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IMFは、謀略組織？

アルゼンチンの経済危機が政治危機に発展する最初の兆候は２００１年夏、議会で検討されていた国家予算が、ＩＭＦが融資の条件として求めていた予算の均衡（財政赤字を増やさないこと）を達成しようと、政府の支出を大幅に削ったことだった。　アルゼンチンの財政赤字の総額はＧＤＰの半分以下（４５％）だった。この数字は特に悪いものではなく、アルゼンチンの財政が放漫すぎるとはいえず、ＩＭＦのやり方は間違っていた可能性が高い。　支出を切り詰める必要がない国に切り詰めを迫り、その国の経済自体を破壊してしまうＩＭＦのやり方は、１９９７年に東南アジアに対しても行われ、インドネシアなどはそのときの混乱から抜け出せず、地域紛争で毎月何人もの人々が殺されているが、当のＩＭＦはその後もやり方を変えていない。　ＩＭＦは金融が破綻した国を支援するのが役割なのに、実際にはウォール街など国際投資家の代理人として厳しい借金の取り立てをすることが仕事になっている。警察だと思ったら実は泥棒だった、というわけだ。（中南米には警官が暗闇で強盗する国もあるが）　ＩＭＦに求められた緊縮財政を実行するアルゼンチン政府に反対して、２００１年７月に、労働組合や各種団体がゼネラルストライキを敢行した。ところが、これによってアルゼンチンに対する外国投資家の目が厳しくなり、国債の格付けが下がった結果、アルゼンチン政府は国債を買ってもらうのに金利を上げねばならなくなり、これがさらに経済に悪い影響を与えることになった。　アルゼンチン経済を悪化させた元凶の一つは、１ペソ＝１ドルという固定相場にあるのだから、この固定相場をやめて、ペソの価値を市場が自由に決める変動相場制に移行させれば、ペソの為替相場が切り下がり、輸出産業が再び息を吹き返すはずだった。しかし、固定相場をやめることは、政治的には無理だった。田中宇「アルゼンチンの悲劇」2002年1月14日あらためてＩＭＦ international monetary fund について、記憶を遡ってゆくと田中宇氏のこの言及に行き当たった。本部は米国のワシントンD.C. ---戦勝国連合の利益誘導を、ドル覇権に沿って運動してきたという懸念が拭いされない。彼は、やはり慧眼だと思わずにいられない。そのＩＭＦが、「政府系ファンド」ＳＷＦ（なんという、正体を明示しないラベルだ）に注目だって！-----また、そんな平成元禄猿芝居を。笑わずにはいられない。ＳＷＦが、なぜ正義の味方。騎兵隊なんだろう。すくなくともこのサブプライムローンで日本がここまで沈む理由は尋常ではない。「政府系ファンドなるもの」の正体は、日本を肥やしか、踏み台なんぞにしてでの「ドル防衛」と「中国開発利権」の綱引きだろうと思われてならない。まず、自分はオイルマネーがわざわざ一番怪しい怪しいシティーバンクに流れ込んだとはまったく信じていない。これは、どう考えても日本の低利融資、実態でどれほど譲っても日本のゆうちょマネー簡保マネーが人質だろう。アブダビ金融庁だって?誰がそんなもの信用するものか。ＮＨＫが、ありがたがって報道するものは絶対に信用しない。眉つばだろうぐらいに思っている。アブダビ金融庁が、シティーバンクにつき資金支援。中国政府が、モルガンスタンレーをば支援にはいりシンガポールは、テマセックがメリルリンチに資本増強策これを、証券アナリストなるやから達がやっためったら喧伝した。2007/12/30ドル防衛の奇策

2008年01月07日

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「沈む国」ニッポンの司法

実際に巻き込まれて初めて分かったが、日本の裁判の状況は混沌としている。まず、裁判官がろくに書類を読まずに公判に出てくる。弁護士は「裁判官っていうのは髪の毛を引っつかんで、書面に顔をこすりつけでもしない限り、書類を読みませんから」と吐き捨てるように言っていた。　控訴審でも、裁判官が20ページほどの控訴理由書を読まずに口頭弁論に出てきて、「それは理由書のどこに書いてあるんですか？」と臆面もなく聞いたという。弁護士からは「裁判官が記録をきちんと読んでいるのかさえ疑問に思うとともに、空しさを覚えます」というメールが送られてきた。　1審判決も、判断根拠をほとんど示さず、6年以上にもわたった裁判であるというのに、20ページほどの判決文で片づけられた。そのうち事実認定に関する部分はわずか9ページだった。　脳梗塞患者の配偶者の連帯保証人としての署名と印鑑が偽造されたことには争いがなく、署名を偽造した本人も偽造の事実を認めたのにもかかわらず、配偶者の連帯債務を認定し「債務者本人と連帯して債務を払え」と書いてあったのには唖然とさせられた。どう見ても「ええい面倒くさい」と書いたとしか思えない判決だった。ちなみにこの裁判長は、司法試験の選考委員も務める法曹界のエリートである。　最も驚かされたのは、証人尋問の最中に裁判長が堂々と居眠りをしていたことである。ロンドンから自費で日本にやってきて証言しているというのに、何ということだと憤慨させられた。私の時だけでなく、ほかの証人尋問でも居眠りをしていた。当時、「月刊現代」に頼まれて証人出廷記を寄稿したが、判決に影響するとまずいと思って、そうしたことは書かなかった。しかし、今般上梓した『貸し込み』（角川書店）には、居眠りのことだけでなく、日本の裁判が抱える諸問題を率直に書かせてもらった。黒木亮日本の裁判官がおかしい時代錯誤のエリート主義が生み出すトンデモ判決日経ＢＰが、ＷＥＢでこんな投稿を載せていた。去年の話だ。もと銀行マンの作家、黒木亮氏の述べるところは実体験だから傾聴できる。というのか、自身の体験レベルでないと発言することすら今まではばかられていたのだろう。野村證券の手先のような日経新聞のライターらも、最近はさすがに日本の経済的地盤沈下は苛立ちがあるらしい。東京株式市場は今や知る人ぞ知る「世界の三流国市場」であってベトナムやら南米の新興国以下とみられている。まともな海外投資家が資金を引き揚げ、東京事務所を閉鎖するのも当然。政治家は、次の選挙で首を洗っているだけ。シンボリックなのは司法だ、裁判制度だ、裁判官だと言えよう。自分は、つねづね日本の「司法制度」は３０年前にもう制度疲労は限界を越えており昨今は漂流状態だと思ってきた。この問題の焦点は、語られていないが「人事」である。地裁判事は、任官にあたり地方自治体の議会の多数決承認を必須とする許認可マターのようなかたちにしないともう駄目だろうと思う。暫定的であるが、もっとも有効なのはすべての法廷を常時公開してネット配信し続けることだろう。一握りの最高裁判事ＯＢ会の長老が人事に介入するという仕組みが実勢である以上、まともな裁判官が登場することはありえない。

2008年01月07日

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ＳＷＦとは何だ？

　ワシントンで１９日開かれる主要７カ国財務相・中央銀行総裁会議（Ｇ７）の主要議題に、存在感を増している政府運営のファンドの問題が浮上してきた。油価高騰で巨額資金を得た中東産油国や、経済成長で外貨準備をため込んだ中国などが、その運用のためにファンドを設立。欧米や日本企業の大株主になる事例も続出しているからだ。これらファンドは、市場では「ＳＷＦ（ソブリン・ウェルス・ファンド）」と呼ばれ、日本語では「政府系ファンド」「国家ファンド」などと訳される。明確な定義はないものの、株式や不動産投資などで高利回りを志向、安全な資産で運用される外貨準備とは区別されている。その急拡大に市場の関心も高いが、実態はベールに隠されたままだ。Ｇ７、「政府系ファンド」注視2007年10月14日なにが「実態はベールに隠されたままだ」だって！まるで信じませんな。ＳＷＦを持ち上げているαブロガーなんてどれもこれもＣＩＡか、合衆国広報文化交流局ＵＳＩＳ United States Information Agency の「尖兵」「手先」みたいなやからだろう。「小渕殺し」まで実行しての日本売りバーゲンセールスの帰結って感じだね。

2008年01月07日

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シリーズ「今日の怪人さがし」 0107

［フランクフルト　２６日　ロイター］　国際通貨基金（ＩＭＦ）の首席エコノミスト、サイモン・ジョンソン氏は、新興国や資源国が石油輸出などで稼いだ外貨を運用する政府系ファンドについて、その動向を注視する必要がある、との見方を示した。　ソブリン・ウエルス・ファンド（ＳＷＦ）とよばれる政府系投資ファンドの運用資産は、２兆５０００億ドルと推定されており、ヘッジファンドの運用資産を上回る。モルガン・スタンレーはＳＷＦの資産規模が２０１５年までに、米経済とほぼ同規模の１２兆ドルに拡大する可能性がある、との見方を示している。　クウェート、アラスカ、アラブ首長国連邦は、石油輸出の収益減に備え数年前、政府系投資ファンドを設立。ＩＭＦはそうしたファンド設立を支持した。新興国などの政府系投資ファンド、注視する必要＝ＩＭＦ高官2007年 06月 27日 07:39 JST国際通貨基金（ＩＭＦ）のラト専務理事は28日、経済顧問兼調査局長にマサチューセッツ工科大学（ＭＩＴ）のサイモン・ジョンソン教授（44）を指名すると発表した。これは、ちょっと注目すべき内容かも。ＩＭＦという組織を、自分はまったく信じていない。怪しい組織だと思われてならない。そこが、サイモンジョンソン教授とは何ものだろう。いきなりＩＭＦの主席エコノミストだという。これは、かなり怪しい挙動だ。そう思っていたら、怪しい怪しいＳＷＦなる「怪力軍団」を注視するなどという。ＩＭＦとＳＷＦがグルだとみていいだろう。

2008年01月07日

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楽天の管理トップ画面変更？

楽天ブログは、自分らが来たとき先進的な意欲的提供性だと思った。いま、どのような人たちがブログの機能品質を担任しているのかは知らないが、あの凋落ニフティーに酷似してきた印象がある。いじればいじるほど、迷走の印象が強い。外観だけを考えて、本質的な利用者についての想像力が欠如しているような気がする。そもそも「楽天の管理トップ」など頻度利用者がみることもないだろう。利用されているのかどうかも怪しいものだと思う。

