『冷たい密室と博士たち -DOCTORS IN ISOLATED ROOM-』
森博嗣。S&Mシリーズ第2弾。~ストーリィ~同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが…。究極の森ミステリィ第2弾。~感想~実はS&Mシリーズで最も好きじゃないのがこの作品。なんというか地味。まぁ国枝さんの例のネタだけで読む価値はあると思うが。初読の時は犀川と同じくらい驚いたw動機とトリック(?)に関してはツッコミ所があった。服部珠子は殺されなければならなかったのか?丹羽が例のことを話してるとは思えない。あとshikaにroot権限を与えていたのは良いとして、その後root&パスワードが変わってるのに権限が生きてるのはおかしい。ちょっと気になりましたね。萌絵に対する印象が初読の時とだいぶ違う。最初は萌絵のやんちゃっぷりをカワイイなぁと思っていたが、今読むとちょっとムカつく。犀川先生に迷惑かけすぎw~お気に入りのセリフ~(数学は何の役に立つのか、と聞かれ)「何故、役に立たなくちゃあいけないのかって、きき返す」「だいたい、役に立たないものの方が楽しいじゃないか。 音楽だって、芸術だって、何の役にも立たない。 最も役に立たないということが、数学が一番人間的で純粋な学問である証拠です。 人間だけが役に立たないことを考えるんですからね」犀川創平