カテゴリ:本
「百魚歳時記」、岩満重孝著、中公文庫、1980年。
季節ごとの、旬の魚の産地、名の由来、句、郷土料理法など満載。 著者の挿絵が130点ついています。 たとえば、夏の魚の項で「鶏魚」と書いて「イサキ」。 背鰭のとげのところが鶏の冠に似ていて、ひどく堅く鋭い。 のどに刺さって死ぬからと、九州では「北を向いて食べろ」というそうな。 和歌山の白崎あたりでは、「鍛冶屋殺し」とも。 たらふく食う、は鱈腹食うだったのね。 ニベ、は産卵期になると雌雄共に浮き袋を使って大集団で鳴きだすという。 聴いてみたいな、海の大合唱。 著者は、釣りをするし、酒呑みのようで、旨い酒のサカナについて詳しい。 東京生まれだが京都で暮らしたので、西と東の扱いの違いについても言及しています。 初出は昭和43年~のサンケイスポーツで、文章はやわらかい。 魚や貝をよく女性に例えたり、飲み屋のお姉ちゃんと釣りに出たときのエピソードも披露。 グルメというわけでもないのか、時代なのか、味の素をかけちゃったりもしてます。 昨年出た、改訂版では変更しているかも。 わたしは魚好きなのですが、あまり詳しくありません。 この本は、2ページ見開きで魚一種なので、読みやすい。 文庫でこういう形式の本を、わたしの半身浴の友にしています。 毎日読んでいたら、おいしいお魚が食べたくなりました。 海鮮丼、お魚てんこもりをいただきました♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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