2008年01月07日

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一周忌だった。

昨日は、父親の一周忌だった。いろいろな事があって、下手な探偵小説よりも面白い一年だった。ほんとうに普通の父親ではなかった。映画「シャレード」（１９６３年）に描かれた世界が現出した気分だ。映画をみたのは小学生。同級生のお母さんが連れて行ってくれた。美しいお母さんだったが、映画にある MISS HEPBURN CLOTHES BY GIVENCY とは別の世界の人。あの時代に、ジバンシーなど唐突なよその国の話に過ぎなかった。映画の主人公は、大富豪の奥さんで、離婚しようと決意した瞬間に夫が失踪して怪しい人物が一斉に現れ始める。当家では、父親が大富豪でもなんでもなくてよく分からない拝金主義者だっただけ。「落差」は激しい。当然、家族はお洒落でもセレブでもありゃあせんし、当然ユニクロとダイソーの小物で溢れる日常である。だが、筋書きと登場人物たちの怪しさだけはたっぷりと「シャレード」並だった。シャレード (charade) とは、身振り手振りで言葉あてをする遊び。ジェスチャー・ゲームのひとつ。その事細かな描写をしても仕方が無い。実は、描写したくても複雑に絡み合った粉飾と資金の緻密な運用があっておそらく国税でも完全に把握するのに相当手こずるだろうと思われるような複雑系だ。なにしろ本人名義でない口座を相当数使っていた。財務屋も、まともげな人間ははいっていない上、収支管理を複数の人間、複数の事務所を使っている。弁護士にいたっては、何人使い分けしていたのかも分からない。それぞれの弁護士は、限定された交渉や、契約、訴訟などをおのおの担当してはいるが父親の実像に焦点をあわせるようなまとまった知見は、どの法律事務所にもかたちにならないようになっている。有価証券類をみて、家族も仰天した。国内外のありとあらゆる金融商品を法外な規模で運用していた。父親の仕事であるはずがなく、資金で使役した金融プロが代位していたのだろう。流動資産だけでも、掴みきれないが不動産や、さまざまな物権ではどういう動きだったのかは調べた実妹にも滔々理解できないままに終わったようだ。分かってきたことは、父親の「反家庭的な心象」だけ。父親には、家庭という感覚が戦後ついに一度もなかったのかもしれない。その可能性も濃厚にある。坂口安吾の筆致で読む昭和２０年を思うと、昭和２０年に２０歳であった父親のそれ。どこにも拠り所を設けないで暮らした内面。どこで形成されてきたのかが分かるような気がする。心の中は、焼け落ちた廃墟でできたまんまの心胆だったのだろう。どうせ墓の中におさまっている筈がない、千の風だかどうだかは知らないが今だにつむじ風のように舞っているような気がする。もう軍備はいらない（一）もう軍備はいらない（二）もう軍備はいらない（三）もう軍備はいらない（四）

2008年01月07日

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気分はもう戦争

「美．．．．美という奴は恐ろしい怕かないもんだよ！　杓子定規に決めることが出来ないから、それで恐ろしいのだ。美の中では両方の岸が一つに出合って、すべての矛盾が一緒に住んでいるのだ。この地球の上では、ずいぶん沢山の謎が人間を苦しめているよ。この謎が解けたら、それは濡れずに水の中から出て来るようなものだ。ああ美か！俺がどうしても我慢できないのは、美しい心と優れた理性を持った立派な人間までが、往々聖母（マドンナ）の理想を懐いて踏み出しながら、結局悪行（ソドム）の理想をもって終るという事なんだ。いや、まだまだ恐ろしい事がある。つまり悪行（ソドム）の理想を心に懐いている人間が、同時に聖母（マドンナ）の理想をも否定しないで、まるで純潔な青年時代のように、真底から美しい理想の憧憬を心に燃やしているのだ。いや実に人間の心は広い、あまり広過ぎるくらいだ。俺は出来る事なら少し縮めてみたいよ。ええ畜生、何が何だか分かりゃしない、本当に！　理性の眼で汚辱と見えるものが、感情の目には立派な美と見えるんだからなあ。」ドストエフスキー/カラマーゾフの兄弟第三篇の第三、熱烈なる心の懺悔――詩　もう軍備はいらない（一）もう軍備はいらない（二）もう軍備はいらない（三）もう軍備はいらない（四）坂口安吾を、延々と引用したのは気がかりなことがあるからだ。坂口安吾は、まさか今の日本を予想だにしなかっただろう。いまや日本は、再軍備どころか軍事思想はともかくも、装備的には自由世界ではアメリカを除けば極相に近い立派な軍事装備大国のはずだ。坂口安吾の、憂慮は臆面もなく戦後史の全体重で踏みにじられている。それは、あえて指摘するまでもない。ただ、坂口安吾の筆致、戦場でのわれわれの心象のありえる姿を伝えるその描写には学び取るべき部分も少なからずある。戦争の渦中では、人はすでに人でもない獣ですらないなにかだという。坂口安吾は「あのころは生きて再び平和の日をむかえる希望の半分を失っていた」と述べているが、平和の日を失念したわけではなかったはずの作家が、平和を断念した瞬間には、我々の内面にどのようなことが起きるのか、ということについてある種淡々と述べている。これが恐ろしい。私もあのころは生きて再び平和の日をむかえる希望の半分を失っていた。日本という国と一しょにオレも亡びることになるだろうとバクゼンと思いふけりながら、終戦ちかいころの焼野原にかこまれた乞食小屋のような防空壕の中でその時間を待つ以外に手がなかったものだ。三発目の原子バクダンがいつオレの頭上にサクレツするかと怯えつづけていたが、原子バクダンを呪う気持などはサラサラなかったね。オレの手に原子バクダンがあれば、むろん敵の頭の上でそれをいきなりバクハツさせてやったろう。何千という一かたまりの焼死体や、コンクリのカケラと一しょにねじきれた血まみれのクビが路にころがっているのを見ても、あのころは全然不感症だった。美も醜もない。死臭すら存在しない。屍体のかたわらで平然とベントーも食えたであろう。一分後には自分の運命がそうなるかも知れないというのが毎日のさしせまった思いの全部だから、散らばってる人々の屍体が変テツもない自然の風景にすぎなかった。実は、戦時と有事に境界をおいて考える癖のある我々は坂口が証言している世界を現在の我々とは違ったどこか遠い世界のようにみなすという「御作法」にまみれている。ところが実のところ、我々は戦争に加担することなしに戦後６０年を過ごすことは瞬時も可能ではなかった。われわれは、自身の心が荒れているという自覚すらすでに持ち合わせてはいない。オレの手に原子バクダンがあれば、むろん敵の頭の上でそれをいきなりバクハツさせてやったろう。何千という一かたまりの焼死体や、コンクリのカケラと一しょにねじきれた血まみれのクビが路にころがっているのを見ても、あのころは全然不感症だった。

2008年01月06日

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もう軍備はいらない（四）最終

この地上に本当に戦争をしたがっている誰かがいるのであろうか。　まるで焼鳥のように折り重なってる黒コゲの屍体の上を吹きまくってくる砂塵にまみれて道を歩きながらイナゴのまじった赤黒いパンをかじっていたころを思いだすよ。近所の防空壕で五人の屈強な工員が窒息で死んだ。うららかな白昼、そこを通りかかったら、三人のこれも工員らしいのが火葬にするため材木をつみあげ、その材木よりも邪魔で無意味でしかない屍体をその上に順に投げ落して、屍体の一つがまだ真新しい戦闘帽をかぶっているのに気がついて一人がヒョイとつまみとって火のかからない方へ投げた。屋のオヤジがガラを投げこむ石油カンの中に肉の小片を見つけてヒョイとつまんで肉のザルの方へ投げる時でも、この火葬係りほど大らかに自分の所有権を信じこんでいるかどうか疑わしいほどだった。しかし、それを目にとめた私も無感動であった。　あんな時代に平時の冷静と良心を失わない殺人鬼がいて、完全犯罪を行うため人を殺しては痕跡をくらます作業にメンミツに従事していたとすれば不気味な話である。　けれども、現在どこかに本当に戦争したがっている総理大臣のような人物がいるとすれば、その存在は不気味というような感情を全く通りこしている存在だ。同類の人間だとは思われない。理性も感情も手がとどかない何かのような気がするだけだ。しかし私はその実在を信じているわけではない。むしろ、そういう誰かは存在しないのじゃないかと考える。それほどのバカやキ印は考えられない気になるからだ。　けれども、日本の再軍備は国際情勢や関係からの避けがたいものだと信じて説をなす人は、こういう奇怪な実力をもった誰かの存在を確信しているのだろうか。そんな考えの人も不気味だね。同じ不気味にしても、完全犯罪狂の殺人鬼よりもそそっかしくてメンミツでないらしいので、ソラ怖しいよ。　屍体から戦闘帽をもらった火葬係りなどは、明日は自分がその戦闘帽と一しょに吹きとばされてバラバラになるかも知れない無数の迷い子の一人にすぎないのである。彼はまだ生きてたから屍体の戦闘帽をもらっただけのことであろう。戦争とはそういうものなんだ。戦争になってしまえば、そうあるだけのことだ。　戦争にも正義があるし、大義名分があるというようなことは大ウソである。戦争とは人を殺すだけのことでしかないのである。その人殺しは全然ムダで損だらけの手間にすぎない。『文学界』昭27・10もう軍備はいらない坂口安吾（その４）底本：「坂口安吾選集　第十巻エッセイ1」講談社　　　1982（昭和57）年8月12日第1刷発行初出：「文学界」　　　1952（昭和27）年10月号入力：高田農業高校生産技術科流通経済コース校正：小林繁雄2006年9月16日作成青空文庫作成ファイル：http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45748_24336.html

