カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
なんて、鮮やかな印象を残す人なんだろう…。辻村さんという作家さんは。 作品を読み始めたときと後とでは、登場人物の印象ががらりと変わってしまってる。 通して読めば、それは確かに同一人物なのに。 いかに人は、自分は、一面でしか物事を見ようとしていないか思い知らされる。 読後すぐに最初からページを読み返してしまうのは、見落としてた部分を確かめたくなるから。 何気ないセリフの奥に隠されていた真意をようやく知って、「やられたー」と思う。 それがむしろ心地良かったりして。お見事です。完敗です。 この作品には双子の姉妹が登場します。 柊には双子の娘がいるので(一卵性双生児といわれてる) なんとなく、重ねて読んでしまった。 過去に娘たちに「双子の繋がりをわかってないね。」と言われたことがあって、 そのときはどきり、としたけど親からしてみれば決して“同じ”に見えたことは一度もないです。 姉と妹という見方をしたことも一度もないです。 どっちが先に彼氏を作ったり、結婚したりするんだろうねと冗談めかして質問してみたことがあります。 「作らないし、出来ないよ。」なんて言ってる顔がその日を想像して寂しそうに見えたから 互いに遠慮しあうかもしれない…なんてふと思いました。 まあ、現実はどう転ぶのかわかりませんが。 驚いたのは『子どもたちは夜と遊ぶ』の狐塚くんと恭司くんが登場してくれたこと! ああ、なんて粋なはからい。 懐かしい人に再会して、元気にやってるのを確認して、ちょっぴりほっとした気持ちになりました。 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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