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追憶の旅~あなたがいた季節~

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2007/03/09
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カテゴリ:ストーリー

今年の一月の終わりから、

生前のボスの取り巻きたちが

各々

店へ顔を出した。

 

 

『変だな』

 

 

と思っていたが、

時期を考えると

当然と言えば当然なのかもしれない。

 

ボスの一周忌が済み、

それぞれが

区切りをつけたかったのかもしれなかった。

 

それぞれの思惑、

後ろめたさ、

そして言い訳。

 

 それらを

もう吐き出してもいい時期だと

思ってでもいたのだろうか。

 

 

 

 

 

家族ではないが

人間関係や

事情をあらまし知っていて、

尚且つ、

他に口外する恐れのない人間。

事を荒立てずに

話を黙って聞き、

思いを吐き出せる人間。

 

 

そんな相手を求めた時、

私が当てはまったのか。 

 

 

 

私は彼らにとって

一番都合が良かったのだろう。 

 

 

 

一月の終わり、

最初に来たのは、

ボスを裏切り

逃げたはずで

まさか

この店に

現れるはずもない、

また

ボスとの思い出があるここへ

顔を出せるはずもない

Tだった。

 

 

当たり前のような顔で

私をポンっとたたき

『おう!』

と笑顔で片手を挙げたTは

 勝手知ったる我が家の如く、

奥のボックスへ陣取った。

 

 

 

 

 彼の顔や

その横柄な振る舞いを見て、

 

他のボックスで

接客していた私は、

瞬間、

身も心も

凍りついた。

 

 

しかし反面、

心の中に

小さく静かな炎が

ポッと音を立てて

点いたような気がした。

fire_beiz.jp_P00203

 

 

 

 

 

 

 

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最終更新日  2007/03/09 02:31:33 PM
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