『新・門外漢にて御免蒙る！』

某テレビ局のニュース番組で「携帯裏サイト」の特集を月曜～金曜と通してやっていた。
水曜日だったか見たときは裏サイトにおける求人募集と言うものであった。

「役者募集・一日で数万円稼げます」みたいな感じだったかな。
その裏求人に番組スタッフが応募して実態を確かめるというものだ。

募集主にメールを送り、面接日時場所等を打ち合わせる。
待ち合わせ場所はどこかの駅だった。
そして喫茶店で面接。

募集主はすぐに偽造免許証を使って出来るだけの携帯電話を契約する仕事だと説明をする。
振り込め詐欺なんかに使うアイテムだね。
成功報酬は一件あたり３０００円だったかな。

えっ、始めて会った応募者にそんなに即、そんな話をするかなぁと疑問が沸いたが、まぁ横に置いておこう。

適当に誤魔化してその場を去り、今度はその募集主を隠しカメラで追いかける。
そしてその仕事を請け負ったと思われる若者と募集主の接触現場を目撃、撮影。

映像にはその若者に偽造免許証らしきものを手渡す場面が映っていた。
若者は携帯ショップに入り契約をする。ショップ店員とのやり取りまで録音されていた。

が、契約には免許証だけでは足らず銀行口座の提示が必要と説明され、契約できずに店を出てくる。
何件もショップを廻るがどこも同じように説明され、一件の契約も結べない。
仕方なしに若者は偽造免許証を募集主に返し、一円の報酬も得られないまま仕事を終える。

時間を変えてスタッフがその若者に取材を申し込む。
初めはとぼけていた若者も全て撮影されていたと知り取材に応じる。

２５歳、フリーター。支払い等でどうしても現金が必要になり裏の仕事に手をだしたとのこと。
スタッフが君のやったことは犯罪ですよと自首を勧める。
若者はそれに応じず、彼女とともに夜の街に消えていく。カメラはその去っていく後姿を映し出すというものだった。

最後にキャスターが若者のやった行為は「有印私文書偽造行使、詐欺未遂」と説明を加える。

なんかしっくりこないよねぇ。
まさか裏の仕事とはこんな感じですよと、視聴者に判らせるために造ったものじゃぁないよねぇ。

募集主の情報は映像とともに当局に渡して追跡捜査を続行なんてことを言ってたと思うけど、この若者はどうしたの。
現行犯なら逮捕状が無くても一般私人が逮捕できるよ。
司法取引じゃあるまいしさぁ、見逃してやるから話を聞かせろとでも言ったんじゃないかと疑っちゃうよ。

後味が悪いんだよね。やらせ？と感じさせられるような場面が多いのも頷けないなぁ。

テレビを通して現代社会が抱える闇の部分を訴えるのはいいと思うよ。
でも、特集を組んで掘り下げるなら中途半端は辞めて欲しい。

では、御免蒙る！