テーマ:政治について(20219)
カテゴリ:医療問題について
病院に勤務している医師はほぼすべての人が思うでしょう。
夜の病棟管理、いまやコンビ二化した夜間救急外来で。 私たちがいましているのは「宿直」? 神戸市関連3病院:「宿直」を廃止し「勤務時間」に変更 【2008年2月8日】 神戸市は昨年4月、市立医療センター中央市民病院など関連する3病院の勤務シフトから「宿直」を廃止した。 これまでの宿直勤務の時間帯を、実質的に時間外勤務と通常勤務の時間帯と見なすことによって、翌朝から休暇を取得できるようにシフトを変更。勤務医の長時間連続勤務の解消を狙う。しかし実際には、ほとんどの医師がシフト通りに休みを取ることができない状態が続いており、勤務医の厳しい労働環境があらためて浮かび上がった格好となった。 宿直を実働時間として評価 これまでの勤務シフトは、午前8時45分から午後5時半までの勤務後に、翌朝午前8時45分までの宿直に当たるというもの。 宿直終了後は、そのまま午後5時半まで継続して勤務することになっていた。 変更後のシフトでは宿直の設定を廃止し、午後5時半から午前0時までを「時間外勤務時間」に改めた。 さらに午前0時から午前8時45分の時間帯に、翌日の勤務を前倒しして組み込むことで、翌朝からの勤務時間帯に休暇を取得できるよう整えた。ただ、医療法の関係から、時間外勤務時間は形式的に「宿直」と定義している。 翌朝からも勤務せざるを得ないケースでは、午前8時45分以降の実働時間を時間外勤務時間と見なす。 従来の勤務シフトは、いわゆる公務員の勤務時間に合わせて設定されたもの。 したがって宿直は正規の勤務時間として組み込まれておらず、突発的な対応がなければ仮眠も許される勤務形態のはずだった。 ところが市立病院の救急対応の負担は大きく、仮眠を取るケースはあり得ないのが実態。 宿直では医師が少なくなるため、場合によって日勤より過重な労働を強いられる勤務もあるという。 市はこのような状況を受け、「このまま宿直として評価し続ければ、実態とかけ離れたものになってしまう」と判断。2007年4月から、宿直を実働時間として評価するシフトへの変更に踏み切った。 また、市保健福祉局経営管理課の担当者によると、連続勤務を24時間の拘束に抑えて「医師の肉体的、精神的負担を軽減する」ことも、今回の取り組みの重要な目的に位置付けた。 新シフトが適用されているのは、中央市民病院、市立医療センター西市民病院、西神戸医療センターの3病院。対象者は医長級以下の医師全員で、中央市民病院204人、西市民病院49人(12月1日現在、両病院とも研修医を含む)。 市が出資する財団が運営する西神戸医療センターでも、市採用の医師に限り適用される。 シフト変更に伴って市は、一律2万3900円だった宿日直手当を見直し、実働時間に対して時間外勤務手当を支給する仕組みを取り入れた。 担当者によると、1回当たりの時間外勤務による手当は、それまでの宿日直手当を上回る額になる。市では時間外手当分などとして、今年度予算に1億7400万円を計上した。 入院患者への対応などで休暇取得は1割に満たず ただ、見直し後のシフト通りに休みを取れたケースは、ごくわずかにとどまっている。 中央市民病院の昨年5月の勤務状況を調べたところ、翌朝からも勤務に当たったケースは382回のうち347回(90.8%)で、休暇取得率は1割にも満たない。 また、翌朝が平日だった場合は278回中270回(97.1%)と、さらに取得が難しくなっている。 担当者によると、シフト変更はしたものの、入院患者の急変への対応、救急患者の手術、外来診療などによって、勤務医の多くが病院に残らざるを得ない状態が継続。直近の調査は行っていないが、状況はそれほど変わっていないという。 具体的な改善には勤務医の増員しかないが、担当者は「一足飛びに医師確保にまでいかない」と頭を悩ませる。 一方で、医師数の維持が今後の病院運営に不可欠になることから、新シフトには「勤務医の離職を防ぐための処遇改善策」としての効果に期待をかけている。 今後は、大学の医局を中心に医師派遣を働きかけるほか、女性医師の復職に力を入れていく方針。 女性医師に関しては、院内保育所の運営時間延長など復帰支援体制を検討するため、アンケートによるニーズ調査を実施した。 さらに、少しでも休暇取得率が上昇するよう、当面の取り組みとして非常勤医の増員に着手した。担当者は「シフト実施に必要な医師数は分からないが、少なくとも宿直明けの外来診療は回避したい」と話している。 記事:Japan Medicine 提供:じほう 何をいまさらでしょうが、医療の世界にもちゃんと人権が保障されるのは良いことです。 厳しい勤務体制の中で、あぶらの乗り切った働き盛りの医師が体調を崩し この医療の世界から惜しまれて去っていくのを何度みてきたことでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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