなんて本当に僅かなことなんですが、その「僅か」をきちんと手を抜かずに行っていきたい。そう思っています。明日も二公演！がんばっていきましょう！羊達に安らかな眠りを！

  2012.12.06

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  羊達の祝祭。

  眠れない羊、無事に全稽古終了！５日からはいよいよ本番がはじまります。渡邉さんの美術と天野くんの音と榊さんの明かりの中で役者さん達がどう見えるのか……今から楽しみなのです。ほんと。稽古場バラシの後、キャストのみなさんとしゃぶしゃぶを食べてきました。あのシーンはどうだったとか、あそこはお客さんにどう見えるのかとか、芝居の話ではもちろん、なぜか後半お野菜の話で異様に盛り上がる。良い座組みです、ほんと。空想組曲や他のプロデュース公演に提供してきたどの作品とも違うなぁと感じている今回。空想観てくれてる方もそうでない方も、新鮮な気持ちで楽しめると思います。旦那様、奥様、坊ちゃん、お嬢様、お客様。劇場にてお待ちしております。写真は稽古終了後の憂いを感じさせる鍛冶本くん。ちょっと昔のアイドルっぽい。

  2012.12.03

• 羊達よ眠れ、貪るように安らかに。

  １２月って。ちょっとどうゆうこと？俳優市場が終わって、そろそろ「眠れない羊」の稽古も佳境だなぁなんて思ってたら、明日が最終稽古でした。馬鹿な。いつの間にか通し稽古も結構な回数行ってました。馬鹿な。そしていつの間にか素晴らしく面白い作品になってきてました。わーい。本当、バラエティ豊かでおもろい役者が揃ってます。同じ劇団なのにアプローチが真逆のオノケンさんと牧島さん。５年ぶりに僕の作品に出る森下亮さん。とにかく器用でよくしゃべる。キラキラした芝居で全てを突き破る鍛冶本くん。圧倒的な存在感の川村進さん。なのに遊び心満載。このひと月で目を見張るほどの成長を遂げた若手のタケ、圭太、飯田くん。そして全てを包むベテラン廣川さん。異種格闘技戦のような稽古場です。毎日良い感じに化学反応が起きております。「眠れない羊」はまぁ、チラシやあらすじを見たらまぁ、がっつりサスペンス作品のように思われる方がいるかもしれません。それはまぁ、間違ってはいないのですが、まぁ、何と言うか、それだけではないのです。これだけ「まぁ」を使えばお分かりいただけると思いますが、余り多くを語れない作品になっております。はっきり言えるのは「面白い」ということだけ。それはほんと保証します。改めて舞台詳細！チケット予約はこちらからどうぞ！ライズ・プロデュース『眠れない羊』●あらすじ主が事故で亡くなってから一年――――森の中に佇む屋敷には、生前彼に仕えていた従順で忠実な執事達が集まっていた。主を偲び、厳かに夜会が開かれる。屋敷での思い出を語り合いながら、静かに夜が更けていく。しかし、梟が鳴く頃、紅茶を注ぎながら一人の執事が言った。「ご主人様は、殺されて当然の方でございました」こぼれた紅茶の染みはテーブルクロスに広がり、足元を濡らし、やがてそれぞれが抱える秘密と共にゆっくりと屋敷を沈めていく・・・・●タイムテーブル12月5日(水)19時開演6日(木)15時半開演☆／19時開演7日(金)15時半開演☆／19時開演8日(土)13時開演／18時開演9日(日)13時開演／18時開演☆平日昼公演はおまけ短編演劇付き！●チケット前売り・当日共に3500円（全席自由）＠中野ウエストエンドスタジオ（中野区新井5-1-1）●キャスト小野健太郎（Studio Life)牧島進一（Studio Life)森下亮（クロムモリブデン）　川村進（無名塾）鍛治本大樹（キャラメルボックス）向山毅北岡圭太飯田太極廣川三憲（ナイロン100℃）作・演出ほさかよう（空想組曲）●ホームページhttp://www.studio-life.com/ap-stage/sleepless-sheep/

  2012.12.01

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  俳優市場、終演。

  １２月て。ちょっと、どうゆうこと？こないだ11月になって俳優市場もそろそろ本番かなぁなんて思ってたのに。いつの間にか終わってましたよ、俳優市場！もうね、初舞台の子達中心の舞台ですが、みんな本当に頑張ってました。成長するのね。人って。役者って。と言っても、２ヶ月かそこらで素人が素晴らしい役者に変わる、なんてことは絶対にないのです。それが良く見えた、素晴らしい役者になる片鱗が見えたということは元々持っていたポテンシャルが高かったということです。経験豊富な子もそうでない子も、一丸となって作品に向かえた気がします。いい座組でした。素敵な脚本をありがとう、浅井さん。演出だけなんてひさしぶりだったから、ほんと好き勝手やらせてもらっちゃいました。打ち上げで役者達からメッセージアルバム、帽子、みんなでつくった動画DVDをプレゼントしてもらいました。宝です。帽子はとても気に入って毎日被ってます。また別の現場で出会えることを祈って。ラブ。写真は総合演出の伊勢さんと。頼れる兄貴です。

  2012.12.01

• シェフのおすすめ。

  僕はこのひび割れまくった携帯をいつまで使い続けるのでしょうか。どうも、ほさかです。一月ぶりくらいの完全オフです。じゃあ携帯直しにいけよ、とも思うのですが、壊れた携帯よりも壊れかけの身体の方が心配なわけで。１０時間くらい寝たかな。今までの分を取り返そうと身体も必死です。「眠れない羊」は、昨日は一日だけ劇場を使っての稽古、という贅沢な時間を過ごさせて頂きました。ウエストエンドは初めて使うけど、面白い小屋です。たくさんの作品を産み出してきたという溢れる演劇愛がいたる所に感じられます。稽古の方はと言えば、ざっくり全体を流し、さぁこっから詰めていきましょうという段階。ようやく作品の全貌や役者さん達の個性が見えてきて、どう仕上げていこうか、と言うワクワクを感じる時期です。羊は「さすがに今回は無理では」という過密スケジュールの中の執筆だったのですが、そういう時こそ妙な勢いは出るもので。今までの自分にない色が出せたのでは、と思っております。まぁ空想組曲と同じものやってもつまらないしね。そして、今回の一筋縄でいかない役者さん達にとても合っていると思うのです。ジャンルを問われてもちょっと答え辛い。サスペンス風味のシリアスドラマチックなコメディらしきドロドロサラサラ会話劇……まとまりません。最初はロベール・トマの「八人の女たち」へのオマージュくらいのつもりで書き出したんですが、いつの間にかトマは遠い所に行ってしまわれてました。なので、「あっさり野菜系」とか「こってりお肉系」とか「あまあまスイーツ系」とかジャンルを見据えるのではなく、「シェフのおすすめ」を頼むような感じで劇場に来て頂けると良いのでは……などと勝手なことを思っております。おいしい（面白い）ことは保証しますので。

  2012.11.13

• 嘗めぽっきー。

  毎日毎日稽古でございます。基本「眠れない羊」、オフの日は「俳優市場」、空いてる時間でちょこっとライブ演出もやったりしておりました。ライブ演出は急ピッチ。（何しろ40分の演劇パートの場当たりが20分しかない）稽古の最初から徹底的にガシガシ演出つけまくり。「俳優市場」は前半完全にワークショップ、後半は織り交ぜつつもつけまくり。「眠れない羊」は最低限の大事なライン以外はほぼ自由にやっていただいてます。はじめての方も多く、しかも皆様すこぶる素敵な役者さん達ですから。台詞が馴染むくらいまではなるべく可能性を探りたいのです。小さなサジェスチョンでがらりと変わる部分、変わらない部分…なんてのをやらしく楽しく見させて頂いてます。今日は俳優市場の１〜３話の合同通しでした。１話は自分で脚本書いているのに今日が初見。演出が変わるとこうなるのね、と興味深く観させてもらって。初舞台や経験の少ない役者の卵達が今まで本当に頑張って来たんだなぁと思わせる通しでした。俳優市場では、決して計算して作り出せないキラキラを感じる瞬間があり、それが何よりも至福の時だったりします。だけどまだまだ。やれることは山ほどあるし、良くなるところも腐るほどある。最後まで粘りますよ。ところで今日はポッキーの日らしいですね。出演者の子に「どうぞ」ともらったポッキーを胸ポケットに入れていたら体温で溶けました。プリッツのチョコフォンデュ状態になったそいつを、どうしたもんかと迷いましたが、最終的に袋を開けてこっそりペロペロと嘗めました。甘かったです。

  2012.11.11

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  羊達に安らかな眠りを。

  さて、本日は「眠れない羊」の顔合わせでございました。はじまりましたねー。演出人生初の全員男性キャストのおしばいでございます。全員女性キャストは夏のSUPER☆GiRLSのみんなとやりました。（写真は先日ばったりお会いしたスパガの八坂さんとみやりちゃん）なので、これで男女両方制覇！どっちゃでもかかってこい！……と豪語するためにはきちんと成功させないとね。頑張りますよ。初読みはひじょーに刺激的でした。自分的にかなりひねくれて書かせていただいた今回の作品。キャリアも出自も違う、一癖も二癖もある男優陣が、これから稽古でどのように暴れてくれるのか楽しみ。これから一ヶ月、全力を尽くします。どうか羊達が安らかに眠れますように。写真はキャストより森下亮さんと向山毅くん。

