見入ってしまう光景
これは、今の年代だから思う、あこがれや偏見とかじゃないと思うんだけど、いや、そうなのかな~、わからないけど、結婚してるひと(特に女性)って、美しいなぁ~、って、坂月には見えるのです。歳とってても、同じです。この人は、誰かを受け入れられるひとなんだなぁ、って思うんです。家族じゃない、誰かを、まぁいろいろひっくるめて、「いっしょに生きていくか」って、受け止めたひとだけのオーラみたいなもんが、あるんです。坂月には、よぉ~く見えます、そのオーラが(笑) 守るべきもの、愛する対象があるひとっていうのは、みんなとても美しいです。本人はちょっと大変そうでも、私にはとても美しく見えます。電車や、病院の待合室、公共の場所で、親子連れがいるとどうしても、見入ってしまいます。 若いママが、4歳くらいの女の子と、病院の待合室で待っていました。退屈で仕方がないようで話しかけたり動き回る女の子をよそに、携帯メールをしたりと、若いママらしい感じでしたが、その後、絵本を持ってきた女の子にこたえて、後ろから包むように、女の子の背中側に腕を回して本を持ち、読み聞かせる光景などは、目が離せなくなります。その子が感じるだろう、背中のあたたかさや、こころの安心感を、わたしも感じて、あたたかくなります。土曜日の病院は混んでいて、とっても長い待ち時間でした。しばらくすると、ふたりで寄りかかりあって、眠ってしまいました。読んでいた雑誌など置いて、私はそんな光景を、いつまでもいつまでも、ながめていたくなります。小さな子の動きを見るというよりは、親子のふれあい、会話、子どもへの親の接し方、話しかけることば、まなざし、それに触れたその子の表情...そういうものに、見入ってしまいます。親から子への愛情は、この世でもっとも○○なもののひとつ。何が入るか、ことばにしたくない感じ。美しい、も違うし、大きい、とも、深い、とも違うような...その全部が混ざったような、もっともっと違うもの。とにかく、ずっと眺めていたい、つい目がいって、離せなくなる、坂月にとって、そういう大きな意味のあるもののひとつです。