カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
読みながら、(特に後半に進むに従って) 「こんな宮部みゆきさんが読みたかったんだ~。」と思いました。 主人公の成長、家族の繋がり、学校生活、地域の人との新しい出会い…。 たくさんの人物が描き分けられ、その一人ひとりの細かな心の動きが伝わってくる。 高校生の男の子が主人公だから、展開にユーモアや快活さもある。 主人公が初めて知る心の痛みや、つらい経験も、すぐ傍で見守るような気持ちで読める。 いろんな人がいるから、不思議な出来事も起こりうるって自然と受け入れられる。 物語の緩急のつけ方というか、ほろりとくる場面とのめりはりのつけ方というか 宮部さんの文章には独特のやわらかなオーラが漂っているようです。 主人公の花菱英一くんの成長ぶりにはとくに目を見張るものがあります。 「こういう男の子が自分の息子だったなら、なんて頼りがいを感じることか!」と しみじみ思いました。 英一くんだけじゃありません。その友人のテンコくんもそう。 鉄道ファンの二人組も、橋口くんも、みんな自分の意思表示をはっきり出せて 進路のこともちゃんと考えていて、思いやりもあって良い子たちだなあと思います。 最初、分厚さにひるみましたが…読み始めるとあっという間に感じました。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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