カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
以前、中野京子さんの『怖い絵2』を読んだ時に、 18世紀頃にヨーロッパの解剖学教室が抱えた諸事情、墓あらし、死体売買などのエピソードに触れ、 「あ、これは小説の題材になりそう…。」なんて思ったのです。 そしたら、皆川博子さんによる本書『開かせていただき光栄です』が書店の平台に並び始めて 「おお、これはどんぴしゃな題材。読まねば読まねば。」と思ったわけです。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。 二転三転するあらすじに惹きつけられるのはもちろんのこと、18世紀ロンドンの風俗史ごと 味わえちゃうのがこの本の一番の魅力だと思います。 まるで映画でも観ているような。 以前『死の泉』を読んだ時よりも、皆川さんにしては平易というか、ユーモアがあるといいますか 物語に入っていきやすい文章なので、一気に読めちゃいました。 参考資料にあげられている書籍にも興味が湧いたりして。 機会があればそちらも目を通してみたいです…。 柊の読書メーターは→こちら 柊のつぶやき(Twitter)…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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