2008年01月06日

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もう軍備はいらない（三）

あまり結構な身分じゃないけれども、泥棒に狙われる心配がない身分になってみると、ピストルだ用心棒だと備えを立てて睡眠不足になっている金持どものバカさ加減が分るものだ。すくなくとも自分が殺人強盗になろうという気持がなければ、泥棒の備えを立てるに汲々たる金持どもが利巧に見える筈はありっこない。　泥棒の心配で夜もオチオチ眠れないような身分になってみたいもんだというのは重々ゴモットモではあるが、金持は泥棒の心配をしなければならないものだという天の定めがあるわけではない。金持になって、おまけに泥棒の心配をせずにすむなら、これに越したことはないさ。　国防は武力に限るときめてかかっているのは軽率であろう。　　　　　　　　＊　今日までの金持というものは、だいたいにねかせた財産をもち、その大小によって金持の番附がつくられるような富の在り方であった。莫大な預金、広大な所有地。そしてそれは泥棒が主として狙う富でもあった。だが、財産とか富貴というものがそれだけだとは限らない。泥棒がどうすることもできないような財産もありうるであろう。　高い工業技術とか優秀な製品というものは、その技能を身につけた人間を盗まぬ限りは盗むわけにはゆかない。そしてそれが特定の少数の人に属するものではなく国民全部に行きたわっている場合には盗みようがない。　美しい芸術を創ったり、うまい食べ物を造ったり、便利な生活を考案したりして、またそれを味うことが行きわたっているような生活自体を誰も盗むことができないだろう。すくなくとも、その国が自ら戦争さえしなければ、それがこわされる筈はあるまい。　このような生活自体の高さや豊かさというものは、それを守るために戦争することも必要ではなくなる性質のものだ。有りあまる金だの土地だのは持たないし、むしろ有りあまる物を持たずにモウケをそッくり生活を豊かにするためにつぎこんでいる国からは、国民の生活以外に盗むものがない。そしてその国民が自ら戦争さえしなければ、その生活は盗まれることがなかろう。　けれどもこんな国へもガムシャラに盗みを働きにくるキ印がいないとは限らないが、キ印を相手に戦争してよけいなケガを求めるのはバカバカしいから、さっさと手をあげて降参して相手にならずにいれば、それでも手当り次第ぶっこわすようなことはさすがにキ印でもできないし、さて腕力でおどしつけて家来にしたつもりでいたものの、生活万般にわたって家来の方がはるかに高くて豊かなことが分ってくるにしたがってさすがのキ印もだんだん気が弱くなり、結構ダンビラふりかざしてあばれこんできたキ印の方が居候のような手下のようなヒケメを持つようになってしまう。昔からキ印やバカは腕ッ節が強くてイノチ知らずだからケンカや戦争には勝つ率が多くて文化の発達した国の方が降参する例が少くなかったけれども、結局ダンビラふりまわして睨めまわしているうちにキ印やバカの方がだんだん居候になり、手下になって、やがて腑ぬけになってダンビラを忘れた頃を見すまされて逆に追ンだされたり完全な家来にしてもらって隅の方に居ついたりしてしまう。　もっともキ印がダンビラふりまわして威勢よく乗りこんできた当座はいくら利巧者が相手にならなくとも、相当の被害はまぬがれない。女の子が暴行されたり、男の子が頭のハチを割られ片腕をヘシ折られキンタマを蹴りつぶされるようなことが相当ヒンピンと起ることはキ印相手のことでどうにも仕方がないが、それにしてもキ印相手にまともに戦争して殺されぶッこわされるのに比べれば被害は何万億分の一の軽さだか知れやしない。その国の文化水準や豊かな生活がシッカリした土台や支柱で支えられていさえすれば、結局キ印が居候になり家来になって隅ッこへひッこむことに相場がきまっているのである。　腕力と文明を混同するのがマチガイのもとである。原子バクダンだって鬼がふりまわすカナ棒の程度のもので、本当の文明文化はそれとはまるで違う。めいめいの豊かな生活だけが本当の文明文化というものである。　国防のためには原子バクダンだって本当はいらない筈のものだ。攻めこんでくるキ印がみんな自然に居候になって隅ッこへひっこむような文明文化の生活を確立するに限るのである。五反百姓の子沢山という日本がこのままマトモに働いて金持になれないというのは妄想である。有り余るお金や耕しきれない広大な土地は財産じゃない、それを羨む必要はないのである。そして国民全体が優秀な技術家になることや、国そのものが優秀な工場になることは不可能ではなかろう。　我々の未来が過去の歴史や過去の英雄から抜けだすことはありうるものだ。食うものを食わずにダンビラを買い集めて朝夕せッせととぎすましたり原子バクダンを穴倉にためこむような人々を羨む必要はないじゃないか。何百万何千万人の兄弟を殺したあげくにようやく戦争に勝ったというようなことが本当の勝利であろうか。　泥棒や人殺しは割が合わないと云うが、戦争というものも勝っても割が合わないものだ。かりに一ツの国が全世界を征服しても、全世界を征服することによってはじめて得られるという特別の個人生活は有りやしない。そんなバカバカしく大ゲサなことをしたって有り余るものを持ちすぎるだけのことで、人を征服することによって自分たちの生活が多少でも豊かになるような国はもともとよッぽど文化文明の生活程度が低かっただけの話、つまり彼は単に腕ッ節の強いキ印であるにすぎず、即ち彼はやがて居候になるべき人物であるにすぎないのである。文化文明の生活程度を高めるためには、戦争することも、人を征服することも不要である。そこにはおのずから限度があって、戦争に引き合うような途方もない国民生活水準が有るべきものではないのである。　日本という国も泥棒の心配がいらない身分におちぶれてみて、いろいろのことが分らなければならない道理であったろう。　昔は三大強国と自称し、一等国の中のそのまたＡクラスから負けて四等国に落ッこッたと本人は云ってるけれども、その四等国のしかも散々叩きつぶされ焼きはらわれ手足をもがれて丸ハダカになってからやッと七年目にすぎないというのに、もうそろそろ昔の自称一等国時代の生活水準と変りがないじゃないか。足りないものは軍艦や戦車や飛行機だけ。つまり負けるまでは四等国の生活水準を国防するために超Ａクラスのダンビラをそろえて磨きあげて目玉をギョロつかせていただけのことではないか。　人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません、というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ。戦争はキ印かバカがするものにきまっているのだ。四等国が超Ａクラスの軍備をととのえて目の玉だけギョロつかせて威張り返って睨めまわしているのも滑稽だが、四等国が四等国なみの軍備をととのえそれで一人前の体裁がととのったつもりでいるのも同じように滑稽である。日本ばかりではないのだ。軍備をととのえ、敵なる者と一戦を辞せずの考えに憑かれている国という国がみんな滑稽なのさ。彼らはみんなキツネ憑きなのさ。本性はまだ居候の域を卒業しておらず、要するに地球上には本当の一等国も二等国もまだ存在せず、ようやく三等国ぐらいがそれもチラホラ、そんなものだ。大軍備、原子バクダンのたぐいは三好清海入道の鉄の棒に類するもので、それをぶらさげて歩くだけ腹がへるにすぎない。　戦争や軍備は割に合わないにきまっているが、そのために大いに割が合う少数の実業家や、そのために職にありつける失業者や、今度という今度はギャバ族のアラモード、南京虫、電蓄、ピアノはおろか銀座をそッくりぶッたくッてやろうと考えながらサツマイモの畑を耕している百姓などがあちこちにいて軍備や戦争熱を支持し、国論も次第にそれにひきずられて傾き易いということは悲しむべきことではあるが、世界中がキツネ憑きであってみれば日本だけキツネを落すということも容易でないのはやむを得ない。けれども、ともかく憲法によって軍備も戦争も捨てたというのは日本だけだということ、そしてその憲法が人から与えられ強いられたものであるという面子に拘泥さえしなければどの国よりも先にキツネを落す機会にめぐまれているのも日本だけだということは確かであろう。　軍備や戦争をすてたって、にわかに一等国にも、二等国にも、三等国にも立身する筈はないけれども、軍備や戦争をすてない国は永久に一等国にも二等国にもなる筈ないさ。もう軍備はいらない坂口安吾（その３）

2008年01月06日

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坂口安吾の描写する焦土と「われわれ」

坂口安吾は、良く読んだ。割合好きな作家だ。どんなことを考えているオヤジか、多少は分かっているつもりだ。しかし、この昭和27年の作品「もう軍備はいらない」という随筆の伝える空気は、ちょっと忘れかけていた気分だ。実は、いまの時代にこれを読んでスルスルと理解できる人はいるとは思えない。自分は、割合記憶力がよく２歳ぐらいの空気や風を覚えている。論理ではない。感覚としてあの昭和２９年を覚えている。その感覚を重ね合わせて、かろうじて坂口安吾のいわんとすることが掴めるような気がするだけだ。父親も、母親も終戦の年には２０と１８。坂口安吾とは、決定的に違う。戦争には、巻き込まれたという思いはあっただろう。理不尽で、面白くもない負け戦にひきづりこまれたという戦中派最後尾だと思う。それゆえに息子の自分には、あの戦争の全容は伝えきれない部分があったと今になれば思料するわけである。坂口安吾は、明治の人で敗戦の年にはもう４０の手前だ。戦争についても、加担したわけではないにしろ国とともに責任を感じてよいぐらいの年齢だった。兵役を逃れる狡さも持ち合わせてはいたが、死ぬことを逃れるなどという発想はあの焦土を前にしてはさすがに持ちあわせることができなくて、生物としては「頭の真上に焼夷ダンが落ちて大の字になって威張って死んでる男」の近傍で彼我の差異を一切感じぬ距離でその時代の大きな現実に面していた。そんな坂口安吾の目線からみる戦争と廃墟の感慨は、すくなくとも自分の周囲には一切なかったあたらしい感触を提供していると思えた。それは、善し悪しとは少しちがう。つまり、あの渦中にいた人間の覚悟のほどからみた戦争はつねに戦争を被害者の立場で語るという習慣で生きている、小狡い戦後派のスタンスとも違っている。ある意味、戦争にとことん解体されて堕ちるところまで堕ちればこうなるのさ、と実証をしてくれているような潔さだ。そういう意味では、作家の冷静な眼で先の大戦を渦中からレポートすればこうこうですよと是非も無く掴みだしている筆致は、いまとなっては極めて貴重なものだと思う次第である。さあて、選ぶのは現在のわれわれ自身の側なのだろう。

2008年01月05日

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もう軍備はいらない（二）

小平某という奴があの最中に女の子を[強}{姦}しては殺していたという。あの最中に人を殺すとは妙な奴だ。つまり、人を殺すという良心――人を殺して自分の生きのびる手段にしようという尋常な良心が、まだ麻痺しないでノルマルに動いていたらしいや。　一時間後には自分がどうなるか分りやしないということが唯一の人生の信条となりきっていた筈のあの最中に、自分の罪を隠すために人を殺すというような平常の心がチャンと時計のように動いているのは異常なことさね、あの場合に於てはまさに驚くべき良心だね。　あの時の大半の人間というものは自分の手で人を殺すことも忘れていたようなものだ。どうせみんな死んじまい、焼けちまい、バラバラになっちまうんだ。我々の理性も感情も躾けもみんな失われ一変して、戦争という大きさのケタの違うデカダンが心や習性の全部にとって代っていたのだ。それに比べると、小平某はあの最中に良心もタシナミも失わず、はるかにデカダンではなかったのさ。あの野郎はフテエ野郎だというのは戦争がすんでからの話さ。　いったん戦争になッちまえば、健全なのは小平君ぐらいのもので、人間は地獄の人たちよりもはるかに無感動、無意志の冷血ムザンな虫になるだけのことだ。おそらくそのとき何が美しいと云ったってサクレツする原子バクダンぐらい素敵な美はないだろう。あの頃でも自分をバクゲキにくる敵の飛行機が一番美しく見えた。そして、その美を見ることができた代りに死ななければならないということは、たいしたことじゃアないのさ。人を殺すのが戦争じゃないか。戦争とは人を殺すことなんだ。　こんな戦争をさせるヤツは何ヤツなのだろう？　勝たずば生きて帰らじと……というような歌を戦争の時もオリンピックの時もとかく歌いたがる日本人だが、戦争が好きだという日本人が決してタクサンいるわけではなかろう。けれども権力に無抵抗主義の日本人は近づく戦争にも無抵抗で、戦争も一ツの天災だというようにバクゼンと諦めきっているのかも知れない。そして、天災に襲われ叩きのめされてもたじろがず、ツルハシやクワを握って立ち上り立ち向う根気をこの上もない美徳と考えているのかも知れないな。また、天災にそなえて非常米を備蓄するのと同じように軍備というものを考えているのかも知れない。しかし戦争は天災ではないのだから、努力や工夫や良識によってそれを避けることもできるし、非常米のように軍隊をたくわえておく必要が不可欠のものでは決してない。　　　　　　　　＊　自分が国防のない国へ攻めこんだあげくに負けて無腰にされながら、今や国防と軍隊の必要を説き、どこかに攻めこんでくる兇悪犯人が居るような云い方はヨタモンのチンピラどもの言いぐさに似てるな。ブタ箱から出てきた足でさッそくドスをのむ奴の云いぐさだ。　冷い戦争という地球をおおう妖雲をとりのぞけば、軍備を背負った日本の姿は殺人強盗的であろう。　貧乏者の子沢山というが、五反百姓に十八人も子供がいるような日本。天然資源的に見れば取り代えるオシメにも事欠く程度の素寒貧だし、持てる五反の畑も人里はなれて山のテッペンに近いような、もしくは湖水の中の小島のような不便なところに孤立して細々と貧乏ぐらしを立てている。　気のきいた泥棒も、気のきかない泥棒も、そんなところへ物を盗みに行くはずがないじゃないか。しかるにそこの貧乏オヤジは泥棒きたるべしとダンビラを買いこみ朝な夕なネタバをあわせ、そのために十八人の子供のオマンマは益半減し、豊富なのは天井のクモの巣だけ、そのクモの巣をすかして屋根の諸方の孔から東西南北の空が見えるという小屋の中でダンビラだけ光ってやがる。　ここのウチへ間抜け泥棒が忍びこむよりも、このオヤジが殺人強盗に転ずる率が多いのは分りきった話じゃないか。十八人の子供に武術を仕込んでめいめいにダンビラを握らせて荒稼ぎするうちに天晴れ野武士海賊の頭となりついに大名となってメデタシメデタシということは、個人的にも国家的にもない話ではなかった。今日の紳士や紳士国の中の少からぬ数が、こういう風にして成り上った旦那かその子孫かであることも確かである。しかし、今後に於てはその可能性はなくなる一方であるし、その代りには、もっと安定した稼ぎ方で着実に富貴に至る道がありうる時代にもなっている。　ピストルやダンビラを枕もとに並べ、用心棒や猛犬を飼って国防を厳にする必要があるのは金持のことである。今の日本が金持と同じように持つことができるものは、そして失う心配があるものは、自由とイノチぐらいのものじゃないか。ところが、戦争ぐらいその自由もイノチも奪うものは有りやしない。もう軍備はいらない坂口安吾（その２）

