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おにいやんの日記

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2008/03/30
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農民Aさんは、弁護士会の人権擁護委員会に人権救済の申立を行った。
Aさんの申立書の最後には、次のように書かれていた。

申立人は、相手方に対し、法治国家の地方公共団体の自覚をもって、司法的解決を尊重し、訴訟外での訴訟妨害行為をやめ、国民の裁判を受ける権利を侵害する行為をせず、また、誰であれそのような行為をさせないよう努力してもらいたいと思うのです。まして、意図的にそのような状況を作り出しているとすれば、すぐに止めてほしいのです。そして、みだりに情報を流出させるのではなく、係争中の問題について、地方公共団体として住民に裁判の状況を伝えるなら、広報誌などで正しく伝えること、また、住民の人権が侵害される虞れがある問題については、厳重な配慮を行って欲しいと思うのです。

もっともな申立だ。

書面は、郵便で弁護士会へ送り、しばらくして担当だという女性弁護士から電話があった。
しかし、結果的に何も力になってくれなかった。
「被告の弁護士さんから、そういう行為はやめるように注意してらったらどうですか。」などと言う。
被告自治体から報酬を貰っている代理人弁護士にか?!
原告を敵視し、なにかにつけて揚げ足をとってくる相手方弁護士に泣きつけと言っているように聞こえた。
弁護士は同業者の身内意識からそんなことを簡単にいうのだとAさんは思う。でもなんかズレているぞと。


相手が地方自治体であるから弁護士会は腰が引けているのだと、Aさんは感じた。
女性弁護士は電話口でAさんの話を聞いてくれたが、できれば関わりたくないような消極的な話しぶり。なんだか頼りないなぁと思う。
基本的人権、とりわけ裁判を受ける権利は、弁護士にとってその職域に関する重大な事柄。
必ずや敏感にとらえ、真剣に対応してくれる筈だというAさんの思い込みは砕かれた。

自由と正義を守る神聖な職業と思ってきた弁護士という人たち。
ある意味、尊敬の念をいだいてきたAさんだったのだが、裁判の当事者となって、弁護士会の対応や、勝つためには口を極めて屁理屈をこね回す被告側弁護士を目の当たりにし、それまで弁護士に抱いていたイメージはすっかり変わってしまった。正義とはほど遠いなぁと。

被告自治体の長が、職務上知り得た住民の個人情報を漏洩する。それを利用して虚偽の風説を世間に流す。露骨な圧力や嫌がらせをする。しかし、だれも咎める者がいない。
権力が、裁判を受ける権利=基本的人権を侵害してもである。
こんなことでは、怖くて自治体を相手に裁判はできなくなってしまう。

Aさんが法廷で辻褄の合わない発言をしたとする。
病院での診察の結果、仮に、高齢のAさんは軽い認知証と診断され診断書が交付されたとしよう。
しかし、Aさんが認知症を煩っているために、間違った発言をしたのだと、その証拠である診断書を裁判所に提出することはできるだろうか。
被告自治体の側から、悪意を持って個人情報がだだ漏れになっている現状を考えると、Aさんが認知症だという風説は、たちどころに世間中に広まってしまうに違いない。これでは裁判所に診断書を提出して、正当な攻撃防御を行うことを躊躇してしまう。いや、おそらくそんな証拠は提出しないだろう。
これでは、公正な裁判は実現できない。
裁判を受ける権利は絵に描いた餅だ。

地方自治体のみならず、弁護士までが人権に鈍感になってしまったのかとAさんは思う。








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Last updated  2008/03/30 10:21:40 PM
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