  2012.11.05

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  いつの間に。

  ブログ放置で申し訳ありません。いつの間にか11月。いつの間にかLINXS TOKYO「深海のカンパネルラ〜R.O.D version〜」も好評のうちに全公演終了しておりました。設定も雰囲気も本公演とは別物ですが、お気に入りの作品になりました。せっかくなら星空の下で稽古しよう、と役者の皆さんと代々木公園に行ったりもいたしました。大阪の劇団さん達とも知り合えたし、『組曲「回廊」』にゲスト出演してくれた、藤尾姦太郎くんのホーム「犬と串」の劇団公演もようやく見れました。どんな方向にせよ振り切ってる劇団ていいね。楽しかったです。お声をかけて頂いたプロデューサーの石田さんにも感謝。そしてさらにいつの間にか脚本提供した大坂俳優市場も終わっておりました。去年、東京の俳優市場に書き下ろした短篇作品「きよしこの猫」を上演したようです。残念ながら大坂に行く余裕はなく観劇は断念。そしていつの間にか11月に上演される俳優市場の稽古も佳境。短篇３本のうち１本の作・演出を担当しておりますが、シャッフル企画のため、僕の脚本作品「小さな小さなお茶会。」は他の方が演出されており、ほさかはOne on Oneの浅井さやか嬢のミュージカル脚本「明日見る夢」の演出を担当。役者陣にも初舞台の子が多く、過去最大級に喋りまくって動きまくって演出しております。そしてそしていつの間にか明日からは作・演出を担当するライズ・プロデュース公演「眠れない羊」の稽古がはじまります。あんまり書いたことのない、男ばかりの会話劇になっております。素敵役者さんばかりが揃ってるし、明日の読み合わせでどんな雰囲気になるのか楽しみ。他にはまあ、いつの間にか来年の空想組曲のキャストが決まりはじめてたり、いつの間にか１月に演出する不毛会議の準備が進んでいたり、いつの間にか４月に脚本担当する舞台脚本プロットあげてたり、いつの間にか４月に作演出する舞台のキャスティングが決まってて「ワオ」ってなったり、いつの間にか７月舞台の打ち合わせなんかが進んでたりしてました。ああ、時間が。時間がほんとあっという間。一週間くらい全てを忘れて遊びたいなぁ、とかディズニーランドとか行きたいなぁ、とかチラチラって思ったりするけど、これはこれで楽しいし充実した毎日なので良いのです。て言うか、もっと来ても全然良いのです。カモン、来年下半期。写真は俳優市場のキャストくん達。特に狙って撮ったわけじゃないけど、バラエティ豊かなカルテットが写ってます。ピチピチと鮮度の良い彼等を、煮ようか焼こうか茹でようか迷いながら稽古しております。

  2012.11.04

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  カンパネルラ・オーヴァー・ドライブ。

  もうね、このところ本当に舞台の情報ばっか。まぁ、プライベートでは、携帯が面白い感じに壊れた以外にはそれほど話題になるようなことは起きていないので。大抵、稽古してるか執筆してるか打ち合わせしてるかのどれかです。あとはたまにお茶してるくらいかな。というわけでまたまた舞台のお知らせです。少し遅くなってしまいましたが、10月公演の詳細です。「ＬＩＮＸ'Ｓ　TOKYO」という企画公演に参加します。関西の劇団さんと関東の劇団さんが入り乱れ、それぞれ20分の短篇を披露します。空想組曲は今年の４月に上演した「深海のカンパネルラ」を上演します。ええ。ええ。本公演で２時間越えの大作でございました。そいつを２０分に凝縮、改訂し、「深海のカンパネルラ　〜R・O・D version〜」としてお送りします。出演者は重実百合嬢上田理絵嬢鶴町憲くん中田顕史郎さん本公演では出演者12名だったところをわずか４人で。本公演でキャラメルボックスの多田直人くん、現在仮面ライダーウィザードに絶賛出演中の篤海くんに演じてもらったジョバンニ、カンパネルラを、エネルギー満載の女子二人に演じてもらう……などなど、設定もかなり変えてます。本公演をご覧頂いた方々にも初見の方々にもお楽しみいただけるよう頑張る所存です。ちなみにR・O・DというのはReading Over Drive（リーディング・オーヴァー・ドライブ）の頭文字。つまりはリーディング形式の演出を施した、変則朗読劇として上演予定なのです。コチラからご予約できます。どうぞよろしくです。

  2012.10.11

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  しゃべりだした羊達。

  なんだか舞台の宣伝ばかりで申し訳ないです。だって舞台ばっかやってるんだもん。今月も来月も再来月も再々来月も舞台なんだもん。いい歳の男がもんもん言ってすいません。12月に作・演出を担当させていただく「眠れない羊」のチラシが出来たようなのでこちらでご紹介させていただきます。恰好良いでしょ？撮影にも立ち会わせていただいたんですが、なんともまぁ、色気のある男優達（この書き方は語弊を招きそうだが）が揃ったものだなぁと。脚本は現在絶賛執筆中。ようやく全員登場し、少しずつ羊達が勝手に喋ってくれるようになってきました。彼等の会話を聞いていると、どうやらミステリーやサスペンスの色味が強そうな、ちょっと最近あまり書いていない感じのおはなしになりそうです。だからと言って話の展開よりも役者達の演技合戦をお楽しみいただけるような、そんな舞台にしたいと思っております。チケットはコチラで絶賛受付中です。年内最後の舞台になりそうです。どうぞよろしくお願いいたします。

  2012.10.09

• 不毛会議。

  来年しょっぱなの舞台のお知らせです。「不毛会議」というなるせゆうせいさんの作品を演出します。舞台と映画が連動する、という企画でして、ほさかは舞台版の方の演出をさせていただきます。なんとも豪華なキャストの皆様が揃っております。映画版とも兼任する役者さんがたくさんいて、先日その撮影現場にお邪魔したのですが、見目麗しい男優陣の熱の入った芝居に、なんとも気合いが入ったのでした。舞台版も面白くしますよ。初日は年明け早々だし、おそらく稽古スケジュール的には年末も年始もへったくれもないというような感がありますが、年初めからいきなり舞台本番なんてそりゃあ燃えるというもので、今から楽しみなのです。戦時中を舞台にした、男達の徹底的な会話劇。熱くいってなんぼです。公演詳細はこちら！↓↓舞台「不毛会議」日時：2013年1月9日～15日会場：CBGKシブゲキ!!出演者：畑中智行、柄本時生、浜尾京介、宮下雄也、玉城裕規 、阪田瑞穂 /渡辺大輔　他■チケット発売情報CLIE先行（抽選）：10月6日(土)12:00～10月14日(日)18:00　　　　　　　　プロジェクト先行（抽選）：10月20日(土)12:00～10月28日(日)18:00プレイガイド先行（抽選）：11月3日(土)12:00～11月9日(金)18:00　　　　　一般販売（先着）：11月17日(土)10:00～●CLIE先行受付URL：http://l-tike.com/fmkg　※CLIE受付は左記URLからのみエントリー可能です。●プロジェクト先行受付URL：http://l-tike.com/fmkg-ｐ 　※プロジェクト受付は左記URLからのみエントリー可能です。舞台：7000円※映画チケットは後日発売となります。取り扱い：ローソンチケット/0570-084-003（Lコード39287）、http://l-tike.com、ローソン店頭Loppi※外手数料（チケット販売時にお客様負担）：システム利用料210円/枚（web/電話予約）、店頭発券手数料105円/枚（全受付共通）どうぞよろしくお願いいたします。

  2012.10.05

• モンブランの季節。

  ９月も半ばを過ぎたと思ったらもうすぐ10月。ほんのり肌寒くなってきましたね。もう少し暑い日が続いても良かったんだけどな。超絶☆歌劇団も好評のうちに終演しました。妄想GiRLでも回想GiRLでも千秋楽は、最後と言うこともあって劇中に感情移入しまくりで泣くのを堪えられなかった子達が結構おりました。みんな、一ヶ月間本当に良くがんばったと思います。また一緒にやれたらいいなぁ。そして歌劇団千秋楽の日はスパガの妹分、チーキーパレードのライブもありまして。会場を満席に出来たらメジャーデビュー決定！　という条件だったらしいのですが、見事クリア！　お客さんの前でデビュー決定が発表出来たみたいです。本当におめでとう。チキパの子達は芝居に出ていた子達以外は面識がないのだけど、今後も応援していきます。そして、10月には「LINX'S　TOKYO」に「空想組曲」として参加します。関西劇団、関東劇団入り乱れる中、Bチームのトリで20分の短篇を披露させていただきます。なにをやるかは……後日発表。既に台本はあがっております。新しい試みでどうなることやら楽しみなのです。そして11月にはこれで３連続になる「俳優市場」にも作・演出で参加します。３人の作家・演出家が、３話オムニバスでお送りするこの企画ですが、今回はいつもと趣が違い、作品と演出をシャッフル。僕は浅井さやかさんの「明日見る夢」を演出します。他の人の本を演出するのって結構久しぶり。気合いが入っております。さらに、12月にはライズ・プロデュース「眠れない羊」の作・演出も担当します。男ばかり８人の芝居なんですが、これがもうね、びっくりするくらい豪華キャスト。前からやりたかったベテランさん、久々にご一緒する信頼感半端ない役者さん、ぬいぐるみのように愛くるしいイケメンくん、バラエティ豊かな「いい男」達が揃ってます。こちらは現在絶賛執筆中。まだ「どうなることやら」ですが、久しぶりにミステリーの毛色が強い作品になるのでは、と思っております。そんなこんなで、来年４月くらいまでは月１、もしくは月２くらいで舞台の連投が続きます。３月には吉祥寺シアターで空想組曲の新作公演もあるしね。今年度下半期も気を引き締めてまいります。もちろん適度に抜きながらね。秋は、僕の一番好きなケーキ、モンブランが旬と言うこともあり、お茶会を開きたくなる季節なのです。

