テーマ:近代化遺産を歩く(146)
カテゴリ:近代化遺産・検見川送信所
3日夜、某駅前の喫茶店で有名建築サイト「分離派建築博物館」のきくちさんとお会いすることができた。
サイトの誕生のきっかけは逓信省による古い建物(岩槻受信所,旧下関電話事務室)をはじめとする分離派建築との出会いだったという。 91年にきくちさんが撮影した岩槻受信所。2階部分は増設部分 HP立ち上げのいきさつは、過去に季刊誌「本とコンピュータ」にも掲載された。 季刊・本とコンピュータ(第2期 1(2001秋号)) 岩槻受信所(現存せず)は、山田守氏が分離派展にも出展した曲面の多い建物。これが建ったころ分離派の代表格とされるパラボラアーチが特徴的な東京中央電信局(現存せず)がやはり同氏によって設計されていた。これらと似た曲面を内外装に取り入れた点で、吉田鉄郎氏による検見川送信所とも共通する。 検見川受信所 きくちさんによれば、吉田氏は機能的に共通する一対の建物は外観においても統一するという当時としては進歩的な合理的設計観を抱いていたのではないか、と推測しているようだ。山田守が設計している分離派風の受信所のイメージに歩み寄り、吉田氏が自身の作風に曲面を取り入れ検見川送信所を設計したとするならば、いわば、岩槻と検見川は兄弟同士に見えてくるというわけだ。 僕は検見川送信所で建築で興味を抱き、きくちさんは岩槻受信所をはじめとする分離派建築への関心がきっかけとなった。何とも不思議な縁を感じる。 かねてから、無人化した検見川送信所の今後には関心を持っていただいたそうで、千葉大の長田教授(当時、現在首都大)が主催したアートプロジェクト検見川送信所にも行ったことがあるという。 先に書いた東京中央郵便局をめぐる事情の一部も、きくちさんから教えていただいたものだ。 ほかにも、いろいろご意見を頂き、短いながらも有意義な時間だった。 日本初の国際放送を行うなど日本の通信に大きな貢献をした近代化遺産・検見川送信所が取り壊しの危機にあります。これを保存、再生できないかを考えるプロジェクトです。 賛同してくださる方は以下のソースを貼り付けてください。 <a href="http://moleskine.air-nifty.com/photos/kemigawamusen/" target="_blank"><img src="http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/47/0000060947/20/img2159e7f1zik6zj.jpeg" width="170" height="60" alt="musenhozon.jpg" border="0"></a> 去年の日記は? 2006/9/7 パーゴラ下の植栽スペースの改造 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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