カテゴリ:サンダー・シング
「わたしは、ある青年に『あなたは救い主のために何をしていますか』と 尋ねたことがある。彼はこう答えた。『わたしがしなければならないようなことを、キリストがわたしにしてくれたのですか。』私はいった。『キリストはあなたのために血を流され、いのちをお与えになったのです。』彼は言葉を返した。『待ってください。それはわたし個人のためですか。キリストは全体のためにいのちを与えたのでしょう。わたしが返さなければならない特別な何かを、キリストがわたし個人にしてくれたのでしょうか』
数ヵ月後、彼は重い病に倒れ、死の床にあった。その時に脱魂して幻をみた。 人生の様々な場面が映像になって室内に広がった。その中に、まだ幼い彼が、二階のバルコニーから転落する場面があった。 転落するときに、誰かが腕に抱き止め、優しく地面に横たえた。その人の掌には、“傷跡”があった。 次に、彼は、自分が岩場から落ち、死を覚悟する場面を見た。この時も、ある人が彼を救出した。その両掌には“傷跡”があった。さらに別の場面で、彼は毒蛇を踏んでいた。だが、ここでも、蛇に噛まれぬようにと何者かが蛇の鎌首を押さえた。その掌には傷跡が見えた。次に室内で密かな罪に耽っている場面をみた。すると、またもその人が現れ、傷を見せながら、罪を犯さぬようにと彼に願った。これらの場面を見せられている時に、キリストが現れ、こう言われた。 『わたしはあなたにこれだけのことをしたのにもかかわらず、あなたはわたしが何もしなかったと考えている。あなたは今、死を前にしている。ここで死ねば、あなたは確実に地獄にいく。だが、今度も、わたしはあなたを死の淵から救いだす。行って、神があなたのためにした、この大いなる出来事を人々に証言せよ』 こうして、回復した彼は神のしもべとなった。わたしと再会したとき、彼は深い痛恨の思いでこう語った。 『自分は愚かでした。神は自分に何もしてくれてないと考えていました。自分が幾度となく災難から逃れたときに、親も自分もただの偶然で済ませていたのです。しかし、今は、世の終わりまであなた方とともにいると約束してくださったキリストが、いつもともにいて、どんな危険からも自分を守って下さることを知りました。』 サンダーシング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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