  2012.09.28

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  回想＆妄想、初日終了！

  SUPER☆GiRLS主演舞台「回想GiRLS」「妄想GiRLS」共に初日が終了しました。 もうね、さすがアイドル。 本番でのキラキラは稽古場とは一線を画しておりました。舞台ははじまっちゃったらあっという間。「妄想GiRLS」の台本を渡した時、怒濤の長ゼリフに田中美麗譲が青くなっていたのが遠い昔のことのよう。「回想GiRLS」はほぼ全員出ずっぱりなので、なかなかメンバー揃っての稽古が出来ずに不安がっていましたが、それもやはり遥かなる昔のことのよう。 どちらのチームも、舞台の上でいきいきと演じていました。 妄想ではリーダーの八坂嬢が、回想では宮崎譲がしっかりみんなを引っ張ってくれてました。 改めて素敵なユニットだなぁと感嘆の息を漏らしたのでした。 回を重ねるごとにまた違った味わいになるんだろうなぁとわくわく。平日は当日券なども若干出るようです。ご都合あう皆様、東京タワーのネオンに負けぬキラキラを体感しにいってみてくださいませ。  

  2012.09.16

• 超絶☆歌劇団。

  SUPER☆GiRLS主演舞台「超絶☆歌劇団」絶賛稽古中です。 この超絶☆歌劇団、SUPER☆GiRLSのメンバー達が演劇やコントに挑戦すると言う企画なのですが、ほさかが担当するのは演劇パートの作・演出。「妄想GiRLS」、「回想GiRLS」という二本の舞台作品を作っております。 タイトルからしてお分かりかと思いますが、割とがっつり演劇的な作品なのです。 現在、第一線で活躍するアイドルとして超絶に忙しい彼女達。短くても密度の濃い稽古が出来るように心がけております。どんなにとばしてもちゃんとついてきてくれますから。  さあ、本番まであといよいよ一週間！彼女達のキラキラを客席にきちんとお届けできるよう頑張りますよ。 

  2012.09.09

• 12月公演オーディション情報。

  情報公開！ 戦友である女優・川田希さんと、Studio Lifeの制作・吉田隆太さんのプロデュースによる12月上演の公演で作・演出をやらせていただくことになりました。オーディションによるキャスト募集もしているみたいなので、我こそはと思う方、是非！ 以下、詳細です。 ↓↓  ライズ・プロデュース公演『眠れない羊（仮）』 オーディション要項  ●公演概要ライズ・プロデュース「眠れない羊（仮）」・ 期間　２０１２年１２月５日〜９日（9ステージを予定）・ 場所　中野ウエストエンドスタジオ（キャパ120名程度）・ 脚本・演出　ほさかよう(空想組曲)・ プロデューサー　川田希・吉田隆太（Studio Life）・ 製作統括　川崎登（ライズ・プロデュース）・河内喜一朗（Studio Life）・ 主催　ライズ・プロデュース・ 稽古期間　１１月上旬から約１ヶ月(稽古場所・都内)・ ノルマはありません。出演料は若干(交通費程度)ですがお支払い致します。●オーディション・ 開催日　９月８日(土)　都内にて　(書類選考通過者のみ)・ オーディション料：１，０００円（当日受付にてお支払い頂きます）・ ●応募資格・10代後半〜３０代くらいまでの男性・ １１月上旬からの稽古、及び１２月５日〜９日の本番に参加出来る方・ ●応募方法プロフィールと写真２枚（バストアップ・全身）を添付のうえ、rise@studio-life.comまでメールにてお送りください。応募締切は9月４日(火)午後１8時まで。書類選考をさせて頂き、9月６日(木)までにメールにてご連絡させて頂きます。●オーディションについてのお問い合わせ川田希（かわたのぞみ）０９０（８７７３）７８８２ ↑↑ ……とまあ、こんな感じでございます。男性キャストのみの芝居って、長篇では書いたことないんですよね。まぁ、女性キャストのみの芝居も絶賛稽古中の「超絶☆歌劇団」がはじめてだったんですが。現在、女子だけというカンパニーの独特さと面白さを感じているので、男性だけの稽古場も未知の領域なのだろうなぁとドキワクしております。よそ様のカンパニーですが、オーディションには当然立ち会わせていただきますし、合格者の方の魅力を引き出せるよう、本でも演出でも力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願いいたします。    一緒に面白い舞台つくりましょうぜ。

  2012.08.29

• 夏喫。

  すっかり夏ですね。いや、もう随分前から薄々気づいていたんですが。公演が終わってからというもの、回廊メンバーと映画観に行ったり、お茶デートしたり、レインボーブリッジ近くの知人のお宅で東京湾花火大会を見たり、横浜に中華食べに行ったりと、それなりに満喫してましたし。最近は執筆も「楽しい時間の一つ」と脳が認識するようになりましたので、「しんどー」とか口に出すことが少なくなりました。ポジティブポジティブ。良い傾向です。少年社中「モマの火星探検記」、る・ひまわりプロデュース「マクベス」など、合間合間の観劇も良い刺激になるものが多かったし。あとはもう、海とか水族館とか行ければ文句なし、なんですが。誰か付き合ってくれる方いませんかね。いないんだな、これが。なかなか。人といる時間が楽し過ぎるので、短くても一人の時間を持て余し気味。ゲームでも買ってやろうかと企んでおります。プレステ３とか。いまさら。ただ、ゲームを買うとどんなにつまらないものでもやりこんでしまう性格なので、「この扉を開けてはならない」「もしも開けたら、扉を開ける前の世界には決して戻れない」という己から発せられる声を楔に踏みとどまっております。（５年前、少年社中の堀池くんに「モンスターハンター」の存在を教えてもらった黒い歴史が思い出される……）とかいう、ゲームの誘惑はあるものの、なかなかに良い夏を過ごしております。さ。明日から稽古！

  2012.08.16

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  中田顕史郎の見えない底。

  危ない危ない。またもや忙しさにかまけて役者紹介が途中で終わるとこだった。今週からコチラの稽古がはじまると、10月のお誘いを受けた企画公演の準備、作演出で参加する11月、12月公演の執筆などで、更新が滞ることが予想されます。数少ないブログ読者の方々、どうぞお見捨てなきよう……まあ、気が向いた時に見てくれるくらいで充分な内容なんですがね。大して含蓄あること書いてませんので。さて、組曲回廊、役者紹介。最後の一人はこの方。ミスター空想組曲、中田顕史郎さんです！組曲参加回数は、もう数えるのも大変になって来た８回！　vol.3の「小さなお茶会。」から、番外公演の「この世界にはない音楽」も含め、実に一回も欠かさず出て頂いております。劇団員でしょ？　劇団員なんでしょ？と、あちらこちらから言われているとかいないとか。これだけ連続で出て頂くと、さすがに役が尽きるのでは……と思っていても、毎回毎回ベテランとは思えない挑戦的なアプローチをしてくるので、未だに目が離せないのです。今回の組曲回廊では、がっつり真ん中。水森先生を演じて頂きました。作家役、という点では前回の宮澤賢治に続いて、ということになるのですが、ある意味で「神の視点」とも言える前回に比べ、随分と地に足のついた役所でした。バラエティ色の強い短編集をやるにあたり、間に何が挟まろうがブレない存在として舞台にいていただきたかったのです。くだらないものも、おそろしいものも「すべて水森先生から生まれた物語」と見せるには、相応の説得力が必要でしたから。顕史郎さんのアプローチも素晴らしく、予想や期待を上回り、「可愛かった」というなんとも微笑ましいご意見をたくさんいただきました。「物語のはじまり。」「物語のすすめ。」「物語のてほどき。」「物語のおわり。からのはじまり」という物語シリーズが主な出番と言うことになりますが、「回廊」シリーズ、「ロミジュリ・オーヴァードライブ」を中心に「作家の視点」として随所に出てきて頂きました。そして独立短篇の中では難易度が随一と言える「滅びの呪文」に狩野和馬さんと出演。ご覧になった方々はお分かりいただけると思いますが、とにかく怒濤の長台詞。ひとまとまりの台詞としては僕の作品の中でも最大量でした。台本を送った瞬間に泣きそうになったと言う関戸さんの日替わり短篇「グレイス婦人の執事」のおよそ倍。悲鳴をあげそうになったという登米くんの日替わり短篇「作家達の語らい」のおよそ40％増しですから。もちろん、覚えたことではなく、それを紛うことなき自分の言葉として舞台上で言えることがやはりすごいと思うのです。そして、なんだかんだでほぼ全員と絡んでましたね。（小玉さんとはすれ違うだけ、和知くんとは本の受け渡しだけでしたが）有川さんの日替わり短篇「どひゃあ」にも武藤さん、川田さんと一緒に出て頂きました。「滅びの呪文」が終わってすぐの登場だったので、出て来た時には息が切れていましたが（笑）随分と付き合いの長くなった顕史郎さんですが、出てもらう時はやはり緊張します。一度でも外せば次はない。その覚悟は常にあります。顕史郎さんは本当に愛がどっさりな人だけど、決して甘いわけではない。むしろ、作品に対するこの上ない向上心があるからこその愛。真に厳しいのはこういう役者だと思うのです。願わくば、今後も一緒にできることを祈って。おっと。祈って、とか言ってちゃダメですね。できるかどうかは僕次第なのですから。底の見えない先輩に立ち向かうには、まだまだ自分の上限を決めるわけにはいかないのです。ではでは、舞台写真のご紹介。「物語のはじまり。」「物語のすすめ。」「滅びの呪文」「物語のてほどき。」「物語のおわり。からのはじまり。」……さてさて。これでようやく全員紹介し終えましたね。心置きなく、次へ参りますよ。次は３月、吉祥寺シアター！今からどんな芝居にするのか考えるだけで楽しみ。みなさま、今後とも空想組曲をどうぞよろしくお願いいたします。

