耳垢もホモも 2回目
分かりにくいので、もっと簡単に。透明の箱があります。今、この箱の中身によって、耳垢のタイプが決まるとしましょう。この箱にはボールが2つ入ります。今、箱に入れられるボールは、赤(=W)と青(=w)の2種類があります。箱に入れる組み合わせとしては赤・赤(=WW)か青・青(=ww)か赤・青(=Ww)になります。入れたボールによって箱の色は変わりますよね。両方赤を入れれば赤い箱になるし、両方青を入れれば青い箱になります。ここで、「W」というのはしっとりにする遺伝子です。「w」というのはかさかさにする遺伝子です。つまり、WW(赤赤)という遺伝子の組み合わせを作れば耳垢はしっとりタイプになるし、ww(青青)という組み合わせを作れば耳垢はかさかさタイプになる、ということです。では最後のWw(赤青)という組み合わせはどうなるのか。普通に赤と青の絵の具を混ぜたら紫になります。耳垢もそうなるか?左耳はしっとりで、右耳はかさかさとか。でも、そうはならないんです。「W」と「w」が1つずつ組み合わさったとき、「W」の形質が優先されてしまいます。ですから、「Ww」の人の耳垢はしっとりタイプ、になります。赤と青のボールが入ってても、1つ赤いボールがあると箱は赤く染まってしまう、ということです。つまりこれが「優性」ということです。「W=しっとり」と「w=かさかさ」が一緒になると、表向き目に見えて現れる形質は、「W=しっとり」の方だけである、ということ。W>w というふうに考えれば分かりやすいでしょうか。「W」があったら、必ず「W」の形質が表に出てしまう、ということです。これが「メンデルの法則」といわれるものです。他に分かりやすいところでいうと、目の色なんかもそうです。たとえば、日本人の瞳は黒ですが、、外国の方には青い方もいらっしゃいます。瞳の色素を決定する遺伝子は、黒が青よりも優性です。黒い目の方が子供に現れやすい、ということです。まぶたでいうなら、二重と一重では、二重のが優性。普通の「遺伝」というのはこのように決まっていくのですが、通常赤か青しかこないところに、まれに、緑のボールが入ったりします。そんなふうに、全然違う変化がいきなり起きてしまった遺伝を「突然変異」と言います。アルビノと言われる動物などはその典型例です。体色がなくて、真っ白に生まれた個体をアルビノと言います。分かりやすいとこだと白ヘビがそうです。ホワイトタイガーとか、ホワイトライオンとかたまにいますが、ああいうのもそうです。アルビノは、通常あるはずの「体の色を表す遺伝子」に突然変異がおきて、色が出る予定のものが、出なくなってしまったものなのです。生物の体というのは、こんなふうにして、形質が決まっていくのです。他にも、三毛猫の♂がいない理由や、AB型からO型の子供が生まれない理由、その他諸々、こういった遺伝子の話で解明できます。ちなみに、同性愛も遺伝子上の問題なんだそうですよ。で。一番最初の画像、意味不明な方は、画像にカーソル合わせてください。あたしも、頭固いなあ。