テーマ:映画館で観た映画(8515)
カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
他人の思考、夢の世界ほど興味深いものはないです。 それは「見てはならない、知ってはいけない」という禁忌を犯す行為だからかもしれませんが。 無意識に近い、深い階層に潜っていくほど、現実に戻り難くなっていく。 人はつらい現実に向き合った時、「これは現実じゃない。(夢であればいいのに)」と 考えて、現実から逃避しようとする傾向があると思うんだけど、 そういう経験をしたことがあればある程、夢の世界が非常に魅力的な場所に 感じられる筈です。 うーん、題材がとても興味深くて、非常に面白い映画でした! こういう脚本を書いて、それを映像化してしまうところがなんともすごい! 予告編を観たときは、夢の世界(心の中の世界)の摩訶不思議な映像に驚かされる 映画なのかと思っていたけれど、そう云う映像的な楽しみだけじゃなく、 主人公が抱え込んでいる罪の意識が夢に投影されてくる部分の、 登場人物の描写がとても巧みで惹きつけられました。 ディカプリオ演じるコブの家族に対する愛情深さ、それ故の苦悩や マリオン・コティヤール演じる妻の美しく、謎めいた役割であるとか。 この映画はこの二人の、ひと組の夫婦の物語という側面も持っていると思います。 コブがサイトーから請け負った仕事であるとか、 夢の階層が幾つにも分かれていることとか、 物語は進行するにつれて複雑な様相を呈していくのだけれど… 観終えた後は深い悲しみからやっと目覚められたような不思議な解放感を覚えます。 ラストシーンがすごく印象的。 ああいう惹きつけ方は観終えた後もずっと尾を引いてしまうと思います。 ディカプリオ…前回観た「シャッター・アイランド」といい、子供に対してとても愛情深い 父親役が続いているような。 愛情故に苦しみ続ける役どころ、その演技は若い時からずっと変わらず魅力的です。 マリオン・コティヤール…きれいな人だなあ…としみじみ思いました。 彼女の深い感じのする声が柊は好きです。 渡辺謙さん、冒頭からああいう登場の仕方をするとは!びっくり! 彼が演じたサイトーという人物は、この物語以後の行動がすごく気になる役ではないでしょうか。 ノーラン監督作品だけあって、バットマンシリーズに登場した役者さんが あちこち登場してくるのも面白いです。 CGよりも実写にこだわって撮ったという映像にはほんとにびっくりです。 もう一度、展開を知った上でじっくり観てみたい映画です。 *映画の公式HPは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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