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テーマ:出版奮闘記 (14)
カテゴリ:出版秘話
しばらくお休みしてしまい、ご心配をおかけしました。 以前から気になっていた歯の集中治療をしたところ傷口から化膿してしまい、今回ばかりはどうにもなりませんでした(^^; おかげさまで、こうしてブログが再開できるほどに回復しました。あたたかいコメント、本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします! さて、今日はついに発売開始となりました私の母の書いた本『とうせんばと私』(編集後記は私、ひなたまさみが書いています)を紹介させていただきます。 *どんな内容の本? 戦後60年。今では「幻の町」となってしまった広島県・呉市にあった商店街「とうせんば」が空襲で焼け落ちるまでの、当時の人々の活気に満ちた暮らしぶりや生き様をまだ幼い少女だった頃の母の視線(3歳~8歳頃)で綴った本です。 *「とうせんば」ってなあに? 広島県呉市に、かつて「とうせんば」と呼ばれる商店街がありました。とても賑やかな商店街で、夕方の買い物時ともなると、いつでも人がごった返し、なかなか前へ進めないその様子から「とうせんぼ」→「とうせんば」と呼ばれるようになったそうです。 母はその「とうせんば」の乾物屋の末娘として生まれました。お茶目で好奇心旺盛だった母は、いつでもその商店街の中を駆け回り、たくさんの人たちの温もりの中で育ったようです。 *なぜ執筆を? 母はこの原稿を、入院中のベッドの上で書きました。当時、父は癌の末期で母とは別の病院に入院していました。そして本の編集をしている間に父は他界、母は現在も入院生活です。本人曰く、ある日先祖のお墓の夢を見て以来、毎晩のように「とうせんば時代」の夢を見るようになったそうです。まるで映画でも観ているかのように、その映像はあまりに鮮明で、思わず当時にタイムスリップしたのかと思うほどだった、とか。 それと同時に、その夢は母にとても懐かしい幸せを与えていました。なぜなら母は「とうせんば」が大好きだったから。その大好きだった「とうせんば」のことを、そして当時の温かい人々のことを、どうしても書き残しておきたい!・・・そんな気持ちから母は夢中でペンを執ったのでした。 *母の願い この原稿を書き始めた頃、母の容態は非常に悪く、正直とても本が書けるようには思えませんでした。ところがひとたび原稿を書き始めた途端、どこにそんな力が?と思うほどの勢いで一気に書き上げてしまったのには、私は本当に驚かされました。 母はこの本を「とうせんば」を知るすべての人に読んでもらいたい、と願っています。みんなもきっと「とうせんば」のことが大好きだったに違いない、みんなもとても懐かしがって、喜んでくれるに違いない、と信じているのです。そして、自分と同じように苦しい闘病生活を送っている人たちに「決してくじけないで、希望を持って明るく生きていきましょう」とエールを送りたいようです。 戦後60年。空襲や原爆を体験している人たちが、どんどん少なくなってきました。この本は決して辛く悲しい「戦争体験記」ではありません。けれども、お兄さんの出兵や空襲の時の会話などがきちんと記されています。私は娘としてはもちろん、人生の後輩としても「よくこれを書いてくれた!」と母には感謝しています。そして一人でも多くの人がこの本を読んでくださることを心から願っています。 *購入方法について 全国どこの書店からも取り寄せていただくことができます。また、Amazonなどからも購入できるようになっています。 11月12日(土)毎日新聞・15日(火)読売新聞に「文芸社・11月のおすすめの一冊」(全14冊)の中の一冊として掲載していただいたおかげで、広島では複数の書店で平積みをしていただいたり、全国あちこちからたくさんのお問い合わせが始まっているようで、私としてもとても嬉しく思っています。 *既に予約をしていただいているみなさんへ・・・ お待たせしてしまっていて、大変申し訳ありません。 母が「買っていただける方には、なるべく自分自身でサインを・・・」と願っていましたが、残念ながら母の体調が思わしくなく、サインができる目処がたちません。 執筆後にベッドの上で撮った母の写真と、母がサインの際に書き添えるつもりで用意していた短いメッセージを、申し訳ありませんが、私(ひなたまさみ)の代筆で、順次送らせていただきますので、どうかご了承ください。 *母の写真・メッセージつきの本を希望の方へ・・・ 新たにこの本に興味を持ってくださり、購入を希望してくださる方は、ぜひ個人メールで私の方まで送付先とお名前をお知らせください。(本代は定価のみ、送料は不要です) いつもブログを読んでくださっているみなさんへ、感謝の気持ちを込めて、母に代わって私が代筆させていただきます。(予約をいただいた方からの発送になりますので、少し時間がかかってしまいますが、、、) 最後に、いち早く本の紹介をしてくださったTheSkyさん、ドランチィさん、本当にありがとうございました☆この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。 ●「とうせんばと私」 文芸社 杉山 津矢子・著 (ひなたまさみ・編集) 定価 1,200円+税 (ちなみに・・・) 表紙のおかっぱ頭の少女は母です。島根の親戚の家にあったため、奇跡的に残っていた貴重な一枚です。私の息子ヒデキ(小2)を知る人は、「ヒデキそっくり!」と笑います。 ひなたまさみ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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