  2012.08.14

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  武藤晃子の惜しみない愛。

  打ち合わせ続きの毎日。お茶ばっかりしてるわけじゃないんだぜ。いやお茶もしてるけど。がっつり埋まった今年の下半期に続き、来年上半期も徐々に埋まってまいりました。皆様、下半期。下半期をどうか。さて、終演後の役者紹介もあと二人！今日ご紹介するのは『組曲「回廊」』のヒロイン。武藤晃子さん！古くはプロデュース公演「金魚鉢の中で」ではじめてご一緒してから早８年。空想組曲には「遠ざかるネバーランド」で初めて出演していただき、今回の回廊が二回目。その間にご自身のプロデュースユニット・むーとぴあ旗揚げ公演「この世界にはない音楽」にほさかが脚本提供させていただいたり、る・ひまわりプロデュースの「遠ざかるネバーランド」再演に出演されてたりしました。その武藤さんに、以前からガチのラブストーリーをやってほしい、とひそかに企んでいたのです。そういう意味でも、「回廊」は武藤さんありきで決まったと言っても過言ではない作品でした。ほんとにほんとに素敵な女優さん。昔から大好きな女優さん。稽古場でも本番の舞台の上でも、常に惜しみない愛が溢れている。武藤さんに出て頂いた短篇は「回廊♯１」から「回廊♯４」までの４つの連作（？）短篇と、「物語の終わり。からのはじまり。」短篇ごとにその年齢は異なりますが、演じて頂いた役はミズキという一人の女性だけ。以前ブログの中で「回廊」を「時空を超えるラブストーリー」と書きましたが、実際ミズキはなにも特別なことをしていません。彼女は普通に生き、普通に歳を重ねているだけ。ミズキにとって、時空を超えているのはむしろユウジの方ですから。自分の身の上におきた少し不思議な出来事に、戸惑い、翻弄され、それでも受入れて生きていく。それは程度や種類こそ違えど、現実に生きる僕たちの人生と何も変わらない。武藤さんは、そのさじ加減を丁寧に丁寧に計りながら、とても普通の、だけどとびきり愛しい女性像を表出してくださいました。まるでそれは、武藤さん自身の持つ他者への愛がそのまま舞台にあがっているようでした。そう言えば男性キャストは、みんな「武藤さんとやっているとこっちも引き上げられる気がする」と言っていましたね。演劇を通じ、この人に出会えて良かった。武藤さんの笑顔を見るたびに、そんなちょっと恥ずかしいことを思っております。ではでは写真をご紹介。「回廊♯１」「回廊♯２」「回廊♯３」「回廊♯４」「物語のおわり。からのはじまり。」

  2012.08.10

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  どこまでも真摯な鶴町憲。

  さて、役者紹介も大詰め！あと３人！女優が続いたので男優といきましょう。鶴町憲くんです。鶴町くんは２年前の「遠ざかるネバーランド」が組曲初参加。そして今年の「深海のカンパネルラ」にも出て頂き、今回が３回目。だけど、なんだか随分と昔から一緒にやっている気がする。密度が濃いのでしょう。稽古場の中でも外でも、彼とはひたすらお芝居の話をしている気がします。どんなにくだらない話で盛り上がっていても、ひとたび演技の話となると途端に顔が変わります。猛禽類みたいな目になります。そして、うまくいっていないシーンの話などになろうものなら、帰り道やら居酒屋やら彼の家やらで稽古がはじまったりします。演劇に対してとにかく真面目なのです。熱心なのです。真摯なのです。と言いつつ、実は結構若い彼。年下だと知った時には結構な衝撃でした。いつでも安定感抜群の彼ですが、組曲回廊では３回めと言うこともあり、いろいろと挑戦をして頂きました。まず「回廊♯１」からの「物語のはじまり。」大先輩の武藤さんとの二人芝居で幕を明け、同じく大先輩の顕史郎さんとの二人芝居。衣装はそのまま。第一ボタンを外すだけで小学生から実年齢まで戻ってもらうというテクニカルなはじまり。「バーテンダー」は、普段のおもしろ鶴ちゃんは完全に封印。気持ちを「ひたすら見せない」と「ひたすら出す」を行ったり来たり。その中でどこまでも苦しんでもらいました。「物語のおわり。からのはじまり。」では、「編集者」と言う職業の人間として作家と向き合うこと。その上で、この芝居の主題と言ってもいい大切な台詞を言うこと。その二つの難しさに毎日ダメを出されながもがき、あがいてました。そのどれもに真摯に取り組み、本番では求めていた声を、顔を、芝居をきちんと届けてくれました。鶴町憲は演劇に対してどこまでも真摯。だけど決して自己満足では終わらせない。その印象は今回も変わらなかったのです。あと、「ファミレス・ジェノサイド」でのやられ役、「ロミジュリ・オーヴァードライブ」での神父役も出番は少しですが素敵でした。ああいうのやらせると本当にうまいんです。彼は。日替わり短篇には牛水里美嬢の「吸血木」、清水那保嬢の「真夜中のゲーム」にも出演してました。ちなみに「真夜中のゲーム」での、死亡フラグ立ちまくりのキャラは草刈正雄氏をイメージしていたとのこと。草刈正雄氏には見えなかったけど、面白かったです。ではでは写真をご紹介。「回廊♯１」「物語のはじまり。」あ、この時は第一ボタンしてますね。ゲネプロの後、本番直前につけた演出でした。「吸血木」「ファミレス・ジェノサイド」「ロミジュリ・オーヴァードライブ」「バーテンダー」「物語の終わり。からのはじまり。」

  2012.08.09

• 観劇めもめも。

  仕事やお茶の合間に、観劇もしています。漫画原作の「裏切りは僕の名前を知っている」漫画やアニメ原作の舞台には少々食わず嫌いなところがあったのですが、やっぱそれって良くないね、ということを再確認。小劇場のお芝居とはまた違った楽しみ方が分かりました。イケメンくん達はみんな格好良かったし、岡田あがさ嬢の悪魔がツボ。格好良過ぎる。そしてクロムモリブデン「進化とみなしていいでしょう」おもしろかったぁ。もう、何、ちょっと、何なのってくらいおもしろかったぁ。捩じれまくったメタ構造なのに、きちんとメッセージが伝わる。ほとんど暴力的と言っていいくらい伝わる。説明なんてなくてもこれだけのものを受け取れるんだ……演劇ってすごいね！　って勇気がもらえました。やっぱり青木さんすごいなぁ。ここ数作の演出の研ぎ澄まされ方は尋常じゃない気がする。役者さんもみんな素晴らしかったけど、今回の個人的MVPはクボカンさん。あの身体能力。あの台詞回し。あのキャラクター。圧巻。またご一緒したいです。まぁ、クロムの皆さんはほんと全員出て欲しいんだけど。ただっち主演のキャラメルボックス「アルジャーノンに花束を」少年社中「モマの火星探検記」二瓶くんの出ている「マクベス」少なくともこの三つは観たいんだけどな……。うーん。時間と仕事の進み具合によってしまうのが辛いところです。9月の準備も、10月の準備も、11月の準備も、12月の準備も、来年３月の準備もしなきゃなので。頑張れ。頑張れよ。

