英GPデータベースによる呼吸器感染症患者3万例の検討
2017年12月25日 (月)配信 一般内科疾患呼吸器疾患
咳などの呼吸器感染症状で英国の家庭医(GP)を受診した患者2万8883例の検討から、肺炎を鑑別しうる4兆候が明らかになったとの研究結果が報告された。胸部X線で確定診断された肺炎患者の86.1%に4兆候のうち1つ以上の症状が見られたそうだ。欧州呼吸器学会(ERS)が11月23日のEuropean Respiratory Journal誌掲載論文を紹介した。
研究グループは、英国のGP5222施設を呼吸器感染症状で受診した2万8883例の受診から30日以内の症状、検査所見、治療の詳細を解析。全例のうち720例が胸部X線を撮影しており、このうち115例が肺炎と確定診断されていた。
解析の結果、肺炎と確定診断された患者に、より多く見られる(1)37.8度以上の発熱、(2)肺の異常音(crackling sound)、(3)心拍数の増加(100回/分以上)、(4)血中酸素飽和度の低下(95%以下)の4兆候が存在することが分かった。今回の母集団の86.1%がこれら4兆候のうち1つ以上を有していた。一方、喀痰の色調変化は参考にならないようだったと述べている。
「家庭医が既に行っている検査で肺炎を客観的に診断できることが、今回の検討で明らかになった」と研究グループ。大規模な検討で、酸素飽和度が肺炎鑑別の参考になることが示されたのは初めてとも述べている。ただし、家庭医でのパルスオキシメーター使用が広く普及した場合、病院への入院紹介が増える可能性も否定できないと指摘。家庭医で酸素飽和度を測る場合は、他の指標とあわせて評価するようアドバイスしている。(m3から)
コメント;開業してからは神経内科関連の疾患は、脳梗塞後遺症、パーキンソン病を始めとして、認知症関連、てんかん、多発性硬化症、その他の遺伝性神経難病など多数の疾患を診療しているが、その患者さんが体調不良を訴えるのは、肺炎や尿路感染症が多いです。上記のような症状と採血で白血球増多、CRP上昇があれば、軽度なら外来で抗生剤の点滴か、内服薬処方で経過を診ます。
ずーと多忙が続いていたので日記が書けない状況でした。
また冬期間は少し暇な時間もできれば時々記録したいと思っています。