論文の翻訳開始!
教授の家に挨拶に行く。息子さんに翻訳して貰う資料を渡す。母国語で書かれた論文を日本語に訳すにもかなりの時間がかかるので、寝ずにやっても最低2日はかかるだろうと思う。息子さんに頭を下げると週末までには終わらせるとの回答。とても一人ではできる量ではないなぁと思いながらも才能があるから大丈夫かとも思う。私のいるホテルに泊まりながらやるからと言う。一泊6万円くらいだから3日泊まって20万円弱か。まあ、仕方ないかな、旅行代金を自分で出したと思えばとけちい考えも浮かぶ。とりあえずフロントで教授の息子さんの名刺で予約を入れようとすると、大学から予約が入っているのと同じ名前ですがと言われる。????のまま、通訳氏を部屋まで呼びに行く。通訳氏に確認して貰うと、教授が予約を入れているので貴方は入れる必要がないと言われる。金はどうなるのでしょう?また、相手方に出して貰う事になるのか・・・・・・・・・!通訳氏にこれでは全て相手持ちで私が金を払う場面はいったい何処にあるんだと聞くと帰ってきた回答はこうだった。貴方は、自分の兄弟に今回の事を依頼した。その兄弟が教授にも依頼した。貴方の兄弟が持っている人間関係と金で今回、貴方の為にみんなが動いた。貴方は誰にも負い目を感じる事はない。感謝する気持ちだけあれば良い。兄弟だったらやるのは当然だから良い兄弟を持った事を神に感謝すれば良い。また、貴方が兄弟から好かれているのは、貴方が普段、愛情が返ってくる様な事をしているからだ、との言葉。私よりも一回りも若い通訳氏から私に対する説明であった。貴方は、今回と同じ事を日本で頼まれたら、貴方の時間と経済力の許す限り今回と同じ事をしただろう。今回、自分も他のみんなも出来ない事を出来る様にしているわけではない、貴方のために出来る事を最大限にやっているだけだと言ってくれた。これを母国語で聞くと、感性が刺激されて涙が出てくる。ちょっと、今日はめそめそしてしまった。因みに、息子のホテル代は教授が出しているとの事。それも、日本人?である私が借りるよりは破格の値段だから気にするなとの事。客人をもてなし、客人から金を取るような事はロシア人はしないと言われた。それにしても、外人価格が公然とまかり通っているロシアの意外な一面を知った。ロシア人って案外良いかも知れない。