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2006年08月07日
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カテゴリ:ベクトルは内向き

the Last Judgment
ミケランジェロ「最後の審判」



「自分こそは正しい!」

これほどバカげていて根拠のない考えはない。





絶対的な正しさというものは存在しないだろう?
もしもそんなものがあると信じているならば、これほど危険なことはない。

自分の正しさを信じて疑わない人間は、自分を客観視することもできない愚か者だ。
そういう人間は意見を異にする他人を無視するか、排除しようとする。
ときには、暴力を持って言うことを聞かせようとする。

自分の正しさや意見を通すために、反対する人間はすべて無制限に攻撃しようとする。
そんな暗い欲望を持つ人間がいる。
宗教戦争や民族紛争、繰り返される惨劇がそれを証明している。

多くの犠牲者を出しながらも、やめることを知らない正義の戦い。
これも自己を絶対的に正しいと信じる人々が起こしているのではないのか。
そうやって、「自分こそは正しい」と悲惨な歴史を繰り返しているのではないのか。



自分の弱さを受け入れないものたちは、他者を攻撃する。
「自分こそは正しい」と主張することは、弱さの裏返しでしかない。

自分を信じることと、自分を疑うことのバランスの上に大人の世界は成り立っているのだよ。
自分を客観視できなくても良いのは、子どもだけが許された特権なのだ。



自己の客観視ができない愚か者は、「相手の身に立って考えること」もできない。
意見の異なる人たちを無視し、排除し、そしてチカラをもって「正しさ」を証明しようとする。

・・・正義の名の下に・・・









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Last updated  2006年08月07日 17時01分32秒
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