テーマ:最近観た映画。(40126)
カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
不朽の作品、記憶に刻まれて忘れられない作品ってあるなあ…ってしみじみ感じます。 最初に『時をかける少女』に出会ったのは筒井康隆さんの原作本でした。 原田知世さんで映画化される…っていうのがきっかけで手に取ったんだと思います。 読後、すごーく気になったのが“ラベンダーの香り”で、当時はそれがどんな花で どんな香りのするものなのか知らなかったので、その匂いが知りたくて堪らなくなったのを覚えてます。 ラベンダーの香り=タイムスリップ(今はタイムリープというのか)と繋げて捉えてしまうのは この小説による影響で、実際その香りを初めてかいだ時は想像と違っていることに 驚いたんだったか拍子抜けしたんだったか…。 なのに今は自宅の庭にラベンダーを植えていたりするのだから不思議だなー。 原田知世さん主演の「時をかける少女」を観たのは原作を読んで、ずっとしばらくたってからだと思います。 当時テレビで流れた予告編が怖くて。ホラー映画なんじゃないかって思い込んでたから。 角川映画だったし。 この映画を初めて観たときもラベンダーの香りはまだ想像上の香りだったと思います。 原田さんは可愛らしいけれど台詞は棒読みに近くて観ている方が照れくさくなった気がするな…。 この映画を観たときは、未来人っていうのはドライというか、冷たいなあという印象を抱いた気がします。 自分と関わった人の記憶を消してしまえるなんて、冷たいなあ…と。 だからその分ラストシーンの印象は強烈で、どうしてもその後どうなったのか想像してしまって。 そこから、数年(数十年?)経過してアニメ版が作られると聞いた時は驚きました。 「今更?」と。 続編とも違うし、全く話をなぞっているわけでもないし。 でも、アニメで描かれることに初めは抵抗があったけれど、観れば映像が斬新で惹きこまれ 未来から訪れた人との淡い恋と、せつない別れに素直に共感することが出来ました。 そして2010年、現代版「時をかける少女」。 物語は原作、原田知世さん主演作の続編と言っていいと思います。 設定が変化して、この映画の主人公自身が今度は未来人として、過去へ旅する。 なんていえばいいんでしょうね。 消された筈の記憶が、記憶より強い想いが封印を解いて溢れ出す、 それが重なっていくところに胸が痛くなりました。 出来ることなら、あかりのお母さんには原田知世さんが…なんて思わなくもないですが それは思い入れが強過ぎるってものでしょうね。 「未来で、待ってる」はアニメ版の台詞だったかしら。 どの作品も、強く未来を待ち望む気持ちで締めくくられるのが印象に残ります。 観たあとにせつないのは、記憶を消されたからじゃなくて、 記憶を消されてなお忘れられず、残されてる強い想いに胸打たれるからだと気付きました。 今ではラベンダーの香りをかぐと「時をかける少女」を思い出すようになってしまった。 こんなに世の中にラベンダーの香りが氾濫するようになるなんて 想像もしていなかったなあ…。 それが未来を知るということかしらん? 時間の流れって決してとめられないのに、時に過去が無性に懐かしくてたまらなくなる。 未来よりも大切なもののように感じられるときがあるなんて、 そんなふうに感じる時があるなんて、何だか自分が年を取ったみたいで嫌だなあ☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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