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テーマ:柔道最高!(453)
カテゴリ:柔道
今日の3本目の日記です。
(なるべく書けるときに書いておきたいので…) 息子ヒデキ(小4)の通う柔道の道場は、東海大の武道場。 大学生の使っている大きな武道場は入り口付近、ロッカールームは地下にあるため、少年柔道塾の開かれている地下の武道場まで行く途中に、毎回たくさんの東海大の柔道部の学生さんたちを見かけます。 そんな中で、ヒデキはいつの間にか何人かの“お友だち”を作りました。 もちろんみんな大学生のお兄さんやお姉さんですが、ヒデキは彼らを「シューちゃん」「マツケン」と、教えてもらったニックネームで呼び、稽古の合い間や帰りがけに遊んでもらったりしています。 先日、初めて見た全日本柔道連盟のHPで、ヒデキが“お友だち”だと言っているうちの一人のお兄さんが、何と先日インドで開かれたアジアジュニア選手権大会の日本代表選手らしいと知ってしまった私。 ヒデキがそのお兄さんと初めて会ったのは、東京松前少年柔道塾での記念式典。 そこで新入生(1年生)の代表数名が模範演武を披露してくれた中に彼がいて、ヒデキはその後、その場で初めて試合をしました。 次の稽古のときに、道場の入り口でバッタリそのお兄さんに再会したヒデキは、 「おっ、いつかの柔道少年」 と声をかけてもらい、 「あっ、あのときのお兄ちゃんだ」 それ以来、顔を合わせると、 「おっ♪」 「よっ♪」 と、声をかけ合うようになりました。 ヒデキが元気がないと、 「なんだよ~、今日は元気ないじゃん」 「う~~ん。 今日はお腹が痛くて…」 そんな風に優しく声をかけてくれるお兄さんなので、ヒデキもとても慕っているようでした。 「ちょっとヒデキ。 あの、記念式典で会ったお兄さん。 今やってるアジアジュニア選手権大会の日本代表だって~! 全日本の強化選手で、近い将来オリンピックに出るかもしれないくらい強い選手なんだって~!」 「え~~~っ!? 大変だ!! その試合、どこでやってるの?」 「インドだって」 「わっ、 学校なんか行ってる場合じゃないよ。 ママ、早くインドへ応援に行こうよ」 「あはは、学校へ行こうよ」 (インドって外国なんですけど?笑) 「11月に講道館杯っていう試合があるんだけど、 井上康生さんや鈴木桂治さんが出るような大きな試合。 それにもお兄さん、出るみたいだよ」 「え~~っ!? マジ あのお兄ちゃん、すげ~~~」 「そういえば、全日本の代表選手が東海大にみんな集まって練習してたときも、あのお兄さん、武道場の中にいたよね?」 「ああ、いたいた。 オレに気づいて手振ってくれたもん。 だけどさ~、あのときあのお兄ちゃん、みんなと乱取りとかしてなかったから、オレ、お兄ちゃん、柔道弱いんだと思ってたよ!(ごめんなさい)」 「ママもね(ああ、一年生だからお手伝いしてるんだ。偉いなぁ~)って思ったんだよ。 でも、良く考えてみれば、あそこにいられる、っていうだけでもすごいことだったんじゃないの?」 「そっか~。 そういうことか~。 あ~~、あのお兄ちゃん、試合で勝つといいな」 ところが翌日、試合結果を見ると、別の選手が出場した様子。 「あのお兄ちゃん、出なかったみたいだね」 「じゃさ、今度の11月の試合は応援に行こうよ♪ だってオレたち、友だちだからさ」 そして昨日、稽古を終えたヒデキが、地下でそのお兄さんを見つけました。 慌てて追いかけるヒデキ。 私もヒデキを追いかけます。 いつものように笑顔で廊下で話しているお兄さんとヒデキ。 「いつも息子が親切にしていただいて、ありがとうございます。 あの… 今度の講道館杯に出場されるそうですね。 柔道、ものすごく強いんですね。 私たち親子はこれまで何も知らなくて…すみませんでした この子、 “お兄ちゃんの応援に行かなきゃ” って張り切ってます。 ぜひ頑張ってくださいね」 するとそのお兄さんは申し訳なさそうに、 「え~っと… 実は今、怪我をしていて治療中なんで、 今回は出られないんです」 「怪我ですか? どこを?」 「膝なんです」 「ああ、そうだったんですか それは早く良くなるといいですね」 (だからインドの試合にも出られなかったのかな?) 「やっぱり小さい頃から柔道を?」 「はい。 小学生の頃からずっと…」 「じゃ、今は親元を離れて?」 「そうです」 「ご両親はどちらに?」 「富山です」 「それは遠いですね。 それじゃ、なかなか帰れないですね」 「そうですね~。年に2回くらいです」 「怪我を治して、これからもますます活躍してくださいね 楽しみにしていますから」 「ありがとうございます」 別れたあとヒデキが振り返って、 「あのね、オレもね~、 今度、試合に出るんだよ」 と言うと、 「おっ、頑張れよ」 と、振り返って返してくれました。 これまでの印象どおり、笑顔の似合う、とっても爽やかな青年でした。 帰ってから家族で夕食を食べながら… 「っていうわけでね、本当にビックリしたんだよ。 “能ある鷹は爪を隠す” っていうけど、まさにそんな感じでね~、 全然威張ってないし、ヒデキみたいな普通の子どもに話しかけてきてくれるような人だから、きっと子ども好きなんだよね。 ヒデキが、 “オレも試合に出るんだよ” って言ったけど、(日本代表になるような人とは試合のレベルが違うだろー?)って思ったら、そういうのがまったく気にならないヒデキのこと、可笑しかったんだけどね…」 と、そのとき。 「はぁーーー!? ママ、間違ってるよ 子どもは子どもの試合が大変。 大人は大人の試合が大変。 だからおんなじだよ!!」 と、ヒデキがキッパリと言い放ったのです。 (えっ?) 最初、私にはヒデキのことばの意味がよくわかりませんでした。 でも、本当にその通りだと思いました。 子どもだって、大人だって、 どんな試合だって、 みんな目の前の相手と精一杯闘うだけ。 だから、おんなじ。 いけない、いけない。 試合のレベルとか、格とか、そうことを気にするのは“大人の物差し”なんだなぁ~。 ヒデキにひとつ、教わってしまいました。 いつか本当にあのお兄さんが、 オリンピックに出てくれるといいな そして、金メダルをとってくれるといいな ヒデキの大好きなお兄ちゃん、海老泰博選手。 小さな子どもの夢を輝かせてくださって、 本当にありがとうございます ますますのご活躍を、ヒデキと一緒に陰ながらお祈りしています ひなたまさみ ***お知らせ*** ブログ仲間で公私ともにお世話になっている「両国のご隠居さん」こと高石左京さんが、 明日、11月10日(土)AM8:35~10:55 NHKラジオ第一「どよう楽市」(”楽市カフェ”のゲストとして) ラジオ出演されます その際、娘サキ(中1)が原作を描いたオンラインゲーム「メロンパンの一日」の紹介をしてくださり、ゲームのエンディングで使われている二藤部冬馬さんの素敵な曲『A LONG ORIGINAL LOVE』が流れるそうです。 お時間のある方は、ぜひ聞いてみてください♪ 詳細は以下。 (メロンパンの一日のトップページの下に書いてあります) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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