  2012.08.09

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  うまくて強い川田希。

  気を抜くと家に帰れない。よって気を抜くとブログが更新されない。終電を気にする人間になりたい。いつも急な来訪を許してくださる皆様方、感謝しております。そのうちお中元など持って参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。最近はと言えば、今後の舞台の打ち合わせやったり、講師のお仕事やったり、執筆したり、あとはもう、いつも通り大好きな方々とお茶デートなどをして心を潤しておりました。さて、間が空いてしまいましたが、役者紹介は続きます。大好きだ、とまで言った人達を紹介しきらないわけにはいかんだろう、というのが理由の80％。「ブログのアレ楽しみにしてます。あと○人ですね」という声をここ数日で続けざまに聞き、その度に「ええ、全員紹介します。楽しみにしててくださいね」と答えてしまい、後に引けなくなったというのが残りの２０％です。本日紹介するのは川田希嬢。思い起こせば川田さんとの出会いは10年くらい前に遡る。僕は三鷹星のホールのこけらおとし公演　KERA•MAP「青十字」で演出助手をしており、川田さんはその時の出演者だった。それからまあ、軽く挨拶を交わす程度で、大きく交わることもないまま８年くらいが経過し、２年前の「遠ざかるネバーランド（初演）」を観に来てくれた際、思い切って声をかけさせてもらったのである。以来、「組曲『空想』」「ドロシーの帰還」「深海のカンパネルラ」今回の「組曲『回廊』」と、空想組曲に４回連続出演。青山円形劇場で再演された「遠ざかるネバーランド」も含めると、僕の作品に出るのはこれで５回目。どれだけこの人に惚れ込んでいるかお察しくださいませ。もはや空想ファミリーと言っても過言ではない。（過言だったらごめんなさい）とにもかくにも絶大に信頼する女優さんです。まず、うまい。求めた芝居をやってくれなかったことはない。そして、強い。空想組曲の本番中に喉を荒らしたことも、身体を痛めたことも一度もない。川田希嬢はどんな時でも手を抜かず、どんな時でも全力。だからこの女優はいつだって美しい。そう思うのです。今回出てもらった短篇は「１％ラブレター」「ファミレス・リベンジ」「ファミレス・ジェノサイド」「物語のてほどき。」そして「どひゃあ。」「グレイス婦人の執事」「作家達の語らい」「恋愛論、リョウの。」といった日替わり短篇４本にも出演。「１％ラブレター」は完全に川田さんへのあて書き。過去作品ではシリアスだったり強かったりする役が多かったので、コミカルな姿を見てみたかったのです。回を重ねるごとに可愛らしさと痛々しさに拍車がかかり、「どこまでいくんだ川田希？」とドキワクさせていただきました。「ファミレス・リベンジ」では狩野和馬さんを相手に激し過ぎる見事な殺陣を披露してくれたし、「物語のてほどき」での「別れた妻」というあの空気感は僕の中での川田さんの鉄板。日替わり短篇ではどれも活躍してもらったけど、中でも「作家達の語らい」の登米裕一くんとのリレー式物語対決は、本番が一番良い仕上がりで、客席から見ていて実にスリリングで楽しかった。10年間芝居を観続けようが、５回連続でやろうが、まだまだまだまだ底が見えない。「いい女優」とはこういう人のことだと、僕は思うのです。ではでは写真をご紹介。この人の写真、非常に良いカットが多いです。「１％ラブレター」「ファミレス・リベンジ」「ファミレス・ジェノサイド」「物語のてほどき。」

  2012.08.08

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  民本しょうこの白い心臓。

  いつもいつも役者紹介が途中になってしまうので、書ける時に書いておこう。という自分を「やるじゃないか、お前」と褒めてやりたくなるが、そもそも公演が終わってから紹介をしている時点で褒められることではないのだと気づいたほさかですが、気づいた自分に「やるじゃないか、お前」と褒めても罰は当たらないだろうと考えてしまう底抜けに自分に甘いほさかです。寝苦しい夜を皆様いかがお過ごしでしょう？というわけで役者紹介。民本しょうこちゃん。毎度毎度「可愛い子見つけてくるよね」と言われる僕ですが、それは心外。僕が探しているのはあくまで優れた女優です。その優れた女優がたまたま可愛かったと言うそれだけのことなのです。しょうこちゃんは、彼女の出ている公演を見に行き、その芝居に一目惚れし、「深海のカンパネルラ」を観にきてもらい、それを気に入ってくれたという言質を取り、満を持して「組曲『回廊』」にお誘いいたしました。しょうこちゃんは外見的な可愛らしさとは裏腹に、内包的エネルギーに満ち満ちた女優。稽古の最初では、初めての現場だからなのか、綺麗で安定した形を見せようと、なかなかその内側をさらけ出してくれなかったのですが、本番が近づくにつれ、みるみるその全貌を露にしていきました。「物語のすすめ。」「Coming soon!」「ファミレス・ジェノサイド」の店員三人組（通称チャーリーズエンジェル）の一人、「ロミジュリ・オーヴァードライブ」彼女の魅力は静にしろ動にしろ、瞬発的な爆発力だと思っていたので、それが活かせる短篇を担ってもらいました。ほんの一瞬の笑顔で少年の人生を変え、たった一つの動作で絶望する兄に救いを与え、たった一言の言葉でそれまでの空気をリセットし、息が続く限りの激しさで永遠の愛を手に入れようとする。どれも彼女じゃなければ出来なかった表現を見せてくれました。特に「ロミジュリ・オーヴァードライヴ」は、最年少の櫻井圭登くんと共に、肉体的にも精神的にも相当追い詰める稽古をしていたのですが、泣き言一つ言わず、くらいついてきてくれました。「Coming soon!」だって、相手役は鬼の集中力、狩野和馬。彼と渡り合うことがどれだけ大変かは、作品を作る過程を見ている人間にしか決して分からないことでしょう。思うに、民本しょうこはとても純粋なのです。自分を表現しようとすることに、とても純粋。最短距離でそこに辿り着く方法を知らなくても、粘り、あがき、貪欲なほどに追い求める。可愛いだけではありません。つまらないプライドではなく、役者としてのきちんとした意地がある。細い身体の中には脈打つ白い心臓がある。今後の活躍から目が離せない女優なのです。打ち上げの席で涙ながらに語ってくれた「また一緒にやりたいです」という言葉は空想組曲の宝物。ではでは、しょうこちゃんの写真をご紹介。「物語のすすめ。」「Coming soon!」「ファミレス・ジェノサイド」「ロミジュリ・オーヴァードライブ」

  2012.08.05

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  女優を魅せる和知龍範。

  毎日毎日日射しがきついですね。とうとう今年も日焼け止めの出番です。生来皮膚が薄いので、塗らないと火傷みたいになるのです。さてさて、本日はお仕事の合間を縫って「組曲『回廊』」メンバー数人と「ダークナイト　ライジング」など観て参りました。「ダークナイト」が良過ぎたので、あの衝撃を越えることはありませんでしたが、充分良作でした。スケールのでかさがそのまま悪意の強さにつながる描き方はハリウッドならでは。映画館で観て良かった。和知くんがアメコミ大好きだったので、やたらと盛り上がってましたね。そもそもこの会を企画したのも彼だったし。さて、本日紹介するのはそんな和知龍範くん。昔から彼の芝居は観ていたのですが、なかなか声をかけるタイミングがなく、組曲回廊が空想組曲初参加でした。正真正銘の二枚目なのですが、一筋縄でいかない粘着質なクセがあり（褒めてます）、稽古中に何度も「こいつは見た目通りの小綺麗な輩ではないぞ」とハッとさせられ、いろいろと試させてもらいました。結果、男性メンバーの中で女性キャストとの絡みが最も濃い役所になりました。「１%ラブレター」では川田嬢、「暗闇に手を伸ばせ」の小玉嬢、「回廊♯３」では武藤さん、日替わり短篇「吸血木」で牛水嬢、「スイーツ・シスターズ」では佐々木双子姉妹……どれも結構ながっつり具合。和知くんはとってもバランス感覚のある役者さん。主張がないわけではないのに、決して相手の芝居を邪魔せず、作品全体を魅せる手段を心得ている。「１%ラブレター」の絶妙な合いの手は本番中一度も外さなかったし、「回廊♯３」は形が出来上がってから、結構大変な演出を入れていたのに、サラリと応えてくれました。しかし、どの短篇も少しでも質を高めようと、劇場に入ってからもわずかな時間も惜しんで合わせたり相談したりしている姿をこっそり見ておりました。外見はクールなのに、その実、中身は非常に熱い男なのです。飲みにいくとやたらと語りますしね。ちょっと暑苦しいくらい（笑）個人的には「吸血木」での、姉と性的な関係を持ってしまうけど、自分の気持ちを認めきれず、殺害してしまう弟。という役は彼の一番のハマり役ではないかなぁと思ってました。ではでは和知くん写真をご紹介。「１％ラブレター」「暗闇に手を伸ばせ」「回廊♯３」「吸血木」

