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テーマ:ニュース(100209)
カテゴリ:ニュース
山開きを目前に控えた富士山、世界文化遺産登録の勢いも相まって、四方の山を見下ろしに各地から多くの登山客が押し寄せる気配である。 今年の山開きは世界遺産と言う、とてつもなく大きなお土産付きであり、普段よりも数倍バージョンアップしているだけに、富士山に祀られている女神である「木乃花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」もたいそうお喜びになっている事であろう。 先日、除外勧告を受けていた「三保の松原」であるが、ユネスコの委員国から登録を訴える声が相次ぎ、急遽この三保の松原も富士山と対である事が認められ、世界遺産に含まれる事が決定した。 富士山の眺望を楽しむ時、あらゆる場所・角度によってはその富士山の醸し出す雄大な美しさは千変万化である。富士山の楽しみ方は個々により異なって来るし、単体で見る方が良いと言う人も中にはいるだろう。 見るだけでは飽き足らずその魅力に取り憑かれた登山家も数多くいるし、富士山の捉え方は様々に変化し一度足りとも同じ景色を見せない所も富士山に限らず、自然の成せる技とでも言えようか…。 わたしの郷里である藤枝市にも「富士見平」と呼ばれる場所があり、そこは永享4年(1432年)、室町幕府の将軍・足利義教が富士山を見る為に大勢の家来を従え、駿河に下ったおりに駿府に入る前日、鬼岩寺に宿を取った。 その時に裏山(蓮華寺山)に登り高草山(藤枝で一番高い山)越しに富士山を眺め、和歌を詠んだと言われている。それ以後その場所が「富士見平」と呼ばれるようになったと言われている。 幼少期を藤枝で育ったわたしは、勿論この富士見平に何度か足を運び、富士山の景色を堪能したものである。 15歳の時に養護学校を卒業した跡、高校には進学せず、清水市の「三保の松原」からバスで30分程度の所にある療養所件職業訓練の施設で約1年半に渡りお世話になった。早朝5時には起きて、施設から徒歩10分程度で久能海岸に着く為、毎朝日課に取り入れていた。 駿河湾を挟んで東の方角には、圧倒的な迫力さえ魅せる富士山の姿が半分寝ぼけ眼の瞳に飛び込んで来る。早朝の富士山を眺めて一日が始まり、そして駿河湾の沖合いでは桜えびの小型漁船が幾つも連なって波間を往来していた。 清水市に住んでいた訳だから、勿論「三保の松原」にも何度か足を運んでいるが、それは海水浴が目的で、富士山を眺める為のものではなかった。 わたしは幼少の頃から心臓が悪い為、山登りは出来ない。然し、自分の命がある限り一度で良いから自分の足で富士山に登ってみたい…それが今のわたしの夢で もある。それは到底叶わぬ事と理解はしていても、一度もチャレンジした訳ではないので行動する前に諦める事だけはしたくないと思っている。 我が故郷の山・富士山…それはわたしにとって心の世界遺産でもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.30 07:48:59
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