2008年01月05日

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月曜日が憂鬱

12月の米雇用者数、４年ぶり低い伸び・失業率は5.0％に悪化　【ワシントン＝小竹洋之】米労働省が4日発表した昨年12月の雇用統計（季節調整済み）によると、非農業部門の雇用者数は前月に比べて1万8000人増えた。増加幅は雇用回復の目安といわれる10万―15万人を大幅に下回り、雇用者数が減少した2003年8月以来、4年4カ月ぶりの低水準となった。失業率（軍人を除く）は5.0％。前月より0.3ポイント上昇し、2年1カ月ぶりの高水準を記録した。　昨年12月の雇用者数は52カ月連続で増えたものの、増加幅は市場平均予測の7万人を大きく割り込んだ。サブプライムローン問題を発端とする金融不安が響き、雇用の減速も鮮明になってきた。(00:31) 1月４日日経ようするに雇用統計が微増でも、いわゆるワーキングプアーが増えているだけという事なのだろう。これでは、月曜日がまた危惧される。また怒涛の売り一色か？証券屋は、日本の機関投資家が正月休みで市場に参加していないからわずかな売りで暴落したのだという。ばかばかしい。世界をみわたして日本の機関投資家のように平気で29日から市場をクローズして飲み歩き６日間も休暇をとっているような先進国がどこにあるのか。世界中が恐慌前夜だと緊張感を抱いている状況下で、年末からこの大発会まで何日惚けて雑煮食らっているのだ。日本の証券市場関係者は、ほとんど痴呆症にでもかかっているとしか思えない。御屠蘇気分で半ドンの大発会にして、すでに昨年の年間最安値記録を更新して、バケツの底が割れている。イトーヨーカドーもセブンイレブンも正月から営業しているというのにである・・・ほれほれ、ここでも恒例の「日本陸軍の兵力逐次投入!」方式だね。この空恐ろしい状況下に、まだ年始廻りで名刺撒いている機関投資家ってなんなんだろう？消息筋の意見では、資金移動やら投入やら合議制になっていてトレーダーの単独決済は痛恨の勝機を逸して看過してでも、合意づくりと稟議をまわさねばならないのだという。とても大発会のような、半日相場の日に機動的な株買い支えなど実行できる筈がないとのことだ。呆れているのは、日本の個人投資家だけではない。とうとう、ヨーロッパの機関投資家まで日本市場から資金を外しかけて逃げ始めている兆候がある。誰だってこんなノロマで成長性の低い国に資金をほりこむよりも、インドやらブラジルにでも突っ込んだほうが、同じリスクマネーだって使い手があると思うさ。インド株、最高値を更新　インド・ムンバイ証券取引所の主要30社株価指数ＳＥＮＳＥＸは2日、約3週間ぶりに最高値を更新した。終値は前日比164.59ポイント（約0.8％）高の2万465.30。（ニューデリー支局）(07:02) 1月３日日経

2008年01月05日

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もう軍備はいらない（一）

原子バクダンの被害写真が流行しているので、私も買った。ひどいと思った。　しかし、戦争なら、どんな武器を用いたって仕様がないじゃないか、なぜヒロシマやナガサキだけがいけないのだ。いけないのは、原子バクダンじゃなくて、戦争なんだ。　東京だってヒドかったね。ショーバイ柄もあったが、空襲のたび、まだ燃えている焼跡を歩きまわるのがあのころの私の日課のようなものであった。公園の大きな空壕の中や、劇場や地下室の中で、何千という人たちが一かたまり折り重なって私の目の前でまだいぶっていたね。　サイパンだのオキナワだのイオー島などで、まるで島の害虫をボクメツするようにして人間が一かたまりに吹きとばされても、それが戦争なんだ。　私もあのころは生きて再び平和の日をむかえる希望の半分を失っていた。日本という国と一しょにオレも亡びることになるだろうとバクゼンと思いふけりながら、終戦ちかいころの焼野原にかこまれた乞食小屋のような防空壕の中でその時間を待つ以外に手がなかったものだ。三発目の原子バクダンがいつオレの頭上にサクレツするかと怯えつづけていたが、原子バクダンを呪う気持などはサラサラなかったね。オレの手に原子バクダンがあれば、むろん敵の頭の上でそれをいきなりバクハツさせてやったろう。何千という一かたまりの焼死体や、コンクリのカケラと一しょにねじきれた血まみれのクビが路にころがっているのを見ても、あのころは全然不感症だった。美も醜もない。死臭すら存在しない。屍体のかたわらで平然とベントーも食えたであろう。一分後には自分の運命がそうなるかも知れないというのが毎日のさしせまった思いの全部だから、散らばってる人々の屍体が変テツもない自然の風景にすぎなかった。　二月十五日だかの銀座のバクゲキ、三月十日の下町の熱地獄以来、四月と五月には私自身の頭上や身辺に落ちてきた焼夷ダンやバクダンだけでも何百発もあった。豪雨の夜中に近所の工場の上に照明ダンをたらして二百機が入れ代り立ち代り二時間にわたってバクゲキし、その半分がそれダマになって何百匹のカミナリが私の周囲をかけめぐるようなバクゲキがつづいた晩は息がつまったね。けれどもバクゲキが終ると、まず穴から首をだして形勢を眺め、つづいて隣りの被害を見物し、規則正しい大きな波のウネリのようなバクダンの穴ボコの行列と、その四周の吹きとばされ、なぎ倒された家々のウネリと、壁や柱や屋根やハメ板のゴチャマゼの中の首や足などを見て歩く。なんの感情もない。その首や足が私でなかったというだけのことだ。はるかなキリもない旅をしているような虚脱の日々があるだけのことだった。　焼夷ダンに追いまくられたのは、夜三度、昼三度。昼のうち二度は焼け残りの隣りの区のバクゲキを見物に行って、第二波にこッちがまきこまれ、目の前たッた四五間のところに五六十本の焼夷ダンが落ちてきて、いきなり路上に五六十本のタケノコが生えて火をふきだしたから、ふりむいて戻ろうと思ったら、どッこい、うしろの道にもいきなり足もとに五六十本のタケノコが生えやがった。仕方がないから火勢の衰えるのを待ってタケノコの間を縫いながら渡っていると、十字路の右と左に、また五六十本のタケノコがいきなり生えた。見まわすと、百米ぐらいまでの彼方此方の屋根にバラバラ、ガラガラとタケノコがふりこめており、たまにはそれを抑えたり投げたりして別世界の人のように格闘している人の姿も見えはしたが、通行人たちはニワカ雨のハレマを見て歩いているという様子でしかなかった。頭の真上に焼夷ダンが落ちて大の字になって威張って死んでる男がいた。通行人の一人が死人の腰にくくりつけた弁当包みを手にのせてみて、「まだ弁当食ってねえや」　ほかの通行人たちの顔を見まわしてニヤリと笑って言やアがった。この時は薄気味わるかったね。オレがまだこの通行人ほど正直でないような気がして、そこまで正直にさせないと気がすまないような戦争という飛んでもないデカダン野郎に重ね重ねのウラミツラミがよみがえったようだった。しかし、そういうことにシゲキされていくらか理性だか正気のようなものの影がさしてハッとすることがあったけれども、すぐ目の前で小さなバクダンの筒に頭を砕かれて大の字にひッくり返って死んだ人間については全然無感動であったと云ってよい。雨に打たれて誰かが死んだ。それがオレでなかっただけの話にすぎないのである。もう軍備はいらない坂口安吾（その１）

2008年01月05日

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彼女を研究してみたい。

いわゆるセレブという概念に、するっと収まる女性。オプラ・ウィンフリーOprah Winfrey という。アメリカの女優でジャーナリスト。両親が結婚していないティーンエージャー時代に生まれて子供時代には、家庭の味を知らず。親戚先を転々として暮らしたらしい。だが、途轍もなく頭がいい女の子だったらしくて、いまや個人資産が日本円で１８００億円を越えているとの事だ。なにせ寄付の規模も派手で、実績で２５０億円ぐらいの実行歴もあるとか。この女性、頭はいいし美人だしカネまわりはいいは、気風はべらぼうにいいわ。アフロアメリカンの成功者の中でも、とびっきり人気が良い人だという。彼女はあのヒラリークリントンがこけたらばダークホースとしてアメリカ初の女性大統領の座をかっさらう可能性もあるといった観測意見も出ているらしい。ヒラリー陣営が、彼女の言行に瞠目しているという。今回、ヒラリー女史の人気が急落したのは一説にはオプラ・ウィンフリーが離反したからだとも噂されている。以下の写真は、自分も学生時代に熱心に読んだ作家アレックス・ヘイリー氏とのツーショット。ヘィリー氏の「マルコムＸ自伝」（著者は、マルコムＸとなっているが事実上の作者は彼だ。）とテレビ放映された「ルーツ」の衝撃は忘れられない。彼女は、大富豪となっていまやアフリカ大陸での彼女のＤＮＡを遡って調査を挙行する予定もあるそうだ。ヘイリー氏のあの執念というべき人間ドラマをふたたび再現するつもりなのだろう。

2008年01月05日

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星条旗よ永遠なれ暫定選挙管理内閣誕生か？

小池百合子が、娘の幼稚園時代に運動会がらみで時候の挨拶に登場した時には仰天したが、彼女は神出鬼没の怪人二十面相よりも遥かに機動力があるといつだって驚くばかりだ。一説によると（週刊現代今週号）次期内閣総理大臣の有力候補扱いだそうだ。はやばやと日本国民に煙幕はっているのだろうか？こんな動き歩く「星条旗よ永遠なれ」CIA直属型政権が誕生したら、まずもって民主党もかたなしだろう。この裏工作は、小泉純一郎一派だと思う。どうせ、またあの砒素カレーを美味しく食べようみたいな南河内大学の一派とか、からんでくるんだろうと想像する。↑上のリンクをクリックすると再占領下でも過ごしやすくなるメロディーに行けます。また、日本国民は「マッカーサーの二千日」を実体験させられるのだろうか。Oh, say can you see by the dawn's early lightWhat so proudly we hailed at the twilight's last gleaming?Whose broad stripes and bright stars thru the perilous fight,O'er the ramparts we watched were so gallantly streaming?And the rocket's red glare, the bombs bursting in air,Gave proof thru the night that our flag was still there.Oh, say does that star-spangled banner yet waveO'er the land of the free and the home of the brave?