  2012.08.05

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  石をも穿つ狩野和馬。

  一昨日、脚本の第一稿をあげ、今はちょいちょいと直し作業を行っております。９月の超絶歌劇団の後には、10月の企画公演への参加。11月の俳優市場、そして12月には某劇団さんの番外公演と、作演出業が続くので、前倒し前倒しでいかねばなりません。来年の予定もちょいちょい決まってきたしね。来るなら来い、逃げないぞ。の精神でいきたいと思ってますので、本やら演出の依頼はご遠慮なく。さて、本日のご紹介はInnocentSphereから参戦してくださった狩野和馬さん。２年前に「組曲『空想』」の日替わりゲストを除けば、実に４年ぶりの組曲参加。空想組曲に出演してくださった役者さんの中には、何回でも続けて出て欲しい、という方と、また出てもらうからには覚悟を決めねば、という役者さんがいらっしゃいます。和馬さんは間違いなく後者。短篇集という形式の中で、この人の様々な顔を見せてもらいたい。そんな思いがあったので、今回のキャストの中で一番最初にお声をかけさせていただきましたし、出演する短篇の数も一番多かったです。しかも一本一本が濃い。独立した短篇の中では一番最初にお披露目した「Coming soon!」中田顕史郎さんとがっつりの男二人芝居「滅びの呪文」殺陣満載、お遊び満載の「ファミレス・リベンジ」そしてラストへつながる「回廊♯４」短編集の時は、読み合わせてから組み合わせを決めるようにしていますが、和馬さんの短篇はどれも最初から決めていました。和馬さんの真骨頂は、石をも穿つ圧倒的な集中力。舞台の上で実際に苦しみ、喜び、生きていることを疑わせない。独立短篇の最初の一手。そして全短篇中一番余白の多い物語である「Coming soon!」を任せられるのはこの人しかいないと思っていたし、一人語りで聞かせる予定だった「滅びの呪文」に、血肉を伴う相手役として出てもらったのも、この人の「聞いている」という芝居を見せたかったから。コメディの神髄は「演じている人間は全力」という持論から、「ファミレス・リベンジ」にも出て頂きました。台詞が遊んでいなければ、握っている武器がフォークでなければ、高レベルなアクション活劇になる、と自信を持ってお見せ出来ることができました。そして武藤さんとの時空を超えたラブストーリーの「回廊♯４」。実際よりかなり上目の設定で演じて頂きましたが、その重みをきちんと伝える芝居をしてくれました。どの役を演じる時も、作家への、演出家への、共演者への、そして観客への愛と敬意があり、作品に対するストイックなまでの責任感が溢れていたと思うのです。演出家にとって、これほど有り難い役者はいません。出演されてる公演を見るにつれ、年々表現の幅が倍々で広がっているように感じる和馬さん。その広さに、こちらも応えねばならない。役不足になど死んでもしないという覚悟を持たねばならない。次回またお声をかける日のことを考え、しゃきんと背筋が伸びるのです。ではでは舞台写真をご紹介。『Coming soon!』『滅びの呪文』『ファミレス・リベンジ』『回廊♯４』あと、「ファミレス・ジェノサイド」で小玉さんに挑んでました。この後、吹っ飛ばされます。

  2012.08.04

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  説明できない櫻井圭登。

  ８月かぁ。夏休みだねぇ。あはは、スイカには塩じゃないよ。砂糖だよ。一回やってごらん。あと、暑い時こそ熱い珈琲だよ。冷たいアイスコーヒーは体力を奪うからね。君の身体が心配なんだよ。分かるだろ？とまあ、鼻につく感じではじまる本日のブログ。みなさまいかがおすごしでしょうか？　うだるような気温に身も心もとろけかけてきたほさかです。さて、昨日の小玉さんに引き続き、本日もキャスト紹介。「組曲『回廊』」出演者、いや、過去の空想組曲出演者の中でも最も若い役者をご紹介したいと思います。櫻井圭登くんです。可愛い顔しやがって。チワワに換算すると30匹分はあろうかという愛くるしさをもつ彼。ベテラン陣にも男女問わず可愛がられてましたね。年齢もキャリアも今回の座組の中で頭一つ二つは下の彼ですが、今回の作品には絶対必要な存在だと思い、出会って間もないうちにオファーをさせていただきました。この年齢の役者にしか出せないまっすぐさを見せたかった、というのも理由としてなくはないのですが、決定打ではありません。演劇において、若さが持つまっすぐさなんて、そこまで大きな魅力にはなりえない。それよりも、彼の持つ、見た目から想像もできない意地や熱、歪み、ある種の長けた知恵というものに魅かれたのです。なんだか抽象的でつかみどころのない言葉を並べてしまいましたが、こればっかりはなかなかうまく説明できない。だって櫻井圭登は、そんな説明できない、でも確かにそこにある、そういう魅力に溢れた役者なのですから。稽古場ではかなり厳しく接したつもりですが、挫折も悔しさも飲み込んで吐き出さず、最後までついてきてくれました。初日の舞台で、余力のことなど考えずに全力で演じる彼の芝居を観て、出演をお願いして本当に良かった。心からそう思いました。単に可愛いだけの子じゃないんです。ほんと。白くて薄い皮膚の下には、青紫の炎が燃えているのです。ではでは、そんな彼の出ていた短篇の写真をご紹介。「物語のすすめ。」「回廊♯２」「１%ラブレター」「ロミジュリ・オーヴァードライブ」「物語のおわり。からのはじまり」あと、「ファミレス・ジェノサイド」で小玉さんに吹っ飛ばされてました。意外と殺陣がうまかったです。

  2012.08.02

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  小玉久仁子というエネルギー。

  馬鹿な。もう８月だと？こないだ年明けたばかりじゃなかったっけ？「深海のカンパネルラ」の稽古はじまったばっかじゃなかったっけ？その公演が終了して、「天使のダイアリー」の上演が決まって、上演が終わって、再演が決まって、再演が終わって、「桜の森の満開の下」の上演が決まって、上演が終わって、「組曲『回廊』」まで終わってるってどういうことだ？なんか大掛かりなSF設定に巻き込まれてるとしか思えない。そうこうしてるうちに次の舞台の脚本締め切りが近づいている。近づいていると言うか、あと一日しかないらしい。馬鹿な。やはりSFか。まあ、言っててもはじまらないので締め切りは守りますよ。意地でもね。愚痴だかなんだか分からないはじまりになりましたが、今日は役者さんの紹介です。本日紹介するのは小玉久仁子さん。劇団ホチキスの看板女優。２年前の「遠ざかるネバーランド」の初参加から、日替わりゲストも含むと、実に５回連続出演！油性マジックで輪郭がなぞれるほどきっかりくっきりしたキャラクターを持っている彼女ですが、その実、非常に繊細に役を作り上げる女優さんなのです。実際、参加する度に次々と新しい顔を見せてくれています。ならばこちらも応えねば、と今回の「組曲『回廊』』では、得意技から今まであまり見たことのない役まで幅広く用意してみました。そして、それにもやっぱり真摯に向き合い、丁寧に丁寧に役を作ってくれました。本当に信頼できる、数少ない女優さんの一人です。ホチキスの主宰の米山さんが観に来てくれたとき、「ほさかくんはクニちゃんが大好きなんだね」と言われ、とても光栄な気持ちになりました。ええ、好きです。好きですとも。今後もこの好きが保てるよう、より強まるよう、彼女の芝居は見続けたいと思います。そして願わくばこの好きが一方通行にならぬよう、日々、成長するのみです。まだまだこの人の凶悪なまでのパワーとエネルギーに完全に応えられていないと思うので。ではでは今回の舞台から数枚写真をご紹介。「暗闇に手を伸ばせ」「ファミレス・ジェノサイド」「バーテンダー」

