「豪放ライラック」桑田乃梨子著、ワニブックス、２００４年。

桑田乃梨子お得意のほのぼの学園コメディ。
ブラコンの主人公が、兄の結婚を機に自立しようと女子校の寮に入寮。
破壊的な不器用さで周囲を巻き込んで、女子校ライフ満喫というお話です。

桑田さん、大好きなセーラーとブルマが描けて楽しそう。

なんだか女子校版「ここはグリーンウッド」みたいです。
ダメダメ主人公と、男（女）にしか見えない寮生他、個性的な寮生たち。
絡んでくる近所の男子（女子）校生。

寮ものの王道のお膳立てということかしら。
氷室冴子さんのクララ白書シリーズは昔読んだなあ。
どこかで影響を受けていたのか、女子校ライフにあこがれて、
寮には入らなかったけど、高校は女子校に行きました。

校門で紫苑の花と桜並木が迎えてくれる、美しい乙女の園は幻想でした。
当然ながら、体育祭の看板作りなどの大工仕事も全部自分たちでやる、
学ラン姿で太鼓をたたきながら応援歌を歌う、
なかなかたくましい女子高生たちでした。
ヅカ的に、男装の似合うコの写真が売れたりしてましたけど。

心残りは、うれしはずかし修学旅行の思い出がないことくらいですかね。
近年女子校廃止運動などもありましたが、
あれはあれで、貴重な楽しい日々だったと思います。
社会に出たら女子だけって状況はあまりないですものね。