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カテゴリ:グリーフケア
本日から放送開始の【それでも、生きてゆく】ご覧になりましたでしょうか?
現在グリーフケアと心理学猛勉強中につき「勉強になるのでは?」と心待ちにしておりました。 ------------------------------------------------------------ グリーフとは悲嘆の気持ちの事です。 その人にとって【大切な何か】を失くした時に起こる 大きな悲しみの気持ちです。 大切な人・物・場所でもその人にとっていわばアイデンティティともいえるような 大切なものを亡くした時に生じるどうしようもない悲しみのことです。 その気持ちの回復には個人差はあれど時間がかかります。 グリーフケア研究の第一人者のE・キュープラ・ロスの説を今日は取り上げますと ショック・怒り・やりとり、かけひき・孤立・受容・再創造などのプロセス 注)別の説もありますがまたいづれ 順番はこの通りに起こるという訳じゃなく どこかの感情でとどまったり、行ったり来たりなどそれぞれです。 再創造は大切なものをなくしたその気持ちに なにかの人生の意味や学びのようなものを見つけて ようやく生きていける力を取りもどす事ができます。 ------------------------------------------------------------ でも事件・事故などの被害者の遺族の方の場合は・・・? そのような方は立ち直るのが非常に難しいそうです。 死の原因となった、現実的に憎む相手がいるから余計に難しいのです。 ※逆に今回の震災のように 悼むべき人のご遺体がみつからないというのは いわば2重の喪失であり気持ちのやり場を どこに向けて良いかわからず 立ち直りが遅くなるそうです。 本日のこのドラマの中で 瑛太がAVを借りていた事がトラウマで童貞なのも 瑛太と榎本明が親子そろって自分を責めているのも 榎本明が死にたがったり、犯人を殺しに行こうとするのも(瑛太も) 榎本明と大竹しのぶが離婚したのも これは全部、被害者遺族にありがちな心境であり 実によく描かれていると思いました。 ・たとえ、死の原因である加害者がいたとしても 「あの時、家族である自分が~しなければ・・・」と 思ったりするのは悲嘆の中にいる人はありがちな心境です。 ・また、子供を亡くした夫婦というのはこのような事件がらみではなくても 8割ぐらいの確率で夫婦仲に亀裂や気持ちのすれ違いが生じるそうです。 それは男性と女性とでは悲しみの気持ちの表し方に、相反するものが時にあり お互いに相手の気持ちが理解できなくなり破綻するものと考えられます。 離婚に至るのもあり得る話です。 そして、犯罪被害者の心の傷は【怒り】が中心です。 理由や犯人がはっきりしているだけに怒りの気持ちから先になかなか進めないのです。 ・ですので「殺しに行かなければ、この悲しみは癒せない」と 思う激しい心情も大変理解できます。 ですが皮肉な事に被害者の方はその怒りこそが 生きていける力となるそうです。 ドラマの前半で半分死んでるような29歳の童貞男瑛太が 後半に柄本明の思い・妹への思いに気付き シャキーン!!と復讐に燃え上がる心情が ![]() 分かりやすく描かれていたような気がします。 明治時代以前の【仇討制度】はそう考えると 被害者遺族に優しい良い制度 ![]() ![]() ※ちなみに仇討は助っ人は何人でもOKですが 加害者に予告しなければいけないので 大勢VS大勢になり 暴走族の抗争のような状態になり、かなり危険で また、明治以前ですから犯人情報もなかなかつかむ事ができず 現実的には難しかったそうです。 水戸黄門ではたまにありますので、 助さん角さんのようなSP公務員が味方に ついてくれるのは実に心強いのだと思います。 心理学を勉強していくと、人の行動にはその行動を取るべく理由が必ずあり 犯罪者心理はまだ勉強不足なのですが(ロリコンでない事を祈ります) あの犯人の友達はたぶんあの絵の感じでは だいぶ反省しているはず・・・と私は思いました。 ネタばれでしょうか? テーマが重くて特殊なだけに 理解するのが難しい心情もあるかもしれませんし 見るのが辛い人もいるかもしれませんが 韓流と子供と犬に依存しない久々に考えさせられるドラマなので 大いに期待したく思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月08日 00時16分08秒
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