  2012.08.01

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  寂しさが消えない。

  「組曲『回廊』」が終わって早二日。次の日から９月のSUPER☆GiRLSの超絶歌劇団に向けての怒濤の執筆三昧だと言うのに、寂しさが消えない。ほんとに良い座組だったな。別れがたかった。武藤さん、顕史郎さんといったベテラン勢から、未成年の圭登くんまでキャリア的にも年齢的にも幅広いメンバーだったが、ほんとにもう、大好きな人達だった。自分でもちょっとひくくらい大好きだった。打ち上げの席で「わたしぃ、みなさんのことぉ、大好きなんですぅ」と鼻にかかった声で簡単に言ってのける役者が大の苦手なほさかなので、あんましこういうことは言わないのだが、まぁ、今回は言わせて欲しい。好きなものは好きだ。うにやサーモンやレーズンバターと同じように、誤摩化しがきかないほど好きなものは、もうどうしようもない。（海産物やお酒のつまみと並べて語る失礼はどうか見逃して頂きたい）個別役者紹介はまた次回にまわさせてもらうとして、今回はいくつか短篇の紹介と言うか解説をさせていただこうと思います。まずはメインの軸となる短篇「回廊」について。実はこの短篇は２年前の「組曲『空想』」時には原案となる戯曲が出来上がっていた。が、「組曲『空想』」のメイン短篇「静かな晩餐」と、時間軸を廻る物語という点で被っていたため、当時はお蔵入りになった作品だったのでした。（ちなみにその時のタイトルは「Sukoshi Fushigi」でした）それに大幅な加筆・修正を加えて出来上がったのが今回の「回廊」。稽古をはじめるまでは、男性陣だけでなく、女性陣の数人一役という演出案も考えていたのですが、読み合わせで武藤晃子さんに♯１～５まで全て読んで頂き、「いける」と確信を持つことができ、どの時代のミズキもお一人で演じてもらうことにいたしました。タイムリープものというのは、SFジャンルにおいて使い古された手であり、いくら発想を捻ろうと、それは新しい仕掛けをつくったに過ぎません。仕掛けは仕掛け。似たようなアイデアは世界中に、いや日本だけでも山のようにあることでしょう。演劇でやる以上、その仕掛けを使って何を表現するのか。一人の人間、一つの肉体でそれが見せられれば。それが今回の「回廊」での挑戦でした。「滅びの呪文」も考え方的にはそれに近いです。話の内容よりも、あの超絶長ゼリフをいかに成立させるか。稽古場では顕史郎さんと狩野さんと様々なアイデアを出し合い、あーでもねぇこーでもねぇと悩み抜いた作品でした。ちなみにラストの台詞などは、分かる人には分かったと思いますが「Au revoir A bient?t」の直訳です。話のパターン自体は手を変え品を変えて披露されてきた大昔からあるものなので、古典ミステリーというか、奇譚ではおなじみの様式美を盛り込みたかったのです。さて、そろそろ執筆に戻らねば。今日はこの辺で。昨日載せた集合写真とは、別パターンのものを一枚載せておきます。

  2012.07.31

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  組曲回廊、終了。

  空想組曲vol.9「組曲『回廊』」無事に全てのステージが終了しました！ご観劇くださったお客様、本当に本当にありがとうございました！ 変則短篇集の第二弾は、前回の「組曲『空想』」以上にバラエティ豊かに、しかし物語が主張しすぎないよう心がけた作品群となりました。何度も一緒にやってるけど新しい一面を見たかった役者さん、ずっとずっと出て欲しかった役者さん、一目惚れした役者さん、と、本当に希望通りの役者さんが揃ってくれた今回だったので「このオチすげぇ」より「この役者すげぇ」そう思ってもらいたい。そんな密かな企みがありました。 武藤さん以外に「回廊」のミヅキ役をやってもらおうとは思わなかったし、しょうこちゃんと圭登くんの魅力を伝えるために演出を二転三転させた「ロミジュリ・オーヴァードライブ」だったし、「１％ラブレター」は川田さん「暗闇に手を伸ばせ」は小玉さん「バーテンダー」は鶴町くんへの完全なるあて書き。狩野さんには「カミングスーン！」「ファミレス・リベンジ」「滅びの呪文」「回廊♯４」と短篇ごとに全然違う顔を見せてもらえるよう心がけたし、バランス感覚抜群の和知くんは一番女性陣と絡む役所についてもらいました（日替わり短篇も含むと５人とがっつり二人芝居！）。そして全ての短篇をまとめられる役柄を演じられるのは顕史郎さんしかいない。そう思っていました。一人欠けても作品はできあがらなかった。一緒にやれて本当に良かった。 そう思える素晴らしい座組でした。役者さん一人一人については、また折を見て細かく書いていければと思っています。  ところで、ラスト近くの台詞にある「SF＝Sukoshi Fushigi」が誰の言葉なのか知らない方が多かったのですが、「ドラえもん」でおなじみ、藤子不二雄先生の有名な言葉です。「作家として、藤子先生の作品の影響を多大に受けている」そういう自覚は年々膨らんでいます。 いつか先生のように、大人から子供まで、全ての人に光と影を伝えられるようなそんな作品を書ければと思っています。今はただただ精進するのみ。少しだけ写真を紹介。日替わりゲストの堀越涼くんと共演者の民本しょうこちゃん。劇場で祝った顕史郎さんバースデイ。

  2012.07.30

• ラスト一回でございます。

  毎日たくさんのお客様にご覧頂いております「組曲『回廊』」も、気がつけば明日は千秋楽。いつもにくらべればロングランだし、終わることを考える寂しさも少しは薄れるかと思ったけど、そんなことない。いつも以上に寂しい。そんなわけで遅ればせながら、終演してしまった日替わり短篇をご紹介。堀越涼くんの「恋愛論、リョウの。」関戸さんに負けず劣らず長ゼリフなのですが、かなり堀越くん風にアレンジされてます（笑）台本購入してくださった方は分かると思いますが、ね。くだらない台詞を書くのが大好きなほさかですがさすがに「ペロリンチョ」なんて台詞は書けません。ゲストさんに渡せません。自らそれを言うのか堀越くん。自ら自分を追い詰めるのか堀越くん。と、生暖かい目で本番は観劇させてもらいました。清水那保ちゃんの「真夜中のゲーム」共演者は鶴町くん。シンプル（？）なサスペンス芝居の中で、那保ちゃんの可愛らしさとダークさが見せられれば、と書かせてもらった短篇。ラストで使われる凶器は、台本ではサイレンサー付きの銃になってますが、より那保ちゃんらしさが出ればいい、と金槌に変えさせていただきました。振り上げる姿がほんとうに美しかった。身内びいきでなく、あれは芸術的な振り上げだったと思います。葛木英嬢の「グレイス婦人の晩餐」関戸さんの「グレイス婦人の執事」の対となる作品。共演者は、実は中学生なんじゃないか、と専らの噂の櫻井圭登くん。もはやくされ縁といっても過言でない葛木嬢。最年少の少年相手に、際どいところまでいろいろと仕掛けていただきました。日替わり短篇も残す所あと一本。石黒圭一郎くんの「ブラザーズ・フェスタ」稽古場で口立てで作った、ほとんど台詞のない短篇。さてさてどんな感じでラストの回廊を染めてくれるのか。今から楽しみなのです。今回、日替わり短篇は、どれも比較的シンプルでオーソドックスな物語を用意しました。話のオチより、役者さんの色がしっかり出ればいい、そんな思いから。お客様の目にはどういう風に映ったのでしょうか。出てくれた役者さん達に興味を持って頂ければ幸いなのですが。「組曲『回廊』」もいよいよ明日まで。最後までぐるぐるしてまいります。

  2012.07.28

• フォルティシッシモでまいります。

  本日は休演日。昨日ノ日替わり短篇は東京ネジの佐々木姉妹による「スイーツ・シスターズ」。実はこの作品元ネタがありまして、空想組曲vol.2「シャーベット・シェルター」の超凝縮版。短篇は言うなれば「物語の種」長篇に膨らませることだってできる。ならば、その逆も。という自分への証明のためにおかせていただいたおはなしでした。双子モノというのは演劇表現においては定番中の定番。「どっちが姉でどっちが妹？」というのもミステリーの定石。そんな手垢のついたネタではありますが、本物の双子がいるとこういう絵ができるのだなぁと再確認。相手役の和知くんは稽古で本当に混乱してましたね。何しろ声まで同じお二人ですから。本編はと言うと、ロングランということもあって日々少しずつ変化しております。櫻井圭登くんと民本しょうこちゃんの若手二人による「ロミジュリ・オーヴァードライブ」などは、こちらが目を見張るほどの集中を見せる時があります。まぁ、とはいえ、どんなに短くともロミオとジュリエットですから。愛を。もっと狂おしいほどの愛を。二人には最後の最後まで振り絞ってもらうつもり。「１%ラブレター」は川田希嬢炸裂。日に日に可愛らしさと痛々しさが増幅しているように思えます。殺陣師の梶武志さんや、齋藤陽介くん、佐藤滋さん、大塚秀記さんなど組曲出演者をはじめ、尊敬するファンタジー演劇の大先輩・西川浩幸さんなど信頼出来る方々からも「面白かった」と言って頂き、稽古での苦労も吹っ飛ぶ思いです。まだまだまだまだ。上がっていきますよ。最後の最後まで。毎日、今出来る最高のものを届けるつもりで。クレシェンドではなくフォルテで。いや、フォルティッシモで。いやいやフォルティシッシモで。

