パーキンソン病研究会(PDF大阪)にて
土曜日午後診療が終わってから、妻と一緒に奈良にいる次女と会いホテルに宿泊して、ゆっくり食事をしました。妻は時々来ているのですが、翌朝は私は久しぶりで冬期の静かな奈良観光をしました。奈良公園の鹿も観光客が少ないので、大人しく人懐っこく振舞っていました。お昼に釜飯の美味しいレストランで食事後、大阪で開催されたGSK PD Forumに出席してきました。フォーラムは最近、日本で新しく発売されたドパミン拮抗剤のロピニロールの記念講演会でもあり、またパーキンソン病の病態進展に関する基礎的研究の講演が2題ありました。パーキンソン病はいまだに遺伝性因子や環境因子が関連するという程度しかわかっていません。しかしα-synucleinとパーキンソン病に関する研究は進歩しており、α-synuclein遺伝子の二十複写、三十複写でパーキンソン病やレビー小体病になったりすること、α-synucleinの病的代謝過程が関与することはわかってきたようです。今回のロピニロール(商品名レキップ)はD3受容体の作用が強く認められ、抗うつ作用やD2,D3刺激は神経細胞再生作用の可能性もあるとのことでした。いずれにしても、パーキンソン病の治療に少しでも明るい可能性が追求され、治療の選択の幅ができることは好ましいことです。