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カテゴリ:ミュージアム・ギャラリー
企画展「伊勢の染型紙-映像と実物にみる匠の技-」(2010.3.25~6.29開催)
国立民族学博物館では、開館当初の1978~1980年に、はじめての映像資料作成プロジェクトとして、本館スタジオ、ならびに鈴鹿市白子と寺家で、国指定の重要無形文化財保持者(人間国宝)をはじめとする方々の縞彫、突彫、錐彫、道具彫などの彫刻技術と、彫刻した型紙を補強するための糸入れ技術の映像取材おこなうとともに、そのさいに製作された型紙を収集しました。 本企画展では、それらのビデオ映像と「伊勢型紙」を、江戸時代から明治時代頃に使われていた古い「伊勢型紙」や見本帳、国指定の重要無形文化財保持団体である伊勢型紙技術保存会の方々によって製作された現代の「伊勢型紙」、彫刻刀その他の型紙製作用具、「伊勢型紙」を使って染められた布やキモノとともに展示します。 このビデオがすごいです一見の価値ありです。 私は、染織の中でも、型染を一番一生懸命やってきた・・・つもりなんですが、映像で職人さんたちが見せてくれる技は、未知のものばかり。人間の創意工夫ってすごい、なんて陳腐にも感じるコメントが素直に出てきます。 #「糸入れ」って、はじめて知ったし、はじめて見ました!そっかあ、こうやってたのね。 ・・・明治以降、型紙が、丈夫さを求めて、薫煙処理を施した柿渋紙になる以前は、すべての型紙に「糸入れ」が施されていたんだって。 #彫師はみんな男性だけど、「糸入れ」だけはずっと女性がかかわってきたんだって。 #型紙は何枚か重ねて一緒に彫られるのだけれど、糊置師にとって最高の型紙は真ん中の型紙で、一番外側の型紙は使い物にならない、という人もいるんだって。 #道具彫は、彫師が道具から制作するんだって。 ・・・頬に柄の先を当てて彫っていく映像には驚嘆しました。 #突彫は、彫刻刀の向きを変えずに、型紙の方をまわしながら彫るんだって。 ・・・何もかもが新鮮で驚きに満ちてました。穴の空いた板を使って彫るとか、爪の甲に歯を当てて彫るとか、端紙とか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年04月29日 00時34分58秒
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