  2012.07.25

• 中日でございます。

  「組曲『回廊』」、前半戦が終了いたしまして本日から折り返しです。たくさんのご来場、本当にありがとうございます。千秋楽以外はまだぎりぎりお席のご予約も承っておりますので、ご都合つく方は是非！　自信を持って見せられる作品なのです。土曜ゲストは有川マコトさん。日替わり短篇は「どひゃあ」顕史郎さん、武藤さん、川田さんというベテラン勢の悪ふざけ（？）短篇。居酒屋でグダグダ喋っているような固くならない空気を作っていただきました。有川さんは「バーテンダー」がお気に入りだったようで、終演後、鶴町くんに熱っぽく語っておられました。日曜ゲストはスタジオライフの関戸博一さんの「グレイス婦人の執事」怒濤の長台詞で、たった一人で舞台を埋めて頂きました。関戸さんの声は本当に綺麗。聞き取り辛いところが一つもなく、情報が心地良～く頭に入ってくる。立ち姿の色気も半端なく、頬にマヨネーズを塗るシーンではぞくぞくさせて頂きました。月曜はキリンバズウカの作演、登米裕一くんで「作家達の語らい」。川田さんとのがっつり二人芝居。川田さんに去年の本公演「ドロシーの帰還」で演じて頂いた北間るりこ役で出て頂き、劇作家登米くんとリレー形式で物語をつくっていくという内容。登米くんには結果的に関戸さん以上の長ゼリフを与えてしまったのですが、見事に演じきっていただきました。登米くんにしか出せない空気をつくってくれたと思います。普段はあまり表舞台には出ない彼ですが、役者としてもとてもとても信頼できる人です。先日千秋楽を迎えた「桜の森の満開の下」の演出の北澤さんや、箱庭円舞曲の古川さん、イノセントスフィアの西森さんはじめ、新感線の保坂エマさんに、キャラメル多田くん、花組芝居の二瓶くんに、虚構の劇団のあきちゃん、古川悦史さんに、西地修哉くん……過去に空想組曲出て頂いた方々もたくさん観に来てくれました。お陰さまで連日好評をいただいているようで、すごく嬉しい。演劇界の先輩方からの身に染みるアドバイスもいただき、まだまだ成長出来る舞台だと確信しております。あと、今回はリピーターのお客様が大変多いようで。確かに一度目とは全然違う見方になるはずなので、もしもお時間許されるならば「一度と言わず」という気持ちがございます。もちろん一度でも満足いただけるよう役者一同全力で臨んでおりますが。さて、本日もそろそろ開場時刻です。日替わり短篇は佐々木香与子嬢、富貴子嬢の双子姉妹を迎えての「スイーツ・シスターズ」先ほど場当たりをやって役者陣から拍手喝采を浴びました。なかなか観れないサスペンス（？）作品だと思います。一人でも多くのお客様に観て頂けますように。

  2012.07.24

• あけておりましたよ。

  初日開けました！というか、二日目も開けてました！まったくもって怒濤の二日間！初日、二日目ともにあたたかいお客様の拍手を頂き、胸がいっぱいになりました。胸いっぱい、ってこういうことなんだなぁ。本当隙間がなくなったように思えるもんなぁ。初日の日替わり短篇、牛水里美嬢の「吸血木」はダークファンタジー感満載のかなり際どい内容。日替わりで終わらせるには勿体ないほどの完成度でした。二日目の藤尾姦太郎くんによる「LEVEL-9」はたたき台のような台本からほとんど口立てでカンタロウくんに作ってもらったというカオスな一本。力業もいいとこな内容なんだけど、カンタロウくんの緻密なプランと大胆な芝居の絶妙なバランス加減によって、素晴らしく面白い内容になってました。最初、本当にこんな台本やらせていいのかなぁ、と腰が引けてたのですが、出演者のみんなから意外と人気が高かったため、そのままお渡ししました。固定短篇の「ファミレス・リベンジ」「ファミレス・ジェノサイド」といい、冗談で書いたものと言うのはふた開けてみると想定外に面白くなったりする。そんなことを考えました。大事な人達にも観てもらえて、喜んでもらえて、個人的にも座組的にもおおいに盛り上がってきました。あとまだ十ステージ以上！あがっていきますよ！まだどの回も若干チケットございます！是非是非いらっしゃってくださいな！損はさせません。マジで。明日は有川マコトさんの短篇「どひゃあ」自信を持っておすすめできる、ベテランそろい踏みのコメディ短篇です。

  2012.07.20

• 小屋入りいたしました。

  本日小屋入り！毎度毎度思うけど、もぅ、あっという間です。「組曲『回廊』」面白い作品に仕上がったと思ってます。二年前にやった「組曲『空想』」とは全くの別物となりました。当然です。同じものを作るのは空想組曲でやることじゃない。個人プロデュースユニットです。停滞するわけにはいかんのです。その時面白いと思うことを全力で。その時集まってくれたメンバーと全力で。「組曲『回廊』」は今回の出演者でなければ辿り着けなかった。そんな愛おしい作品です。中田顕史郎さんの超絶なる巧さと心の豊かさ。狩野和馬さんの怖いほどに研ぎ澄まされた集中力。和知龍範くんのそよ風のような爽やかさと豪雨のような熱意。鶴町憲くんの人の心に寄り添える軽やかさ。櫻井圭登くんの見ているこっちが恥ずかしくなるほどのまっすぐさ。武藤晃子さんの笑顔にならずにはいられない可愛らしさ。そして共演者、他者への惜しみない愛。川田希さんの儚さの中に凝縮された毒。小玉久仁子さんの国一つ滅ぼせそうな爆弾級エネルギー。民本しょうこちゃんの天真爛漫さと白い炎のような心臓。それら全てがこの一つの作品の中で見せられると思っています。どうか、劇場へいらっしゃってください。見て欲しいのです。大変にさしでがましい意見だとは思いますがご覧になっていただいた皆様に、僕が通し稽古を見て感じた、世界の豊かさを味わっていただきたいのです。

  2012.07.17

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  短篇、短篇、短篇。

  『組曲「回廊」』絶賛稽古中。いやはや通しをやる時期になるともう、あれですね。あれもせな、これもせな、ですね。そうは言いつつ芝居は良い感じです。変則短篇集の名に恥じぬものになってきた感がございます。しかしながら短篇ごとの出来はまだまだ上げていけそう。狩野和馬×民本しょうこ「Coming soon！」小玉久仁子×和知龍範「暗闇に手をのばせ」など、ここへきてグッとしまってまいりました。平行して日替わり短篇稽古も稽古満載。葛木英×櫻井圭登のエロティック（？）短篇「グレイス婦人の晩餐」清水那保×鶴町憲のサスペンス短篇「真夜中のゲーム」有川マコト×武藤晃子×中田顕史郎×川田希のコメディ短篇「どひゃあ」は、みんなで見てみんなで笑わせていただきました。石黒圭一郎×櫻井圭登の短篇「ブラザーズ・フェスタ」などは台本が存在しません。彼用の短篇台本も用意してあったのですが、不意に「こういうの面白いんじゃない？」と思いつき、全て口立てでイメージのみを伝えて作ったと言うカオスな一本。どれもこれも一日しかやらないからこその全力。写真は怒濤の長ゼリフにぐったりの関戸博一さん。関戸さんの短篇は「グレイス婦人の執事」葛木嬢の短篇と対をなす内容になっています。一本見ただけでも面白さ請け合いだし、両方見比べて頂ければまた違った面白さが味わえると思います。ちなみに関戸さんの稽古初日には「台本が送られて来た時は、ほさかくん本当にサドだと思ったよ」と、お褒めの言葉を頂きました。

  2012.07.13

• 『恋愛論、リョウの』。

  本日は日替わり短篇出演者の堀越涼くん参戦。今日が稽古一回目にも関わらず、一日で終わらせるのが勿体ない出来でございました。アハハ、オホホ、と笑わせて頂き、哀愁まで漂うという、まさに堀越くんでしか成し得ない作品でございました。彼に出てもらう短篇のタイトルは『恋愛論、リョウの』ちなみに２年前、小玉久仁子さんに出て頂いた日替わり短篇のタイトルが『恋愛論、クニコの』。……似てます。…………似てますね。あの時は怒濤の一人語り短篇でした。ということは……？　劇場で是非お確かめを！今日はそれ以外にも『ファミレス・ジェノサイド』をはじめ、肉体の限界に挑んでもらう短篇稽古オンパレード。短篇集って軽く見られがちですが、クライマックスが短篇の数だけあるわけですからね。役者さんはそりゃあもー大変なわけですよ。けれど手抜きはいたしません。一切。「大変な思いもせずに作ったものが面白いわけない」そんな当たり前のようで古い考えのようでだけどやっぱり当たり前のことを疑いたくはないのです。

  2012.07.06

• 酔え、滅べ、廻れ。

  連日稽古です。短篇の稽古って正直長篇より大変。一つの短篇の稽古が終わって次の稽古に行くときの切り替えがなかなか難しいのです。それが３本も４本もあって、日によっては日替わり短篇稽古もある。終わる頃には休憩とるのも忘れてぐったりな毎日です。今日の後半は鶴町くん×小玉さんの『バーテンダー』中田顕史郎さん×狩野和馬さんの『滅びの呪文』の同時進行。二つとも、共演者二人が休憩時間も惜しんで相談しまくり、稽古場空いたら合わせまくりで作って来た作品。そんな苦労が実を結び、ココに来て俄然完成度が高くなってきました。『バーテンダー』は今までにない鶴ちゃんと小玉さんが見せられそうな大人な短篇。この短篇の鶴ちゃんは本当に恰好良いし、小玉さんは本当に愛らしい。『滅びの呪文』はもう、マジで顕史郎さん死んじゃうんじゃないかってくらい大変。相手役の狩野さんも一瞬たりとも気が抜けないという、今回の短篇集の異色作となっています。いいね。いいね。まだまだまだまだ上げていけそう。いい感じに廻ってきてますよ。ぐるぐるぐるぐるぐる。

  2012.07.05

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