2008年01月05日

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世界最強の現物資産

自分が、楽天ブログで「中国経済はいつ破綻するのか？」を書いていたころは、２００３年で、六本木ヒルズが開業したころだ。六本木ヒルズは、なかなか歴史沿革に面白い地所である。母方の家督Birthright（甚三郎の生家）に恩顧深いの近松行重（従者attendant甚三郎に家督をゆだねる。寛文9年1669年 - 元禄16年2月4日1703年3月20日）が大石義雄に指示され宣撫に江戸に廻ったという工作があった。ちなみに武林唯七は、赤穂浪士の徒党の中で、唯一祖父に中国系帰化人。祖父孟二寛は、現在の中国浙江省杭州府武林出身。ゆえに武林姓を名のっていた。血気にはやる堀部安兵衛ら一派きっての武闘派であった武林唯七が切腹したゆかりの地、それが六本木ヒルズだ。ちなみに吉良上野介は武林唯七が斬って捨てたとされている。「検使御目付両人ﾖﾘ之書一　左兵衛居間之方江切入候付自身長刀ニ而防候処二ケ所手負、其節眼江血入気遠く罷成、暫時正気附上野介無心元存候内最早被打乱入之者江不申何方江立退候哉不存之旨申聞候一　左兵衛疵額ニ一ケ所弐寸斗後ニ一ケ所六寸斗是は深キ由申候得共気力慥ニ相見申候」今をときめくゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズ、Yahoo!Japan、楽天などの企業テナントが賑わいみせているが元々長府毛利家上屋敷だったという。その後のネットバブルの昂揚で、「いつ中国経済が破綻するの」と何度も景況予測の読み違いを詰られたものだが、自分はさっさと大阪から滋賀へ住まいを移した。琵琶湖が、途轍もない資源だという思いからである。嘉田知事は、琵琶湖を世界遺産に登録するための活動を声明したが、世界遺産などという過去資産どころかこれから真価をますます発揮するだろう途轍もない巨大な現物資産である。ことと次第では、欧州の富豪一族が拠り所にする黄金以上かもしれないとすら思っている。哀しいかな滋賀県民がその凄みに気づいていないだけである。

2008年01月05日

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中国経済はいつ破綻するのか？」リターン

楽天ブログを始めて４年以上になる。その当初こういう日記をアップした。ほとんど誰にも読まなかった。そこでフリーページに納めてある。題して「中国経済は、いつ破綻するのか?」しかし、中国経済は破綻どころか日の出の勢いだ。だから、予測はおおハズレ？そうだろうか？自分は数ヶ月先のことを見越して述べたつもりはない。だが、この抗いがたい構造をいまも中国は逃れてはない。にもかかわらず、日本の売国政権は、この中国に日本の個人資産を原資中心にした巨額の資金を投じて原子力発電所を含む意味不明の開発に向けて追従してきた。昨年の「原子力発電銘柄」の暴騰ぶりをご記憶であろう。もう一度、古い話で恐縮であるが「中国経済はいつ破綻するのか？」を通読願いたい。

2008年01月05日

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腹を斬れば痛いに決まっている。

昔、遠藤賢治というフォークシンガーがいてカレーを食ったとか喰わなかったとかいうような唄を歌っていた。シンガソングライターという訳だ。くだらない、と言えばくだらないのだが、あの時代を知っている人は、なかなか度胸がいいと評価をしていた。何しろあの時代は、「夜明けが近い」とか「部落に生まれて何が悪い」とかやけに重苦しい唄を背負ったらしく歌うのが主流だったのである。そういう背負いきれないものを振り回していたヤカラは、どいつもこいつもさっさと敵前逃亡してやがるに決まっている。だから全共闘世代などというのは、心底軽侮しているのである。いまでこそ、遠藤賢治を聞いてもなんだ私小説的叙情だけか、とバカにされるかもしれないが、当時はそんな真似を堂々とやる遠藤賢治は、自分的にはカッコいいと思ったものだ。エエトコの坊んなのかどうかは知らないが、まともな家庭の子弟なのだろうと推量して羨望した訳である。だいたい、あの時代に普通に女の子と同棲して色恋の唄が歌える奴は相当まともな夫婦の間に生まれて育っていなければ不可能だったと思う。この、まともであったかどうかは別にして「まともげ」な家庭に育つということが神かけて難しい時代だったような気がする。中島みゆき、などが良いというのは今だに多いが彼女も振り回しているものが彼女の背丈に見合っているとは到底思えない。地上にある星を誰も覚えてていない人は空ばかり見てるつばめよ高い空から教えてよ　地上の星をつばめよ「地上の星は今　何処にあるのだろう」だから、空ばかりみているのはみゆき、お前の方だって。中島みゆきが見ているのは、空ですらなくてせいぜいツバメぐらいだろう。世間の人は、忙しくって普通空なんかみていたら身過ぎ世過ぎできゃあせんのである。何年か前に紅白で、黒部ダムかなにかでご託宣めいた唄を歌っているのを聞いたときにはブチキレそうだった。ツバメの正体とは、「沈黙する地上の星」になり損ねた中島みゆきのスーパーエゴに過ぎない。こういう唄で、団塊ジュニアをまた騙そうって算段が阿漕である。猫はうるさくつきまとって私にもはやくくれにゃ～ってう～んとってもいい匂いだな僕は座ってテレビを見てるよ誰かがお腹を切っちゃったってう～んとっても痛いだろうにねぇふふ～ん・・・カレーライス遠藤賢治「カレーライス」まあ、こういうふざけた唄で騙される人間はまずいない。扇情しているわけでも扇動しているわけでもなく、所詮「どこかのでれでれした子倅が謳っているわい」ですむのである。そうでなければ、何万人も前にして「死ねばいい/死ねばいい」と連呼しまくって、喝采を浴びた三上寛のほうがよほど潔いと思う次第だ。遠藤賢治が、京都の拾得というライブスポットに来るらしい。2月27日水曜日との事だ。気が向いたら行ってみようか。しかし拾得という店も酷い店だ。ここのドライカレーは、一度だけ食べたが当時玄米で激辛。人間の食べ物ではなかった。同じならば客ではなく、ステージに上がる前の遠藤に食べさせてやりたい。あのデレデレしたのが、もう還暦なんだって。

2008年01月04日

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日本の株屋は「大本営発表」常習

　米国の個人投資家や機関投資家のセンチメントが悪化しており、１月末か２月半ばまでの株価下落は避けられなくなってきた。日本株は昨年１２月１８日あたりから上昇していた銘柄も多く、一回売ってポジションを閉じる動きが出ている。また相場が下がると見込んでヘッジファンドもショートを振って２月半ばごろに買い戻そうとしており、現時点での株価下落に拍車をかけている。　サウジアラビアなどオイルマネーは底値で買おうとしているので株価下落過程では動かない。日経平均の下値めどは１万４５００円から１万４２５０円とみている。　ただ、来年度の日本企業の増益率は７─９％が予想され、今年度よりは落ちるが業績は比較的堅調さを維持すると予想している。１万４０００円を割り込むようなことがあれば、バリュエーション面からの買いが期待できるだろう。＜リーマンブラザーズ証券　チーフストラテジスト　宮島　秀直氏＞　　（東京　４日　ロイター）読みどうりだ。(笑）結局、ここのところ日本の個人投資家って「硫黄島の手紙」みたく大本営発表と海軍に殺されたみたいなもんだね。去年の秋から、海岸線に塹壕掘りして艦砲射撃で年末までに市場から消えたという人が物凄く多いはず。サブプライムローンって、日本の不良債権問題を調べつくして仕掛けられたワザだとしか思えないよ。下げ基調でも利益は出せるけれど、物凄くリスクは高い。常に市場退場、万歳突撃みたいなリスクの中で果敢に闘っても、外国勢の瞬間的な資金移動で絞首刑だからねえ。

2008年01月04日

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クルマが買えないアメリカ人

　［デトロイト　３日　ロイター］　主要自動車メーカーが３日発表した１２月の米国内自動車販売台数は、前年比２．９％減の１３８万９１８６台となった。季節調整済みの年率では１６２９万台だった。　メーカー別では、フォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)が前年比９％減と、落ち込みが激しかった。　２００７年の米自動車販売は、過去約１０年で最も不調となった。０８年にはさらに落ち込む可能性がある。　０７年通年では、フォードの米自動車販売台数が減少した一方で、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)が販売台数を伸ばし、米市場で２位の座に上った。　原油価格は１バレル＝１００ドルに上昇しており、こうした原油高に加え、米住宅市場の悪化により、米経済が０８年にリセッション（景気後退）入りし、消費者が新車などの高額の買い物を控える可能性があるとの懸念が浮上している。12月の米自動車販売は前年比‐2.9％日本じゃないんでねえ。アメリカで、クルマが売れないのじゃなくて「買えない」んだろう。しかし、就労はしなければならない。冗談抜きに、中国製の原付バイクにのって季節労働者やらかすアメリカ人が急速に増えているということなのだろうと思う。買えても、トヨタ車というのは侘しい。There isn’t a Ford because I cannot afford.As it is, ordinary people cannot afford to purchase such luxuries.実際のところ、普通の人々にはそんな贅沢品を購入する余裕はない。DUO3.0 /24 ICPｺｰﾎﾟﾚｰｼｮﾝI can afford a Ford って、むかし高校時代に諳記させられたんだけれどね・・・ところで楽天ブログって、やはり日本の恵まれた富裕層の溜まり場なんだろうなあ。概して、利用者は市況に鋭敏でなく過ごせていて、景況への反射速度は無関心並という印象が湧いてきた。圧倒的にこのブログのアクセスは、楽天外からが多い。それは、それで悪いことじゃないけれど・・・氷点下の大西洋に沈む船でコンチェルト聴いているのって映画あったけれど、40代前後の方たちの中には、たぶんもう一度あのバブル並景況が戻るとどこかで信じている人がまだまだ多いのかもしれない。

