カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
毎日が忙しない。 いつも、時間に追われているようでストレスを感じる。 ああ、一日の時間が、もっとあればいいのに…! と、思っている人にお薦めのファンタジー小説です。 どういうわけか、いつも時間がたりなかった。一時間が、一日が、一週間が 飛ぶようにすぎてしまうのだ。音楽一家リディ家の長男JJも、家族も、 まわりじゅうみんながそう感じていた。 そんななかJJは、母へレンの誕生日プレゼントになんとかして 時間を買おうとするのだが… そんなあらすじを読んで「おおっ!!これは読んでみなくては!」と思った柊も 常日頃時間に追われるストレスに苛まれている一人です。 でもこれを読んでいる間は、ちょっぴりほっとする時間がもらえたかな。 この物語には音楽が溢れてます。 章の終わるごとに、アイルランドの伝承音楽、短い曲の楽譜が挿入されていて 楽譜が読める人ならきっと音楽で更に物語のイメージを膨らませることが出来るでしょう。 物語の土台がアイルランド(ケルト)神話に繋がっているところも素敵です。 「ティル・ナ・ノグ」とか「妖精の輪」とか、以前読んだファンタジーで馴染んだ言葉が 登場してくるともう、わくわく♪してきちゃいますし。 ミステリというか、謎解きの要素を含んでいるところも柊の好みでした。 …近頃は(というか『ハリー・ポッター…』以降)ファンタジー小説の刊行ラッシュは 凄まじいものがありますねー。 「柊の子供の頃は、こんなにいっぱいなかったぞ。今の子供たちが羨ましい」と思う一方、 ファンタジーの世界も現代を反映するようになったためか、 ダーク色の強いものがより人気を集めているようなのが気にならないといえば嘘になる。 「んー。面白いけど。いいのかそれで。」みたいな。 棚がファンタジー一色に染まっちゃうほど刊行されると中には「?」と思う作品も 多々あると思う。 今は何でもかんでもすぐ、映画化されてしまうし。 そんな中にあって、この『時間のない国で』はきっと長く読み継がれるんじゃないかと 思う、優しさのある作品です。お薦めです。 (うう、しかしこういう作品を子供達に薦めても敬遠されてしまうのです。…寂しい限りだ。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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