カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
自分の事って意外によくわかってない…かもしれない。 一人になる時間がないと、自分という人間と向かい合うことがなかなか出来ないし。 そういう時間があっても些事に追われて、深くものを考えたりしないものだし☆ 不思議な店で、初対面の人間と一緒にご飯を食べているのにもかかわらず 物語の語り手はどんどん自分自身について、自分の考えている事について 突き詰めていきます。 相手の何気ない話を聞きながら、あるいはそこにある沈黙を味わいながら 自分自身が意識していなかった心の内面に深く潜り込んでいくのです。 失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。 予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれるという…。 謎めいた料理店で出会う「少し変わった子」たちが、あなたを幻想的な世界へと 誘う物語。 (bk1内容説明より) こういう設定のお話だと、すごく美味しそうな料理の記述に食欲を呼び起こされたり あるいは相手の語るお話がすごく幻想的で耳を傾けたくなるものだったりするのが 常のような気がするんだけど…このお話はその点少し変わっています。 登場する女性に共通するとこといえば、食事の仕方がとても美しい、ということくらい。 そういう人と一緒に食事を取れば、確かに自然と静けさを求めてしまうかもしれないです。 相手への興味をかき立てられる以上に自分自身の考え方に意識を向けてしまうのは… やっぱりそこが閉ざされた空間だからなのかなあ。 森さんの本といえば「読みやすい」というのが柊の第一印象なのですが (あるいは「理性的」「低体温」!?とも言い換えられる?) それまでの作品とは違う、異色の雰囲気が漂っているように感じられました。 こういうお店…柊だったら行ってみたいと思うかな…。 興味はあるけれど、いざ予約となったら緊張感に負けてしまうかもしれない(笑) 一夜限り、その場限りという設定は「実は狐や狸に化かされているのでは!?」なんて 想像を働かしてしまいます。 柊が住んでいるところにも初雪が降りました。 午前中に、慌ててタイヤを冬用スタッドレスに交換しました。 12月だなあという実感が湧いてきます。 そろそろ大掃除の予定を立てていかないときっと終わらないなあ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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