2008年01月04日

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怒涛の日本売り？

東証寄り付き・大幅続落　下げ幅500円超で昨年来安値下回る水準　2008年最初の取引となる４日寄り付きの東京株式市場は日経平均株価が大幅に続落して始まった。下げ幅は500円を超えており、１万5000円を割り込み、現時点では１万4700円台後半の水準で推移している。年末年始の米国株が軟調だったことや外国為替市場で円相場が１ドル＝109円台前半で推移していることが嫌気されている。東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）も大幅に続落して始まった。　朝方は日経平均先物３月物が下げ幅を拡大していた動きに連れて下落した。トヨタやソニーといった輸出関連株をはじめ、銀行株や小売り関連株などほぼ全面安の展開になっている。昨年来安値（１万4837円66銭）を下回る水準で推移している。年末、年始。祝儀相場なんてドライな外国勢には、まるで通用しない。もともと日本の証券市場など、制空権はまるでない。オイルマネーだ、米国資本だ、ヘッジファンドだと占領軍の去就に期待する相場が延々続いてきた。それが、年末の大納会にヨーロッパ勢まで引上げちまったりするので胴冷え。今日だって、証券アナリストが「商品現物されたほうが良いのでは？」みたいなことを平気で言っている。株屋が、株を薦めないのだから笑ってしまう。日本は、産業原材料が不本意な動きをすると直撃する基礎代謝がある。太平洋戦争のアナロジーを繰り返しているのは、それだ。あの戦争もＡＢＣＤ資源包囲に端を発したもの。サブプライムローン問題は、資金の流れを現物経済に向かわせた。結果、原油価格に留まらない広範な影響を生じているわけだが、これは経済活動の上で進行している事実上の「戦争」のようなものだと思う。スタグフレーションの主たる原因は、供給ショックである。これは、インフレーションに対して供給の増加によって対処できない場合に起こる。具体的には、原油価格の高騰などにより、従来の生産設備や生産工程に行き詰まりが発生し、生産調整に伴う失業が増大するとともに、供給能力が低下することによって、物価の上昇(インフレーション)が加速することを指す。1973～74年の第1次オイルショック、1979年の第2次オイルショックでは、多くの先進国がスタグフレーションに悩まされることになった。その後は、1980年代に入って石油価格がほぼ半値まで低下して、スタグフレーションから脱却することに成功している。生産設備や生産工程の見直し、省エネルギー運動もその一因である。大本営発表のような証券アナリスト、エコノミストの多い中で比較的悲観論を堅持し精彩をはなってきた宇野大介氏の著作があったので指摘しておく。ミスターベア（Bear 売り推奨者）いうのは珍しくて、この国では証券に関っているとブル(Bull 買い推奨者＝いまや大本営発表型の解説）でないと生きづらい傾向があるはず。注目している。宇野大介氏・1990年（株）住友銀行　入行・1991年7月市場営業部公共債ディーリング・セクション着任、マーケットアナリストとして仕事を始める。・途中、証券部、市場営業第一部を挟み、2001年さくら銀行との合併後、三井住友銀行市場営業統括部、市場営業推進部にて上記仕事を継続。・現時点で、相場予測、ストラテジストとして15年経過。16年目に入る。・対外活動は、顧客宛てセミナー講師、経営者交流会講師等、多数。平成19年度予算財務省原案、説明会出席の要請↓クリック

2008年01月04日

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東証大発会に義理だてか？

前営業日終値　　　2609.63（‐42.65）Ｓ＆Ｐ総合５００種指数.SPX　　　　　　1435GMT　　　　 1452.44（＋5.28）　　　　　　寄り付き　　 1450.14（＋2.98）　　　前営業日終値　　　1447.16（‐21.20）--------------------------------------------　［ニューヨーク　３日　ロイター］　米国株式市場は反発して始まった。米労働市場の強さを示す指標を受け、リセッション（景気後退）懸念が後退している。週間新規失業保険申請件数　日本時間　22:30　発表　米新規失業保険申請件数　　予想　34.5万件　　結果　33.6万件日本時間　22:15　発表　米12月ADP全国雇用者数　　予想　前月比＋3.3万人　　結果　前月比＋4.0万人日本時間　21:00　発表米MBA住宅ローン申請指数予想　前週の▲7.6％結果　前週比▲11.6％はてさて、どこまでスタミナが持つのかねえ？とりあえずは、穏やかに新年の船出？

2008年01月04日

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真実を描いている。

日経平均株価（日経平均）は日本の株式市場を代表する株価指数です。５０年に及ぶ歴史があり、内外の投資家や株式市場関係者に最もよく知られています。　終戦直後の１ドル＝３６０円の為替レートにちなんだ「１ドル相場」、１９６５年（昭和４０年）の証券不況での「１２００円攻防戦」、バブル絶頂期の史上最高値３万８９１５円など、株式市場の歴史は日経平均抜きには語れません。　日経平均株価は「ダウ式平均」によって算出する指数です。基本的には２２５銘柄の株価の平均値ですが、分母（除数）の修正などで株式分割や銘柄入れ替えなど市況変動以外の要因を除去して指数値の連続性を保っています。　指数算出の対象となる２２５銘柄は東京証券取引所第１部上場銘柄から流動性・業種セクターのバランスを考慮して選択しており、株式市場の動向を敏感に伝えます。日経平均株価（にっけいへいきんかぶか、Nikkei 225）とは、東京証券取引所第一部に上場する約1700銘柄の株式のうち225銘柄を対象として算出する株価指数で、東証株価指数 (TOPIX) と並んで日本を代表する株価指数となっている。日経225とも。日本経済新聞社が毎分、算出・公表しており、著作権なども保有する。「日経」を名称に冠しているのはこのため。日本の経済を支える大手精鋭企業２２５社、厳選された優良大手の現在を示すグラフなのである。適当な細工を拒むありていな現状の姿だ。ミッドウェー海戦マリアナ諸島、ソロモン諸島、ダルカナル島、、思い起こす、マキン、タラワ、ぺリリュー、サイパン島、テニアン島、グアム島そして、すでに話題にもした硫黄島玉砕。気分的には、もう本土上空に爆撃が始まりそうな傾向のそれである。

2008年01月03日

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どこまで続くぬかるみぞ・・・

［ロンドン　３日　ロイター］　３日の欧州市場で金現物が１オンス＝８６５ドルをつけ、過去最高値を更新した。インフレ懸念やドル安を背景とした思惑買いを受けている。０９１５ＧＭＴ（日本時間午後６時１５分）現在の相場は８６４．６０／８６５．２０ドル。　２日のニューヨーク時間取引終盤では８５５．７０／８５６．５０ドルをつけていた。ちょっと仕掛けが早いとは思うけれど、どんどん来ますな。アメリカのロンポール下院議員の突然なまでの台頭やら彼の諸論文と符合する一連のドル安、株価暴落、そして金価格の高騰。これらは、やはり一連のキャンペーンと考えたほうが宜しいのでしょうなあ。

2008年01月03日

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神経系空想家の産業化

Neuromancer をご存知であろうか？Neuro 神経系 romancer 空想家の複合語だと思われた。複合語だと思われる。複合語だと思われた。自分が、語尾に「た」と入れたには理由がある。「ニューロマンサー」は１９８４年のＳＦ小説で、当時極貧生活をしていた自分はウィリアム・ギブスンWilliam Ford Gibson,の同名のＳＦ小説を通過していない。この作家も兵役を拒否して、アメリカからカナダへ逃げまくり路上生活者だったこともあるそうだ。さすがに自分は路上生活を免れているが、当時の心象から彼とは疎通するものもある。米アップルコンピュータがマッキントッシュを発表東洋工業、マツダへ社名変更。新紙幣発行され1万円札に福沢諭吉。5千円札に新渡戸稲造、千円札夏目漱石がそれぞれ決まった。世がバブルに向かおうかという時代に、早々と流れから離脱しているような気分で、しかし今よりは愉しく過ごしていた記憶がある。この小説、登場前と登場後というほどの大きな飛躍を生じた。映画「マトリックス」は、この小説から分枝したようなものだ。大岡政談から丹下左膳が飛び出したようにこの小説からさまざまなおもちゃ箱をひっくりかえしたように社会の表層を賑わすものが現れた。劇画「アキラ」や「攻殻機動隊」などにも色濃い影響を与えていると言われている。サイバーパンクなどという概念が固まるに際して、その水源に位置する社会現象をこの小説が背負っているとまで言われている。ところで、当初この作家の思念にとどまった世界が今では具体的に我々の世界にも影響を及ぼす域になりつつあるらしい。人間の普遍性は、実践的にはまさに、自然が（１）直接的な生活手段である　限りにおいて、また自然が（２）人間の生命活動の素材と対象と道具である　その範囲において、全自然を彼の非有機的肉体にするという普遍性のなかに　現われる。自然、すなわち、それ自体が人間の肉体でない限りでの自然は、　人間の非有機的身体である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マルクス『経済学・哲学草稿』）類生活は、人間においても動物においても、物質的にはまずなにより、人間が（動物と同様に）非有機的自然によって生活するということを内容とする。…人間の普遍性は、実践的にはまさに、自然が（1）直接的な生活手段である限りにおいて、また自然が〈（2）〉人間の生命活動の素材と対象と道具であるその範囲において、全自然を彼の非有機的肉体とするという普遍性のなかに現れる。…すなわち、自然は、人間が死なないためには、それとの不断の〔交流〕過程のなかにとどまらねばならないところの、人間の身体であるということなのである。人間の肉体的および精神的生活が自然と連関しているということは、自然が自然自身と連関していること以外のなにごとをも意味しはしない。というのは、人間は自然の一部だからである。「ヒトは内臓のはたらきを心の動きとして感じ取るようになった。ヒトは肥大化した頭によって、微睡む内臓系の声なき声に耳を傾けるようになったのである。動物は肉体が目覚めた植物であり、ヒトは心が目覚めた動物なのである。」「最後に人類になりますと、大きくなった脳味噌と手を使いましてからだの外でため込むことをやるわけです。農耕・牧畜の始まりですが、これが結局は穀物の貯蔵と食肉の冷蔵保存になる。そしてこれが近代社会になりますともう物ではなく、紙幣で貯め込むようになる。この＜たまり＞の最後に行きつくのがいってみれば、あの日本銀行の金庫ということになります。」（三木成夫「上腹部（みぞおち）の構造とその機能について」）ＳＦ作家の思念でイメージされた未来予測のようなものであればあったで我々の空想の中で完結してくれそうであった。しかし、すでにそれが現実の産業の中に着実に食い込んで来た。となると果たしてどういう事になるのだろうか。我々人類は、かつて内臓に使役されて無我夢中だった。脳は、内臓に生じる飢餓への恐怖からただの神経束だった頭蓋内部に有機的肉体として脳を形成させ、内臓の空腹と性的欠乏についての常態的な配慮をつかさどる臓器としての役務を使命づけたといわれている。人類は、高度資本主義段階に至りついにその消化器を代表とする内臓系に対して、与え続けた文明史の奔流---すなわち農耕、牧畜、穀物貯蔵、巨大な紙幣と国際管理通貨システムに及ぶ富の蓄積まで与えに与えた。だが今や、ついに自らの脳が産出した過去現在未来のあらゆるイマジネーションによって現出した文明の総体をも非有機的身体に化体させ、自身の有機的身体に賦与しようと企てている。Neuromancer の最果ては生きながら再び植物になることを夢想しているのだろうか？

