カテゴリ:とにかく印象が鮮烈☆
面白かった!可笑しかった! 太宰治の『グッド、バイ』のあらすじを踏襲しつつ、伊坂さんならではのユーモア、 ちょっと人を繰ったような、ブラックなところもあるそんなユーモアに溢れた秀作に 仕上げられていると思います。 『グッド、バイ』にある太宰風のユーモアとはまた違う風当たりなのが良いです。 読み比べしてみるには、すごくいい作品だと思います。 『グッド、バイ』は未完なために「続きが読みたい~!」と思っちゃいますが、 『バイバイ~』の方は完結のさせ方、話の切り上げ方がうまいと思います。 「どうなるどうなる」とはらはら、うろうろしているところを金魚すくいの網みたいに、 一気に掬いあげられちゃうような、せつなさと爽快感があるなあと…。 そこはやっぱり伊坂さん、だと思います。 そこに到るまでの過程…去る側の身勝手な思いやりや寂しさに 怒るより共感させられちゃってるところがラストにうまく繋げられているんだろうなと思います。 五人の女に次々別れ話を切り出していく、というシチュエーションもすごいけど なんといっても“繭美”のキャラクターが無茶苦茶印象的。 性格的には『グッド、バイ』のキヌ子と似ている気がするけど…あちらは 言葉さえ発しなければ絶世の美女…なのだけど“繭美“の方はと言えば…×××。 この強烈なキャラクターは伊坂作品の中でも1,2を争うインパクトだと思います☆ いやー、お会いしてみたいです。 このくらい、ド迫力に生きられたら…いいなあ。 柊も自分にはいらない!不必要!と思う言葉を辞書から削除してみようかしらん? なんて思っちゃいました。 柊の読書メーターは→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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