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カテゴリ:読書
どこかで読んだ紹介文に「銀山を舞台にした、ある少女の一生」みたいにあって、興味を持って借りて来た。
装丁というか表紙絵も良い。 作中にも「銀の気を吸ったシダの葉が真っ暗な山中に怪しく光る」みたいな表現があったけど、別に銀の気を吸わなくてもシダの葉の裏側が怪しく光を放つのは田舎育ちの自分には至極自然に感じるけど、こんな幻想的な表現も好き 主人公の少女は貧しい村から逃げる時に父母と生き別れ、父のように育ててくれた稀代の山師にも銀山が幕府統制の強まった結果失意の中で死なれてしまう。結婚した夫は鉱山の毒気から胸を病んで亡くなり、次に結ばれた幼馴染の夫も同じ病で失う。子供を何人なしても息子たちは父親と同じ病で次々と死に、自分一人が老いていく... 「儚さ」と言うか、本当に身近な死の連続で胸が詰まります。 ひとは必ず死ぬもので、そんなことは子供だって知っていることなんだけど、歳を重ねてくるとなんだか心がザワザワしてしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.04 21:15:57
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