カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
『フローラ逍遥』澁澤龍彦著 澁澤龍彦さんの本を読んでいると“博識”“知に対して貪欲”という言葉が 頭の中に浮かんできてしまいます。 「なんでこういうことまで知っているんだろう~。」とか、 「どうしてこんな引用が引けるんだろう…!」とか、 感心する事しきりです。 この本もまたしかり。 これは花にまつわる澁澤さんのエッセイなのですが、 綺麗だなあ…と愛でるに終わらないところが澁澤さん!って感じです。 花の名称の由来や、伝承や、歴史や…とにかく西洋史・東洋史取り混ぜて たくさんのエピソードと共に語られるのでぐいぐい引き込まれます。 柊は定価4000円近い版の方で読んだんですが、こちらには とても美しい花の挿画が収録されていて、そちらにも魅入ってしまいます。 (平凡社ライブラリー版にも同様に収録されているのかな~?) うーん、この本を読んだだけでも「そうなんだ~」と教えられる事が多いのに 澁澤さんの中にはきっと本に書かれた以上の膨大な知識が蓄えられていた筈。 澁澤さんの著作をいつか読破したい…というのは 柊の密かな夢だったりするのですが まだまだその願いは叶えられそうにないなあ~。 『町長選挙』奥田英郎著 「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」「町長選挙」の四編収録。 実在の人物をモデルに描かれた作品は、 名前などが微妙に変えられてはいるものの どーしたってズバリ、“あの人”だ!とわかるものになっています。 何だかその点で肝心の伊良部医師の活躍が抑えられている感じがして 残念ですー。 伊良部医師にはもっともっと爆発して欲しい…なんて思っちゃいます。 なので、表題作の「町長選挙」は具体的なモデルの存在が感じられない分 一番面白く読むことが出来ました 神経科の医師は、患者以上のずぶとい神経を持っていなければ やってられないものなのかもしれない…なんて改めて実感させられたり? まあ、伊良部医師の場合はとっても特別なのかもしれないですが☆ それにしてもこのシリーズは読む場所を選ばないといけないですね。 途中でやめられなくて、勤務時間前に職場でページを開いてしまったんですが 思わず吹き出してしまいそうになって、慌ててページを閉じました。 ああ、焦った。 映像化された作品(「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」)を以前見逃して しまったのだけれど…惜しいことしたなあ~、やっぱり観たかったなあ~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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