カテゴリ:本
百器徒然袋-風、京極夏彦著、講談社。
京極堂シリーズの脇役、頭脳明晰・眉目秀麗の薔薇十字探偵榎木津礼二郎が活躍する物語。 彼は、探偵だけど調査は何もしない。 事件に首を突っ込んで、傍若無人に振る舞い、人に迷惑をかけ、話をややこしくする。 でも、人が過去に見た映像が透けてみえてしまうという、特異体質により犯人が分かってしまうのです。 掟破りです。 不思議なものなど何もない、と論理で解決する拝み屋の物語の脇役なのに、この特異体質はどうかと思う。 「五徳猫」「雲外鏡」「面霊気」の3編が入っています。 モチーフは、招き猫、鏡、面と他の妖怪ものに比べてわりと身近なもの。 招き猫の手の、右手上げ・左手上げの起源の話から始まって今回もウンチクたっぷりです。 自分が神で、他人は、だいたい敵か下僕かどうでもいい人の3つしかいない彼なのに、 友人のために厄払いの豆まきをするというラストも不思議。 まあ、その辺は大目に見て、無茶苦茶ぶりを楽しむのがよろしいかと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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