カテゴリ:サンダー・シング
弟子~ 「主よ、神に背き、神を敬わなくなることが罪であり、その致命的結末が今の世情にみられることは、ほとんど誰にとっても明らかです。しかし、罪の本当の意味については必ずしも明らかではありません。聖旨に反して、全能の神の御前で、神ご自身の世界の中で、どのようにして罪は成立するに至ったのでしょうか。」
キリスト~ 一、「罪とは聖旨を退けて自分自身の意思に従って生きること、自分自身の欲求を満たすために真なるものを捨て去り、そのようにして幸せを得ようと考える事である。だが、そうすることによっては、人は真の幸福を得る事も、真の歓喜を楽しむ事もできない。罪は個人性をもたないので、誰かがそれを創造したという言い方はできない。それは、ただ単に、ある状態の名称にすぎない。ただ一人の創造者が在り、そのお方は善である。善なる創造主が悪しきものを創造できたはずもない。それはご自身の性質に反するからである。また、ただ一人の創造主とは別に、罪を創造できた者が他にいたわけでもない。サタンは、すでに創造されているものを汚すことができても、何一つ創造する力をもたないのである。そこで、罪は創造の一部でもなければ、創造されうる独立した存在でもなく、単に人を欺く破壊的存在状態にすぎないのである。 たとえば、光は現実に存在するが、闇はそうではない。闇は一つの状態。光の欠落に過ぎない。そのように、罪あるいわ悪は独自に存在するものではなく、単に善の欠落、あるいは善の存在しない状態にすぎないのだ。このような悪の暗黒状態はもっとも恐るべきものである。それによって、多くの者が正道を見失い、サタンの岩上に難破して地獄の闇に落ち、失われるからである。これがために世の光であるわたしは化肉した。わたしを信頼する者が一人として滅びないためである。わたしは彼らを闇の力から救い出し、闇の名も痕跡すらもないあの望むべき天の御国に、安全に送り届ける。
二、「あなたは創造主の御前でこのような罪の暗黒がどのようにして成立したのかと質問している。それはサタンと人とが、彼ら自身の自由意志を不法に誤った方法で使い、その望みを遂げようとしたために起こったのである。また、なぜ神は、そのような状態に陥ることのできぬよう初めから人間を造り給わなかったのか、とあなたが問うとすれば、答えはこうである。もし人が機械のように建造されていたならば、自ら選び行動することによってしか達し得ないあの幸福の状態を手にすることは決してできなかったであろう。アダムとイブがサタンのかん計にはまったのは、その罪なき状態にあって、彼らが嘘偽りといったものの存在さえ知らなかったからである。それより前、サタン自身すら自らを天から追わしむる原因となったあの高慢の存在を知らなかった。彼以前に高慢というものは存在しなかったからである。こうして人類とサタンとの両方にこの罪の状態が生じたにもかかわらず、そこからでさえもっとも高貴な結果を生じさせるため、神は全能の力をもってそこに新しい側面をお与えになった。 まず初めに他の場合には隠されたままになっていたはずの神の計り知れぬ御愛が、化肉と贖罪において現わされた。第二に、苦いものを味わったあとで、蜜のような甘さがいっそう強まるように、贖われた者たちは罪の苦渋を味わったあとで天上の幸福をいっそう豊かに受けとることになる。天においてはもはや罪を犯すことはなく、へりくだりと従順な愛の中で彼らは父なる神に仕え、いつまでも父と喜びを共にするからである。
三、「人は黒点や月食など、太陽や月の欠点を見つけるのに余念がないが、罪の黒点や月食には注意をはらわない。このことから、人の持っている光そのものが暗ければ、中の暗さがどれほど大きなものであるかがわかろう。病人の体が病のために麻痺し、無感覚になる事があるのと同じく、人の心と精神もまた、罪によって鈍く無感覚になり、不快感や痛みすら感じないようにする。だが、やがてその恐るべき損失に自ら目覚め、泣いて歯ぎしりするときが来る。」
四、「人が水に飛び込み、何トンという水が上にあっても、窒息死するまでその重さに気がつかないように、罪に浸っている多くの者はその重さに気がつかずにいる。だが、水から上がり、少しでも水を遠くに運ぼうとすれば、それがどんなに少量でも水の重さがわかる。そして、自分の罪の重さを知り、懺悔してわが元にくる者は、真の休息を無償で得られる。まさにそのような者たちを捜し求め、救うためにわたしはきているのだ。」
五、「死が起こる前に、体の部分ことごとく役立たなくなり衰弱する必要はない。体のほかの部分がどれほど強く健康であろうとも、命を絶つには心臓か脳が弱まるか、そこに打撃を加えれば十分である、そのように、たった一つの罪でも、心と精神への有害な作用によって本人ばかりか家族全体、国全体、民族全体の霊的生命さえ腐らせるに十分である。アダムの罪がそうだった。だが、わたしから出たたった一言がラザロを墓からよみがえらせたように、それは万人に永遠の生命を与えるに十分である。」
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最終更新日
2008年03月13日 23時28分42秒
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