2008年01月03日

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生活防衛にとって思想の果たす役割

◆マルクスの予言、今の日本に的中していますね。ただ、高度に発達した資本主義ですから、皆、シャルドネ。さんのように株に投資する、これが革命への必要条件だと思います。杉山巡さんの「うつそみ（現臣）旅日記」(2007.12.31 12:25:52)大晦日の、杉山巡さんのブログで述べられている「マルクスの予言」について。ここでマルクスの予言とは、おおざぱにいえばマルクスの思想のことだろうと思われる。マルクスの思想を、再度読み解けと佐藤優が週刊誌でわれわれに扇情的に語るのを目撃した。あえてこの時代に、我々はふたたびマルクスを広汎に味わう必要があるのだろうか。私個人は、マルクスなども相当疑っている。実存主義者は、思想と人格は所詮は機能だというぐらいの実証主義からも、意欲だ念力だという神秘主義からも、一定距離をおいた立場を持っている。「方法」というのは、ポジションと向き合う。（「対自」fur sich être-pour-soi)）もっといえば、「理性を正しく導き、もろもろの科学における真理を探究するための方法」を基本的な態度とすることなのである。実存主義者は、方法そのものではなく「方法」をさまざまに持ち合わせてそれを統合するという「究極的な方法」を採用するという風に理解している。とりあえず、それで重宝している。いや、株は勝てない仕組になっていますよ。株の指数やデーターは、ただ同然の経済指標なので貧乏人には重宝ですが。相手は、なにせ天文学的な金を機動的に動かせる怪物ですからねえ。しかも、スーパーコンピューターが稼動しているかどうかは別にして、出来高を高度な指標で読みながら、絶好のタイミングで振り切るというシステムを構築し終えていると読みます。下げ相場では、まず勝てない。奴らは勝てる。この格差は、株式投資家みなご存知でしょう。(2007.12.31 19:53:58)つまり、高度資本主義の闘いは巨大な資本側の「方法」対われわれ貧者の「方法」との闘いであると思ってみる。ここでは、いずれが秀逸かを議論しても仕方が無い。それぞれが、相互に多少の意識をしあっているというようなことはあっても、それぞれ生活防衛を譲らないかたちで実存しているのである。ここでの闘いは、「革命」のような覇権の取り合い（ゼロサム）という最終局面よりも、あくまで生活防衛を優先したほうが正しいという気がする。これが基本的な態度、「方法」の萌芽である。ありていに言って、自分は株式投資を現状一切実行していない。現状、現物株式も投資信託も一切やっていない。昨年このブログで正直に述べたとうり、秋までにほぼすべての実験的な試みとして株式、投資信託を手放している。昨年末、大晦日あたりのいわゆるカリスマディトレーダーと呼ばれる連中のブログ内での発言を駆け足で読んできた。あの１７０億円にまで資産拡大させたＢＮＦ氏やら、ＮＨＫで有名なうり坊氏などのブログでのコメントである。私見ながら、彼らはわたしと同じ意見を吐いているのだと思った。弱音モードとはとらなかった。彼らは、各種の有価証券報告書などで記載のたとえば１６０万円を１７０億円までひぱったぐらいの実績はある。それでも、この下げ相場ではたった一日で最悪３億～４億円ぐらいの損を生じる手こずり方を強いられているとのこと。思想戦においても、左翼でも右翼でもいいのであるが、結局ポジション問題として解読すれば、上げトレンドが下げトレンドかを無視して左翼、右翼のポジションを優先すれば間違いなく瓦解する。これはあの７０年代の学生叛乱解体期を観察していて痛感した。思想の普遍性よりも、思想の機能性が優越するのが悲しいけれども資本主義体制下でのさけがたい現実のようだ・・・さりとてノーポジションは、さらに悲惨な結果となるだろう。煩悶は続く。

2008年01月03日

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ヤマザキ天皇を撃て！

1969年（昭和44年）1月2日に皇居新宮殿が完成してから初の（1963年以来の）皇居一般参拝で長和殿のバルコニーに立った際、パチンコ玉で狙われた（負傷せず）。これがきっかけとなって長和殿のバルコニーに防弾ガラスが張られることとなった。犯人は映画ゆきゆきて、神軍の主人公奥崎謙三で暴行の現行犯で逮捕された。高校２年の冬だったのだろうか。新年早々宮中参賀の群集の中から突如天皇にめがけてパチンコ玉を撃ち出した男がいた。映画「ゆきゆきて神軍」などでのちに話題になった奥崎謙三の、これはデビューとなる大事件だった。７５年の三木首相の顔面殴打事件なども、大騒動だったと思うが、この頃の昭和天皇の存在は、今の時代の平成天皇のそれとは異なる格段のものであって到底今からその衝撃を再現して述べ得ないと思う。たしかに巷では、くちさがないオヤジらが屋台の席で昭和天皇を罵倒するなどを日常茶飯事としてみかけはした。しかし、その軽々しく語られる背後に、戦前の昭和天皇の途轍もない水圧を子供ながらに感じ取っていたものだ。２０数年前、生きた神として君臨していた天皇裕仁の圧倒的な存在感は、格別なものだったからだ。『ヤマザキ、天皇を撃て!』は、皇居の事件の３年後に出版されたがいずこの書店でも平積みで飛ぶように売れた。いまでこそ、奥崎という人物の奇矯さを取りざたする人も多いと思う。しかし、自分自身も当時学生のひとりとしてこの書物とその述べる処には強く衝撃を受けた記憶がある。世間は、戦争体験を直接耳にすることが少なくなりつつあり、「天皇の戦争責任」を雑誌の特集として取りざたされることがはばかられて少なくなりかけていた時代。そんな戦中体験が風化しかけているかとすら思われかけた潮目において、敗戦時外地で死地を乗り越えて帰国していた元復員兵がまさしく昭和天皇に対して直接糾弾の一矢を放つなどとは・・・君死にたまふことことなかれ、すめらみことは戦ひに、おおみずからは出でまさね、かたみに人の血を流し、獣の道に死ねよとは、死ぬるを人のほまれとは、大御心の深ければ、もとよりいかで思されむ（与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」）これは分かる。この怒りは分かるとされた。教科書にもとりあげられて公的な認知になりつつある肉親の情としての張り裂ける思いは痛烈である。しかし、この憤怒と奥崎謙三のそれとは、さらに一層のおおきなジャンプがある。踏み込みがある。裕仁は、人間宣言を行いはしたが、しかしそれ故にいまだ「神」であることを改めて強いられた存在であった。裕仁は、戦後ふたたび少なからぬ規模の日本国民にとり、第二の「現人神」として隆起し始めていた。奥崎は、これを出合いがしらに痛撃した。奥崎は、昭和天皇を撃つと同時に、昭和天皇を戦後に延命せしめていた存在。すなわち沈殿しかけて沈黙しつつある戦争経験の固化を受け入れぬまま、おもちゃのパチンコ玉に万感を込めて。奥崎謙三を８０年代まじかで見たことがある。彼は、あの映画でも有名になった濃いグリーンの軽自動車で神戸市街を常時巡回していた。営業車両で何度彼のクルマを追い越したことだろう。彼は、そこで自分が姿をみかけた直後にも広島県大竹市へ。軍隊時代の上官宅を訪れた際、激情にかられてか応対に出た長男に拳銃を発砲し負傷させるなどという事件を起こしていた。（1983年）自分の８０年代の茫洋とした心象からも、ふたたび引き戻されるほどの衝撃を受けたと申し上げざるを得ない。１９６９年、パチンコ玉という突拍子も無い不似合いな小道具で、昭和天皇を「現人神」にすることを許さないという強い意思表示は、その対極にある三島由紀夫割腹自決事件とともに並列して昭和天皇最晩年の事件として長く語りつがれるのではないだろうか。

2008年01月02日

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タバコにしばられない生活

東京大学名誉教授で解剖学者の養老孟司さんが、「たばこの害や副流煙の危険は証明されていない」「禁煙運動家はたばこを取り締まる権力欲に中毒している」などと月刊誌の対談で発言した。これに、日本禁煙学会が激怒。「たばこが害だという根拠が無い、という根拠を示せ」と2007年9月13日に公開質問状を出した。他人に生き方を押し付けて快感を覚える禁煙運動家？文藝春秋を巡って、日本禁煙学会は公開質問状を出した掲載されたのは「文芸春秋」07年10月号。タイトルは「変な国・日本の禁煙原理主義」。養老さんと劇作家の山崎正和さんの対談記事で、なぜ禁煙活動が起こったのか、なぜ健康至上主義になっていったのか、などが論じられている。2人に共通するのは、禁煙や健康至上主義に見え隠れするのが「ファシズム」「ナチズム」であること。養老さんは、禁煙運動家は非常に権力的で、他人に生き方を押し付けて快感を覚えるタイプだ、と痛烈に批判している。養老さんは、そもそもたばこに害があるなど証明されていないとし、「『肺がんの原因がたばこである』と医学的に証明されたらノーベル賞ものですよ」また、「副流煙の危険性は問題外」と言い、「低温で不完全燃焼するたばこから発生するので有害、というのに科学的根拠は無い」と論じている。さらに、たばこのパッケージに書かれている「喫煙はあなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます」などの文言を決めた一人が大学の後輩だったそうで、「医者仲間で集まったときに『根拠は何だ』『因果関係は立証されているのか』と彼を問い詰めたらたじたじでしたよ(笑)」と語っている。自分は、ニコチン中毒にならない体質らしい。そんな体質があるのか、どうか。それも知らないのだけれども、多分ならないのだろうと思っている。その理由は、喫煙を始めると一日に６０本ぐらい吸わないと面白くない。２０代では、ハイライトというタバコに２５本入りというのがあってこれを３箱ぐらいは吸っていた。銘柄は、ロングピース→チェリー→ハイライト→ショートピース→SINNSEI→エコー→チェリー→ハイライト→セブンスター→チェリー→缶ピース・・・みたいな支離滅裂だった。銘柄に嗜好がないのか、というとそうではなくこれらの銘柄以外を吸っていないのでやはり煙草の銘柄の好みはあるのである。ただ、普通の人と違ってしばらくすると忘れてしまう。はっと、気がつくと何ヶ月も吸っていなかった。しばらくすると喫煙を始めたりするので、そのたびに周囲が驚く。いまは、もう数年喫煙をしていないので、周囲は煙草を吸わない人だと思っているらしい。そんなことはない。頭の中に、いま煙草が占めていないので吸っていないだけで、また閃くと突然喫煙を始めたりする。だから、自分はニコチン依存症の無い人間だと思う。そこで愛煙家が気の毒な面がある。本人が、旨いと思って吸っているのにとやかく言われて辛いだろうと思うこともある。あれだけ虐待されているのを見ていると再開するのも大変だ。個人的には、灰皿が山盛りになるタイプなので掃除の手間も大儀ではある。食べ物が不味くなるという意見も無視はできない。ただ中国にゆくと、仲良くしようと煙草を放り投げてくる人もいる。吸ってやらないと失礼な気がしてつきあう。自分のようなタイプは、便利である。中国には、結構高額な煙草もある。旨いかどうかを言えば日本の煙草のほうが繊細で相性がいい。ただ、量を吸っているには中国の煙草は安くて良かった。養老孟司先生が、日本禁煙学会とガチンコで喧嘩しているのは痛快だ。ファシズムか、どうかは分からないが、禁煙学会などどうせアメリカの都合でつくった組織だろう。ポチ公ばかりのこの国で、星条旗よ永遠なれ、の尖兵。闘うならば、もっと闘う相手もあろうと思うが、毎年３万人も自殺者が生じる国で、煙草の煙の心配など余計なお世話だと思う。眼の前で、スパスパやっている奴には、直接抗議すればよいことである。社会運動ならば、もっともっと世の中を悪くしている連中を攻撃して欲しいものだ。税金のかたまりのような日本の煙草を消費してくださっている財源提供者らに、もっと敬意をもって接し、むしろ感謝しよう。

