「一枚のハガキ」の舞台挨拶・・・
今朝のこと。 ピザトーストをかじっていた私の目に飛び込んできたのは、 車いすにのった新藤兼人監督の姿。 今回の「一枚のハガキ」を最後に長い監督生活に 終止符をうたれるそう。 私が、はじめて見た新藤作品は台詞が一切ない「裸の島」。 決して、派手じゃなく、きらびやかでもない作品。 むしろ、その真逆。 人が生きる最低限の世界。 来る日も来る日も、ひたすら水を担ぎまく・・・ というシーンがえんえんと続く。 人生の浮き沈みがあるわけでもなく、 はらはら、どきどき、もない。 あるのは、そのド肝をぬかれるほどの圧倒的な迫力。 人が呼吸し、汗を流し、ひたむきに生きている姿勢。 人生とは何か。 豊かとは何か。 答えなんかない、そんなラストシーンがよかった。