2008年01月02日

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正月にするべき事

小説家の織田作之助は、正月には「赤と黒」を読む習慣にしていたそうだ。毎年読み直すことを己自身に義務づけていたとか。自分は、３０代頃から正月には「カサブランカ」か「ブレードランナー」を視聴するようになった。最近は、「エリンブロコビッチ」も加えようと思った。この３本は、自分にとっては基本中の基本となる映像ソフトだ。あえて小説ということになると、いろいろ迷うが安部公房「砂の女」だろうか。戦後、唯一の思想的根拠を現代人に与える質を備えている一冊だと思う。今年のように映画館に、まともな映画がなくなった年は方針が決まっていないと困る。「硫黄島からの手紙」は、痛い映画だ。脚本家が、日本を虚仮にしきったシナリオを作っていたとは空恐ろしい。ハリウッド映画は、よくよく厳選しないとロクな人間にならないと思う。黒澤明の作品は、まだまだ手に入りにくい。三船敏郎が登場する東宝映画「太平洋の翼」（１９６３年）というのがあって、昔子供時代に正月映画でみた。物凄く不思議な映画だと思った。今回、クリントイーストウッド監督作品、アイリス・ヤマシタ脚本「硫黄島からの手紙」をみて、小学生時代にみた「太平洋の翼」が、いかに酷い映画かが逆照射された。戦後、坂井三郎は源田実について呪詛することが多かったそうだ。個人的には蔵原惟繕監督作品「執炎」（１９６４年）を正月に観たい。だが、ソフトそのものが売られていない。酷い国だ。執炎製作＝日活　1964.11.22　11巻 3,303m 白黒ワイド --------------------------------企画 ................　大塚和監督 ................　蔵原惟繕脚本 ................　山田信夫原作 ................　加茂菖子撮影 ................　間宮義雄音楽 ................　黛敏郎美術 ................　松山崇録音 ................　福島信雅照明 ................　吉田一夫編集 ................　鈴木晄出演 ................　浅丘ルリ子伊丹一三芦川いづみ平田大三郎松尾嘉代上野山功一河上信夫山田禅二加原武門入江杏子石原初子重盛輝江紀原土耕村田寿男久松洪介鈴木三右ヱ門信欣三細川ちか子宇野重吉

2008年01月02日

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ぶっそうな話

正月そうそうぶっそうな話ばかりだ。↓以下をクリックこちら１　流行予測（１）罹患割合は、人口の集中する東京の特性を考慮し、都民の約３０％が罹患すると予測した。（２）健康被害は、次のように予測した。　 ※都内流行期・後期までの予測数値患者数：約３８０万人入院患者数：約２９万人死亡者数：約１万４千人以下の部分にある、遺体安置所というのは主に東京都下の「都立公園」を想定しているという公文書があるらしい。つまり尋常な遺体安置所やら、斎場、葬儀社には納まらないのだそうだ。一体なにが起きようとしているのだろう。（後期）[目標]都内での流行の抑制社会機能の維持社会不安の解消とパニック防止 [主な対策]重症患者を中心とする入院医療体制への転換病床を含めた既存の医療資源の最大限の活用公共交通機関、ライフラインの確保社会不安を解消する広報活動の充実・強化 [目標]新型インフルエンザの大流行による社会機能の破たん回避大規模流行に応じた新たな医療体制の確保 [主な対策]公共交通機関の運行縮小企業等の事業活動の自粛学校等の公共施設を臨時医療施設として活用遺体安置所の設置等の実施

2008年01月01日

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大晦日に何があったんや！

これは、一体！大晦日にわざわざ！大きな異変の前兆か？↓ここをクリック三木谷浩史取締役辞任

2008年01月01日

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安倍晋三の「右腕」

　「私の右腕として、なくてはならない逸材です」世耕弘成（44）の陣営が６月末に御坊市で開いた後援会の決起集会。会場で紹介された安倍晋三首相からの祝電は、集まった約１５００人の支援者に、世耕が政権の中枢にいることを強く印象付けた。世耕の政界入りは１９９８年。参議院議員だった伯父の世耕政隆が急逝したことを受けた補欠選挙に出馬し、次点候補を７万４０００票余り上回る19万７３８８票で初当選した。ワンセグでパソコンに録画してあった「朝まで生テレビ」をみていたが、この世耕弘成のような代議士が、あの社会保険庁の一連の問題に関っているということに暗澹とする思いが湧いた。和歌山くんだりで１９万票だかをかき集めた世襲議員が日本国民の年金問題をあの敵前逃亡総理大臣こと、安倍晋三の「右腕」だというのだから情けない。トホホとなるのは一億国民というものだ。世耕弘成生年月日昭和37年11月9日生まれ　学　　　歴早稲田大学政治経済学部政治学科卒業（比較政治制度論専攻）昭和 61 年　日本電信電話株式会社入社平成 2 年　米国ボストン大学コミュニケーション学部大学院留学　企業の危機管理について研究、企業広報論で修士号取得平成 5 年　日本電信電話株式会社・本社広報部報道部門主査平成 7 年　関西支社経理部経営管理担当課長平成 8 年　本社広報部報道担当課長平成 10 年　伯父・世耕政隆参議院議員（元自治大臣）の急逝により立候補、　参議院和歌山県選挙区補欠選挙に初当選　学校法人近畿大学評議員平成１０年に伯父、世耕正隆参議院議員の跡目を襲名した典型的な世襲議員だ。その平成１０年という年、和歌山を思い出していただきたい。1998年の7月25日に園部地区で行われた夏祭りで、カレーを食べた67人が腹痛や吐き気などを訴えて病院に搬送された。当初保健所は食中毒によるものと判断したが、自治会長を初めとした4人が死亡したことから和歌山県警は吐瀉物を検査し、青酸の反応が出たことから青酸中毒によるものと判断。しかし、症状が青酸中毒と合致しないという指摘を受け、警察庁の科学警察研究所が改めて調査して亜ヒ酸の混入が判明した。あの毒入りカレー事件と世耕弘成が深いかかわりがあったなどと言うつもりはない。また、無実を叫んでいる林真須美死刑囚が有罪であるとか、ないとか、はたまた無罪であるとか、私の視力知識の遠く及ばぬことである。ただ言えることは・・・関西では、世耕正隆が関っているあの近畿大学。そして近畿大学医学部に及ぶ世耕ファミリーの議員バッチ以上の強烈な影響力は、知らぬものは無い。和歌山にあって、日本生命の外交営業職員であった林真須美毒物カレー事件被告が、いともやすやす医療診断書を近畿大学医学部で調達できた流れの中に、高額保険金詐取事件の「基礎」があるということ。そして、それを背景で実現せしめたものが、世耕ファミリーの議員バッジの威光であると、ほかならぬ和歌山県民にひろく知られているという事実だけは示しておきたい。たとえ和歌山県下の１９万人の選挙民が世耕弘成を担ぎ上げようとも、現下に日本国民の喫緊の課題となりつつある社会保険年金問題の責任を背負えるものではないということだけは自分の中では、かなりはっきりしている。

2008年01月01日

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日本的互酬の払底について

世の中には、自分の側へのリンクのないトラックバックは削除するという方針のブログもある。それはそれで、一つの見識というものだろう。私は決してけちなことを言っているわけではない。この世では「互酬性」というファクターがとても重要で、文化人類学を学べばわかるのだが、人間というのは、一方的にいいとこ取りばかりしていると、かえってストレスになってしまうという傾向がある。だったら、「お互い様」という貴重な文化を、ブログの世界でも踏襲しようではないか。私が前述の "「コバンザメのごとき宣伝行為じゃありませんよ」という副次的意味" に多少こだわるのは、互酬性の原則から外れたくないからである。世間から一方的な「借り」を作らない方が、すっきりした気分でいられるというものだ。2006/12/24トラックバックと互酬性互酬性という言葉は、滅多に日常で耳にしないのであるが極めて重要な概念を含んでいる。正月早々、難しい話をしているつもりはない。雑煮、味噌汁のひと啜りの中にも見事に透かしみられる日本のありがたさ、かたじけなさの内実。個人的に「日本的互酬」の固有性、秀逸さがからんでいると思う。教えられる、語られるということは経験はしなかったが、実感としてその「ありがたさ」だけが間違いなく伝わってくるという経験を何度もした。それが日本人としての自分に深く関っている。だから、正月は「めでたい」のである。おせち料理の意味は、意味として切り出さなくても、体験としてそういうものを問わず語りで我々に伝えてきたのではないだろうかと思っている。自分は、日本について悪態をいつも吐いているようだがそういう小生意気なやからですら何とか現状生きていられるのは日本がこの「ありがたい」ものでたっぷりと満たされているという事実がなければ、不思議である。そういう不思議な機制が、どこかで動いていなければ瞬時も維持できないだろうと一方では思ってきた。このブログを通読いただいている一部のご熱心なむきは、すでにご承知のとうり自分は何度も死に損なっていて、ほんとうに日本的なものが自分を見捨てておれば、５５年前にも５４年前にも、５０年前にも、それからも何度ともなくあの世逝きになっている。政治的に先鋭化したかのような言辞を吐いて、反日的になる人士も多いのだけれども、そういう人たちですら、ちゃっかりこういう日本的に「ありがたい」部分にはたっぷり恩恵を受けていたりするので、その恩顧は語りつくせないほど深いと思うのである。自分が、楽天ブログにやってきたのは先の庄内拓明氏のような聡明な人がまっさきに始めるというので、きっと良いことなのだろうと思い取り合えず始めてみようというぐらいの思いでやってきた。相性が良かったのか、何年か続いている。そんなかかわりで、庄内拓明氏のブログを、時折拝読させていただいているのである。そんな中で、今回も含蓄のあるコラムをみつけだした。一昨年の暮れの発言で、互酬性という珍しい言葉に関っている。社会学や、文化人類学で用いられている語彙ということなのだが、自分も「朝まで生テレビ」でおなじみの宮台真司の著述でみかけてその語彙の機能性に瞠目している。しかし、現前する我々を取り巻く現実として年間３万人を越える自殺者がこの社会で発生していることも看過しえない厳粛な事実だ。そのことに象徴されるようなこの国の「よろしき」姿が、少なくとも朽ちかけている。危惧されることは、みえざる素晴らしいこの国の互酬性の体系が、揺らいでおり根腐れを生じているのではないかと広く信じられ始めていることである。Innovation has something to do with the ability to notice unusual phenomena.革新は珍しい現象に気付く能力と関係があります。DUO3.0 /265 ICPｺｰﾎﾟﾚｰｼｮﾝなぜ、「互酬性」などという風なこんなに耳慣れない言葉にこだわっているのか。その理由は、地殻変動のように普段意識されていない我々の足元を議論する時、変化を予知して変化の生じる以前に気づくことが、われわれにとっての革新の前提であるのみならず、我々の生活防衛の最前線だからである。

2008年01月01日

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謹賀新年

新年が冬来るのはいい。時間の切りかへは縦に空間を切り裂き切面は硬金属のようにぴかぴか冷たい。精神にたまる襤褸をもう一度かき集め、一切をアルカリ性の昨日に投げ込む。わたしは又無一物の目あたらしさとすべての初一歩の放つ芳しさとに囲まれ、雪と霰と水と霜と、かかる酷寒の一族に滅菌され。ねがはくは新しい世代というに値する清潔な風を天から吸おう最も低きに居て高きを見よう。最も貧しきに居て足らざるなきを得よう。ああしんしんと寒い空に新年は来るといふ。（高村光太郎）

2008年01月01日

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